うやうやしく(?)捧げ持たれた黒い「アイリッシュセッター」は美しかった。
ナイジェル・ケーボンとのダブルネームの Munson Boot を履くようになって、俄然「レッドウィング」という靴に惹かれるようになったのですが、ヘヴィーデューティなこのワークシューズメーカーの靴本来の在り方とはまた異なった楽しみ方、採りいれ方をしてみたいと沸々と思うように。
サージやフランネル素材で、シルエットのシャープなトラウザーズに品良く合わせられるとすればどのスタイルの靴がもっとも相応しいかと考えて。。。
REDWING #9874 6inch CLASSIC MOC TOE "The Irish Setter Sport Boot"
360°グッドイヤーウェルテッド MADE IN USA
細かいことはよく解りませんが、カン留め補強としてのRW社としては手の込んだ仕様である「レクタングル(長方形の)バータックステッチ」というのが再現されています(80年代以降は簡略化され?行われなくなっていたそう)。
履き口のチェーンステッチやパイピングの仕様等が如何に忠実な復刻かということを物語る証左らしい。
僕には「さっぱり」です。そしてさっぽろが好きです。
せっかくの力作なのに勉強不足で申し訳ないぐらいだが(無知の涙)。
あくまでスタイル先行で。
靴を購入するにあたり、だいたい常に逡巡というか内心決め手に欠くことが最近多く、そういう意味でのスピード感は失われているのですが、、このブーツに関しては浮かんだイメージも鮮明。 目的として定めてから試足、購入まであっという間。
(まあ価格的なこともあるね..)
今期秋冬の新作のものらしく、、仕事帰りに BEAMS で購入しました(35000円程)。
ということでレッドウィング社渾身の復刻「アイリッシュセッター」なわけですが、なかでも BLACK KLONDIKE は僕のイメージする(敢えて泥臭くならないように)レッドウィング製ブーツとして特に理想的に感じられます。
アッパーのブラッククロムを支える白いラバーソールは単純でありながら鮮烈。効いている。
あらかじめ KIWI のグロスでしっかり黒光りさせてから、予定通り手持ちのインコテックス、ジェルマーノ、PT01などのウールパンツに合わせて履こうと思っています。
(新品時)
(トウ周辺を少し磨いています)
画像ではわかりにくいのですがやはり鈍い光をたたえさせると表情の奥行きが違ってくるようです。
履き込んでいくとブラッククロムレザーの内側から「茶芯」が現れるとか。
どちらかというと奇麗に(丁寧に?)履いていくつもりなので、登用頻度も考えるとこのブーツがそこまでの変容を遂げるのはおそらく大分先の話になりそうですが、、、
なんていいつつも、意外に「困った時のセッターブーツ」と、気づけばスタイルを選ばず重要な役回りを果す可能性を秘めているのが一世紀の時を越えてきた此の名靴の名靴たる所以か。
履き降ろした際にまたお逢いしましょう。