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pcfx復活ブログ

Newton8月号

2011年07月05日 | マンガとかアニメとかほんとか
Newton」という科学雑誌がある。pcfxが小学生の頃より創刊号から愛読している雑誌だ。

中学生の頃に「OMNI」という科学雑誌が創刊され、一時期はそちらを熱心に読んでいたが、
バブルの頃に休刊となってしまった。非常にカッコイイ雑誌で、あらゆる分野の科学と、
SFまでもを網羅していたオリジナリティ溢れる雑誌だったのだが残念だ。

Newtonも継続して読んでいたが、こちらは宇宙寄りの科学雑誌だ。pcfxとしてはもう少し
生物寄りのを期待しているのだが、今回30周年を迎えるまで毎月読んでいる。
とりあえず30周年おめでとうございます。



140P程の月刊雑誌で¥1000というのは高いと思われるかも知れないが、世界の科学雑誌を
全部読んでられないところに、要点を抜き出してわかりやすく解説してくれる利点は大きく、
また多数の美麗なイラストがてんこ盛りであり、編集長執筆の科学と歴史の探訪エッセイも
面白いので、科学好きにとっては読後に損した気にならない。

さて創刊30周年を迎えたNewtonは、現在の8月号と来月の9月号に渡って、宇宙の大特集を
行っている。普段から宇宙に偏った科学雑誌なのに、特集ではもう雑誌の半分が宇宙まみれ
であり、雑誌の前半は宇宙のイラストで真っ黒だ。こんなに黒い雑誌は見たことがない。

夏休みのシーズンであり、少年の夏と言えば宇宙だ。なぜ宇宙なのかはよくわからないが、
法律で決まっているかのように、脅迫的に天体観測しなければいけない気がしてくる。
夏休みの自由研究も、そのネタは科学だ。科学はあらゆる理論の根拠であり、これを軽視
して大人になるとロクな人間にならないので、どうしても子供のうちに科学の素養を身に
つけさせないといけない。科学といえば自然科学であり、この世界は宇宙の法則の上に
成り立っている。だから人間はまず、宇宙を知らなければ始まらないのだ。

雑誌Newtonは子供から大人まで楽しめる誌面構成をしているので、親子で読むにも適して
いる。子どもにとっては難しいけどワクワクであり、大人にとっては理科の復習になる。
科学の最新情報やディープな内容を解説する事によって、父親の体面も立つというものだ。

昔、図鑑少年だったpcfxは、学研の図鑑を買ってもらって、1年中繰り返し飽きもせずに
読んでいたものだ。図鑑の中でも特にお気に入りだったのは「宇宙」「人体」「動物」
だった。やはり特に「宇宙」が好きだったのを覚えている。その頃の科学では太陽系の
惑星についても詳しいデータがなく、天王星より向こうの惑星の地表温度や主要構成成分
については「?」が並んでいた。現在では当時より多くのことがわかってきており、
Newtonで時折発表される最新の分析結果で知識を更新できる。

少年時代以来、科学から離れていた大人がNewtonを読むと、昔教わった事とだいぶ変わって
いる科学に驚くかもしれない。また、相対性理論や量子論や波動関数が、昔よりももっと
身近な知識になっていることに驚愕するかもしれない。「ゆとり」と侮っていられなく
なるだろう。

昔、心をときめかせたカンブリア紀のバージェス動物群も、当時多くが推測だったものが、
現在ではだいぶ研究が進んでいる。ハルキゲニアなどは、昔と今では上と下が逆になって
いるのだ。アノマロカリスのアゴは、じつはそんなに丈夫じゃなかったことがわかった。

ちなみに今回pcfxが8月号で一番面白かった記事は、「ネアンデルタール人が北極圏にも
居住していた(サイエンスより)」だった。ムスティエ技法による石器の遺跡によって、
ロシア中部の北極圏に後期石器時代までネアンデルタール人の生き残りがいたことが
わかったのだ。あとは、ずっと習慣で「アンドロメダ星雲」と呼んでいたのは間違いで、
「アンドロメダ銀河」が正しいという事に今更気がついたことか。星雲と銀河の違いは
わかっていたのだが、改めて指摘されるまでごっちゃになっていたのだと気付かされた。



夏になった事だし、創刊30周年の節目でもある。これを機会にあなたもNewtonを読んで
みてはいかがだろうか。¥1000が高いと思う方は、大抵の図書館に最新号があるので
読んでみてはいかがだろうか。pcfxも少年時代は図書館で読んでいた。

Newtonは全国の大抵の書店で購入でき、年間購読もある。各種ムックも発売されている
ので、気に入った特集があれば読んでみるのもいいだろう。


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