京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京の花時間」

2018-03-12 09:20:05 | 時計修理

3月12日月曜日。先勝。
「梢からはやす蛙やをどり花」一茶。
京の踊子草はまだつぼみですがカエルさんも私もそろそろ春のお目覚め時間でしょう。
上七軒「北野おどり」は25日からなのでまだ練習中か?気になります。
それにしてもまだ眠い時間に起きるのはつらいもんですにゃ~。
それでも春は直前に迫っているようです。花粉症のくしゃみでそれが解かるのは悲しい。
部品がくしゃみ一発で飛んでいきます。これが絶対に見つからない。
こうなったらあたり一面を掃除機をかけて捜すのが一番のコツ!

「ゆき暮れて雨もる宿やいとざくら」蕪村。
今朝は烏丸仏光寺西入の蕪村の家を通ってやって来た。蕪村のオヤジがひょ~っと顔を出しそうな風情のある京町家です。
糸桜(彼岸桜)は平安時代から京都ではお馴染み。
お彼岸の頃に咲いてくれるのでまもなく京都御所を訪ねていくころですね~。

「サクラ切るバカ、梅切らぬバカ、時計巻きすぎるバカ」
手巻き時計を巻きすぎないことです。いっぱい巻いた時点が一番トルクが弱い。
また、ゼンマイが切れ時もこのタイミングになります。

「糸桜」のお花見時間は逢魔が時がちょうどいい。夕闇がせまって何となく妖艶な桜の下、鬼籍に入った皆さんとお会いできそうな気がする。
お彼岸なのではまだ肌寒い。
雨が残ったベンチに一人座ってぼんやりするがオヤジは変質者扱いされないように身ぎれいにしておく。
鳴海餅のお赤飯を肴に熱燗がいいね~。
朝巻いたゼンマイがちょうどいいトルクを出すころなのですがなぜかこの時間によく止る。
この現象は時計師の責任ではないのだ。
春の光が長くなるころなので時間が過ぎたことをすっかり忘れてしまいます。

水曜日の定休日は完全にお休みします。火曜日は17時まで営業なのでお早めにお越しください。
長崎へちょっと早い春を誘いに行ってきます。
「わびぬれば 身をうき草のねをたえて さそふ水あれば いなむとぞ思ふ」小野小町。
ふわふわ~と侘びしさの心でいってくるのでおじゃ~。









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