フラメンコ超緩色系

月刊パセオフラメンコの社長ブログ

しゃちょ日記バックナンバー/2012年1月④

2012年01月01日 | しゃちょ日記

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 2012年1月23日(月)/その933◇ゲシュタルト崩壊

 「セーラー服着たら、高校生じゃんかあ」

 きのうのフラメンコ協会新年会。
 第一回河上鈴子スペイン舞踊新人賞受賞のベテラン理事、
 いつまでも若いヤスコ姐さん(曽我辺靖子)をこう絶賛していると、
 師匠である彼女めがけて、これも若いチョー別嬪さんが駆けてくる。

 初対面となるmixi友だちのツッチーだった。
 先の新人公演で見事奨励賞を受賞した土合幸江である。
 ツッチーというより、スッチーのようにスラリ美しい麗人である。
 協会新年会は奨励賞の授賞式を兼ねているので、
 それで彼女も出席していたのだった。
 パーティーの締めでは、実に粋なブレリアを踊っていた。

 「どー見ても28歳じゃん」

 実年齢を知っていたが、私はツッチーにこう云う。

 「じゃあ、高校生の私はいくつなの?」

 次の瞬間、すぐ横におられるヤスコ師匠が切っ先鋭くこう突っ込み、言葉を失う私。
 
                
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 2012年1月24日(火)/その934◇渡部純子/本物中の大物

 2012年1月15日/東京(高円寺)エスペランサ
 【バイレ】AMI/渡部純子/中尾真澄
 【カンテ】川島桂子/有田圭輔/阿部真/勝羽ユキ
 【ギター】片桐勝彦


 凄え凄えと聞いてはいたさ。
 だがしかし、まさかこんなにも桁外れにモノ凄いバイラオーラだったとは!

 おゐおゐパセオ編集長さんよ、おめえは今までいってえ何をやっていたんだと、
 その役立たずのおんぼろアンテナはボロクソの罵倒まみれとなる。

 スペイン在歴20年、バルセロナの老舗タブラオ〝ロス・タラントス〟で
 12年間フィグーラ(スターダンサー)を務めた渡部純子の、
 その輝かしい経歴は伊達ではなかった。
 彼女のバイレフラメンコは、聞きしに勝る恐るべき水準に達していたのだった。

 バイレ練習生とフラメンコ通で超満員となった客席からのヤンヤの喝采も、
 渡部純子の本質と真価を実に正確に見抜いていた。
 一部で踊ったソレア、二部のグアヒーラ、アンコールのブレリア。
 どれもがムイフラメンコの遥かなる理想郷に達していたのである。

 すべてが自然で純粋なファクターで構成される渡部純子のフラメンコは、
 まず第一に、明快にして力強く親しみやすく美しい。
 極度に高度な技術力と表現力が境い目なしに同化していて、
 不自然不安定な動きがひとつもない。
 ステージ上の彼女は活き活きと日常を暮らし、
 生々しい喜怒哀楽とともに逞しい人生を歩んでいる。
 余計なものは何ひとつない。
 だが必要なものはすべてある。
 媚びない強さと媚びない色気。
 悠然としながらも決然とする、
 いわゆるフラメンコ的なツネりは痛快そのものだ。
 すでに完成しているが、その完成の先に無限の伸びしろが視える。
 逞しい美しさを形成する心身の年輪の、
 そのしなやかな質感と厚みには畏怖の念さえ覚えるのだ。

 これほどのアルティスタをこれまで見逃してきた私の罪は重いが、
 この邂逅を契機に、すでに40年培ってきた私の中のアルティスタ俯瞰図の
 その心臓部あたりに渡部純子はドッシリ腰を据えることとなった。

 ライブ翌朝、栃木県宇都宮市でフラメンコスタジオを主宰するという
 彼女のホームページ経由でメールを送り、
 本誌『しゃちょ対談』(11月号予定)をはじめとする幾つかの大型記事を依頼し、
 翌日彼女から快諾の返信をもらった。
 きっとすべて素晴らしい記事になる。そうお約束しておこう。

 さて、当夜の錚々たる出演メンバー全員の
 レベルの高い熱演に心からの敬意を表したい。
 新年早々体調を壊しぶっ倒れそうになりながら駆けつけたライブだったが、
 こいつぁ春から縁起がいいやと、この一年を明るく見通す
 ぶっとい気合いをガッツリ入魂されるスーパーラディカル・フラメンコナイト!

   
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 2012年1月25日(水)/その935◇りえ天よ、遠慮はいらんぞっ!

 スペイン在住の別嬪才女・天野理絵が、
 日刊パセオフラメンコでパセオ新年号を絶賛している。

 ちょびっとだけ私のことも褒めているのだが、
 はっきり云って、その程度の賞賛では生ぬるい。
 何故なら私は褒められて育つタイプだからだ。

 だが、褒められればイイ気になってつけ上がるタイプの私であることを、
 彼女が熟知しているところが辛いところだ。

 つーことで、そのりえ天ブログを以下に無断転載。

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 スペイン発!天野里絵の四日一善
 『パセオ1月号。フラメンカは必ず買ってください。』
 (2012年01月18日(水) 21時25分)


