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pcfx復活ブログ

プリルラ

2011年07月22日 | げーむ
バブルもはじけ終わった1991年に、非常にファンシーなゲームがゲーセンに登場した。それが
プリルラ」だ。タイトーがヤケになったのか、それとも何かを悟ったのかは知らないが、この
ゲームはある意味で多くのゲーマーに忘れられないトラウマを残した。



このゲームは1P側が男の子の「ザック」、2P側が女の子の「メル」なので、一人でプレイする
場合は2Pの「メル」を選ぶのがゲーマーの定石であった。[要出典]

現在から見ても絵柄がとてもカワイイので、秀逸なデザインだと言えるだろう。また「メル」で
プレイする場合に、攻撃を受けた声が非常に可愛らしく、コインを徒に消費してでもその声を
聞きたがる変態も多く存在した。
[要出典]「メル」の攻撃を受けた際の表情や、全ての残機を
失って昇天する姿もまた可愛らしく、やはりコインを無駄に消費してそれを楽しむ変態も後を
たたなかった。
[要出典]







ゲーム全体については他の攻略サイトやWikiなどを参照してほしいが、他の多くの紹介者が
強調するように、このゲームのキモはラウンド3にある

「誇大妄想家」の妄想によって魔法的に変質した世界がラウンド3なのだが、これは誇大妄想と
いうよりも統合失調の幻覚だ。「おいおいタイトー大丈夫か?」とバブル後の経営や開発者の
精神衛生を気遣いたくなるゲーマーが続出し、一方で「タイトーが吹っ切れた!」と喜ぶ者も
また多かった。











これらの画面取り込みを使ったコラージュを、当時は「デジタイズ」と呼んでいた。タイトー
は以前にも画面取り込みの背景を使ったゲームを作っていたが、ここまであからさまに使用
したのは初めてだったと言える。それは2011年現在、20年の時を超えて伝説になっている事を
考えれば、このラウンド3をゲームに取り入れた制作者のセンスは正しかったわけだ。

このラウンド3には問題の部分があり、女性の巨大で半裸な足がニョッキリ生えて妨害して
くるシーンがある。



股間の部分に扉があり、プレイヤーキャラクターを扉の前に持って行ってアクションボタンを
押すと扉が開き、その向こうには肉体の一部分ではなく宇宙が広がっている。この哲学性に
感銘を受けたゲーマーも多く、「プリルラ」の根幹部分だとの説も流布されている。[要出典]


1991年はアーケードに於いて8ビットゲームが姿を消した頃であり、基板上には68000が一つ
ないし二つ並んでいた。「プリルラ」も68000を1つと、「Z80」を1つサブで搭載しており、音源
は「YM2610」を積んでいた。OPN系の4オペ4ch、SSGとPCM7chのバランスのいい音源チップだ。
そしてノイズを含めて全てステレオ出力という頼もしい性能を持つ。16ビット時代の象徴と
いうべきセットであり、ネオジオ基板に構成が似ているものだった。これらによって8ビット
時代と完全に差別化されたグラフィックとサウンドを表現できたが、同時に「コンピューター
臭さ」という味わいを失っていった。2011年の今日、シュタゲの8ビット版をわざわざ作る
のは、「コンピューター臭さ」という価値観の再認識なのだろう。

「トビマストビマス」というザコ敵のセリフギャグを理解できるゲーマーも少なくなった時勢
だが、坂上二郎氏も亡くなった今、昔を見つめ直すのも一興だろう。PS2のタイトーメモリーズ
に移植があるので、まだ遊べる。