フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

J'OBSERVE DONC JE SUIS

正月のテレビ EN REGARDANT LA TELEVISION

2007-01-04 00:07:32 | 哲学

正月の夜、NHK-TVを何気なく見ていた。番組名は忘れたが、岸恵子、田辺聖子などの人生が紹介されていた。田辺聖子の人生も興味深いものであったが、岸恵子が自らの人生を語っている最後のところを見ることができ、その中でこんなことを言っていた。言葉どおりではないが、そのエッセンスは以下のように記憶している。

「人生には気のようなものが流れていて、それはアンテナを張り巡らせていなければつかめない。それに気付かなければ手からすり抜けていく。人生を大きく変えるチャンスを失うことになる。人生に変化は大事。それが苦しいものになるかもしれないし、成功に結びつくことになるかもしれないが、、。」

それから同じ夜、昨年気付いたあの人に会いたい」 が流れていた。すぐに終わると思っていたところ、次から次に昔の人が出てきて懐かしさも手伝ったのか、ついに最後まで見てしまった。寝たのは4時過ぎだっただろうか。

秋山庄太郎、沢村貞子、浜口庫之助、井伏鱒二、幸田文、中村元、長沢節、笠智衆、浜田庄司、三浦綾子、村野藤吾、森瀧市郎、横山隆一など。

それを見ていて、人はその一生をかけてひとつのことを言っているように感じた。あるいは、人はひとつのことを言うためにこの世に生まれてきたのではないのか、という感慨を持っていた。そのまとめの言葉を早い時期に書くことができる人もいるし、その一生が終わるまで書くことができない人もいるだろう。できれば最後までそのまとめができないような人生を歩んでみたいものである。

そして、以前に読んだ寺山修司の歌が浮かんでいた。

   “人生はただ一問の質問にすぎぬと書けば二月のかもめ” 
                     - ロング・グッドバイ -

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