扶桑往来記

神社仏閣、城跡などの訪問記

米国旅行記 #9 ワシントンD.C.到着

2008年07月12日 | 海外出張記

1時間半ほどでAmtrackはユニオン駅に到着。

夕暮れ時になっている。

駅舎は新しくN.Y.の鉄道駅と比べると現代風。

宿のホリデイインまで歩きながら道々見物。

東京でいえば霞ヶ関を歩いているようなもので土曜日ということもあるのか閑散としている。

中華街などを発見、遠くにD.C.のシンボル、オベリスクが見えている。

 

ホテルに到着、時間を無駄にした一日ともいえるがいい経験にはなった。


米国旅行記 #8 ワシントンD.C.へ -アバディーンの屈辱事件-

2008年07月12日 | 海外出張記

米国5日目はN.Y.からワシントンD.C.へ移動。

D.C.へ行くのは長年の夢、気ままな旅なので高速列車Amtrackで行くことにした。

ワシントンD.C.方面へのAmtrackが出るのはペンシルベニア駅。

上がマジソン・スクエア・ガーデン。

座席は日本の新幹線と比べると余裕があってゆったり座れる。

乗客は1/3くらいで2席独占。

パソコンの電源もとれて快適な旅である。

さて、直行すればいいものをアホな私は寄り道を考える。

途中にアバディーンという小さな町があり、軍事マニアには有名な戦車博物館がある。

そもそもは米陸軍の試験場として設立され、兵器を集めて性能試験をする。

敵国から持ってきた戦車やらを研究するのである。

軍機に関する施設なので事前に申請が必要という話。

日本にいる時に入念に調べていけばいいものを「行けば何とかなる」と思うのが常。

今まで海外でも何とかなったのは事実。

アバディーン駅までの間に車掌が検札に来たが、降車すると駅には改札がない。

そのままぶらぶら外に出るとタクシーが数台。

運ちゃんが寄ってきて「どこまで行くんだい?」。

「アバディーンの戦車博物館に行きたいねん」。

「OK、Lets Go!」

でなもので出発。

つたない英語で世間話しつつ外をみているとWallMartがあった。

試験場へ曲がる交差点にシャーマンM4が無残な姿で放置されている。

そして検問へ。

運ちゃんが「許可証(PassPort)を出して」といっているらしいがそんなものは持っていない。

巨大な体軀の黒人歩哨が運ちゃんと何やら話した後、「許可証なければ入れへんで」という。

そこは「何とかなる」の信念を持つ小生、運ちゃんを帰して降車。

歩哨と交渉にかかる。

「日本からはるばるここに戦車をみるために来た」

「それがしは日本ではそこそこの軍事研究者である」

「みたとおり怪しいものではない」

などなどつたない英語で交渉するもとりつくしまもない。

巨人が「お前、博物館まで10マイルあるでどうすんねん」

「歩いて行くんや」

などと押し問答。

100ドル札を握らせてなどと考える局面かもしれませんが相手は米軍。

素直に撤収するのが身のためでしょう。

さてタクシーも帰っちゃったので帰る手段なし。

とぼとぼと歩き出す。

 

さっきWallMartがあったのを思い出して立ち寄って休憩。

海外のスーパーを見物するのはおもしろい。いい気分転換になる。

駅で時刻表を確認済、D.C.行きは何と4時間後。

水やらアイスを買い込んで外に出るとさっき乗ったタクシーの運ちゃんが休憩中。

にやにやして近づいて来る。

「どないしたん?」

「案の定、通してくれんかってん、もう帰るわ」

「ほなら駅まで乗ってくか?」

「頼むわ」

てなもので来た道をかっ飛ばす。

 

途中、マクドがあるのも確認済だったので「ここで降ろしてや」。

名残を惜しみつつ運ちゃんとお別れ。

マクドでパソコン仕事で時間を潰して駅へ移動。

 

まだまだたっぷり時間がある。

そのうちぼつぼつ乗客が集まってきてにぎやかに。

制服姿の若い兵隊さんがはしゃいでいる。

マンハッタンの喧噪が別の世界のように田舎はのどかである。

定刻に列車がやって来て乗船、ビジネスマンに取り囲まれてD.C.へ。

 

結局、移動だけで終わった一日であったがいい勉強になった。

後で調べたら2008年現在、アバディーン戦車博物館への入場は日本国防衛省の推薦と保証をとるしかないらしい。

 

教訓、「施設に行く時はなめずに事前に調査徹底」「ならぬものはならぬのです」