こののんびりブログ購読者に、
多くのフラメンカがいるかどうかはわからないのですが、

少しでもフラメンコが好きな人、
あるいはものすごくフラメンコが好きな人は、
パセオ1月号買ってください。

大満足するはずです。

たまにいいなぁと思う記事があっても、
丸ごと素晴らしい!という雑誌にはなかなか出会えないものです。
パセオの今月号は私にとってそんな雑誌でした。

冒頭のファルキートについてのコラム。
賛否両論はあっても、
「ファルキートはフラメンコじゃない」
というひとは世界に一人もいないであろうという、
生きるフラメンコの若旦那。
彼のことはどれだけ読んでも読み飽きることがありません。

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カルロスサウラの新作映画の紹介や、エンリケ坂井さんのコラム。
エバ・ジェルバブエナや森田志保さんの写真。
その他のコラムもどれもこれも楽しく読んだのですが、
私がやはり心打たれたのはこの二人。

屋良有子と、鍜地陽子。

二人とも私は個人的にものすごく親しいので、
そういう人のことを公共の場に書くことにはすごく抵抗があったのですが、
でも、やっぱりこれフラメンコをやる人には読んでほしい。
このパセオの二人の記事を読んでほしいと思います。

あんなときもこんなときも近くにいた屋良有子に、
少しわだかまりがあったのは、記事内にも登場するある人の死があってから。
生ということと、芸術ということのバランスに対する冷静な見方ができなくて、
なんか彼女と私の間の距離感まで、
少しアンニュイになってしまったことがありました。
もちろん、それは私の問題なのだけど。
でも、彼女はその死の後でも彼女らしい進み方で前に進んでいて、
芸術家としても、人としても、ちゃんと成長していて、
私は紙面を通してすごく感動しました。

ぐだぐだとまわりながらだけど、でもきちっと自分に答えを与えていく、
時間薬に頼らない彼女の生き方が、やっぱりいいな。と思いました。


そして、家族総出演の鍜地陽子の記事。
この人はなんというか、
圧倒的にアーティストで、すごく正しい。
こんなに正しくて、まっすぐで、力強くて、
どこかで息切れしないのかしらん?と心配しても、
心配しているあんまり頑張っていない私が先に倒れたりする。
その強さの具合と、フラメンコへの接し方の正しさが、
本当にきれいに出てた記事だと思いました。

彼女より技術的に上手なひとは他にもいるかもしれません。

でも、彼女みたいに、
自分が主役じゃない、フラメンコを主役に置いた本当のフラメンコをわかっていて、
しかもそれを体現している日本人は滅多にいないと思います。

私は彼女のご主人と話をしていると、よく、
「あれ?今日本語で答えるの難しい」
という気持ちにされることがあります。
それは、会話の流れがあまりにもセビージャのフラメンコヒターノと同じで、
(別にフラメンコの話をしていなくても)
それが日本語で繰り出されることが不思議でならないんです。

そんな夫婦と、げんきな男の子のフラメンコファミリーの記事、
読んだら絶対フラメンコが好きになると思います。

こんな風に紙面にのっている大スターと、
今後も対等なお友達でいてもらえるように、
私も一生懸命人生を生きていかないといけないなー、と
個人的には新年早々心が引き締まりました。

ちなみに記事はどちらも小山社長のもの。
小山さんの優しさが伝わってきたのも、すごく良かったです。
こういう暖かい姿勢の沢山の先輩たちが、
日本のフラメンコを育てて来たんですね。

頑張れニッポンフラメンコ! りえ天

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 2012年1月26日(金)/その936◇石塚隆充の新連載

 「オレだって、書き始めてまだ二年ちょいとだ。
  タカなら絶対書けるさ」

 「わかりました。ぜひ、やらせてください」

 おとつい午前中、高田馬場ルノアールで落ち合い、
 パセオフラメンコ連載の打ち合わせをした。
 相手は超本格派イケメン人気カンタオール、石塚隆充である。

 来年4月号からの一年12回連載だが、ブログはやっているものの、
 本格的な文章経験はほとんどない彼なので、ほぼ一年の執筆期間を与えた。
 誰だって最初はド素人なわけだから、必ずなんとかなる。

 内容は、生い立ちから昨年末のスペイン・カンテツアー、
 そして待望の2ndアルバム、この先の様々な大胆チャレンジに及ぶ。

 いまやタカミツは、カンテフラメンコの国際的キーマンだ。
 スペイン人にとって外国人の歌い手が、本格的なカンテを歌う。
 日本人がそうした先鞭をつければ、諸外国の歌うカンテ愛好家にとって、
 大きな刺激になるに違いない。
 そういう役割をきっと担うはずのタカミツの、手に汗握るその展開を、
 リアルタイムで歴史に刻みたい。
        
 犬棒.jpg

 さて、いま最新情報が入った!

 タカ・イ・ジン ライブ開催決定!

 Taka y Jin LIVE
 日程:2月26日(日)
 会場:青山・CAY http://www.spiral.co.jp/f_guide/cay/
 開場/開演:18:00 / 19:00
 出演:石塚隆充(Cante) / 沖仁(Flamenco Guitar)
 チケット料金:前売/自由席¥4,500(税込・ドリンク別・自由席・入場整理番号付き)  
 前売/立見¥4,000(税込・ドリンク別・自由・入場整理番号付き)
 *未就学児童入場不可・整理番号順入場
 チケット取扱:チケットぴあ 0570-02-9999 [Pコード:161-667]
        ローソンチケット 0570-08-4003 [Lコード:78467]
        イープラス http://eplus.jp/
 チケット発売日:1月28日(土)
 お問い合わせ:TONE http://tone.jp/contact/index.html
 会場info:CAY 03-3498-5790 http://www.spiral.co.jp/f_guide/cay/

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