神と仏 ①
私が神と仰ぐのはフラメンコギターのスーパースター、ご存知パコ・デ・ルシアだが、もう一方で私が仏と仰ぐのは、ご存知ないかもしれないが、あの土屋賢二である。
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土屋賢二。1944年、岡山県出身。東大哲学科卒。
お茶の水女子大学に現存するこの哲学教授は、超緩色系のスーパースターでもある。
大手出版社から単行本文庫本が多数出版されているが、
「この本は発売当初から爆発的に売れ残り、いまだにその勢いは衰えていない」
という教授の本人談は、かなり正確な現状分析と云えるだろう。
また、週刊文春に実にくだらないエッセイを連載しており、「なぜ文春が?」という疑問を投げかける有識者はかなり多いことと思う。
毎週毎週その連載を何よりの楽しみにしていて「今回のは特に面白かった◎」とかを日記に書いてるおめでたい奴は、世界広しと云えども私くらいのものだと思う。
この土屋教授にもしものことがあれば、この私は、たとえ世の中すべてを敵に回しても、命を賭けて教授をお守りすることだけはどうか勘弁してもらいたいと願う一人でもある。
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土屋ワールドというのは、爆笑ドタバタ・コメディのようであるのだが、実は非情なるリアリティの世界であり、また古今東西の哲学のアウフヘーベンの成果でもあり、最終的には仏の悟りのようでもある。
(つづく)
『われ笑う、ゆえにわれあり』(文春文庫)
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