チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「口と骨のos(オペレイティング・スィスティム)」

2010年10月06日 01時27分42秒 | 説くクラ音ばサラサーデまで(クラ音全般
他人様のブログの記事にコメントしてしまう性癖が私にはある。
ほとんどがきれいなおねえさんタレントさんか、
勘違いおねえさんさんかのいずれかであるが、
たまに男性のにも口を挟んでしまう。
英国の作曲家Frank Bridgeの
"Oration"という作品に言及されてたので、つい、そこに
コメントしてしまった。フランク・ブリッジという作曲家の、
ペサミズムに満ちた音楽が私は好きなのである。
この作品は独奏チェロとオケのための音楽、つまり、
チェロ協奏曲である。1930年から翌年にかけて作られた。
そのまた翌年には、独奏pfとオケのための、つまり、
pf協奏曲"Phantasm"が作曲された。
外国語のひとつも話せず、
浜崎あゆみ女史の声と八代亜紀女史の声を聞き分けれない、
拙脳なる私には、それらの訳語はわかるはずもない。が、
ラテン語の「口」にあたる名詞os(長母音オース)の複数形oraから、
英語ではoralという形容詞や、
oratory(弁舌術、祈祷所)なんて名詞も派生した。ちなみに、
このoratoryに近いイタリア語が、聖書の言葉を口にする
oratorio(オラトリオ)なのである。
祈祷所での聖書朗読が、教示をたれることになり、演説にもなった。
英語のorationも同義語である。一般には、
「演説」「式辞」「朝礼」のような場、つまり、
「公の席での」言葉を表す。"お礼所"、ではない。ところで、
フランク・ブリッジの師チャールズ・スタンフォードはアイルランド人である。
ブリッジの友人の作曲家が戦死した第一次世界大戦や、
1910年代から1920年代にかけてアイルランド独立紛争が凄惨さを増した。
そうした中で生み出したのが、"Oration"と"Phantasm"である。
弦四の「ロンドンデリー・エアの変奏曲」とともに、私は
その2曲が好きなのである。

さて、
ラテン語の「口」にあたる名詞"os"の"o"は長母音で「オース」である。いっぽう、
同じくラテン語の名詞"os"の"o"が短母音で「オス」だと、いかりや長助ではなく、
「骨」という意味である(複数形はossa=オッサ)。ちなみに、
ヒトの骨の数は「約」200である。だいたい、200から208個で、
もっとも多いのが206個だと言われてる。個人差があるらしい。その中で、
舌骨(os hyoideum=オス・イョイデウム=U型をした骨)は唯一、
他の骨とジョイントしてない骨である。その代わり、
いくつもの筋肉につながってて、舌を支えてるのである。
TVドラマでよく、絞殺かどうかを、この骨が折れてるか否かで
監察医が断定してる場面がある。頸を絞めるとき指で強く
オスと折れてしまう骨だからである。
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