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2019年1月31日(木)その3453◆シフトチェンジ
続く呑み会には身体がもたず、近ごろはおとなりカフェGILの
ランチミーティングにシフトしつつある。
そのランチ会議で、今週は7月号からの新連載が二本決まった。
エンリケ坂井プロデュースCDシリーズ〝グラン・クロニカ〟の
執筆でもおなじみの福久龍哉さんによる『プーロフラメンコ最後の巨匠たち』。
もう一本はカンタオーラ井上泉さんの何でも相談室的『フラメンコ大喜利』。
今日も午後からご近所バイラオーラ井山直子さんと珈琲ミーティングだ。
今日で1月もおしまい。
月末の銀行まわり、デザイン入校多数、小記事執筆が三本、
そして宵から元地元・代々木上原ムジカーザで待望のデスヌード『牛女』。
パセオ忘備録執筆は三月に編集部復帰の井口由美子。
終演後は徒歩7分、懐かしの代々木八幡〝どさんこ〟にてへべれけ定跡。
酔いどれ編集長返上への道のりは今なお遠し。
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2019年1月28日(月)その3452◆ダメ元
いまもそうだが、時おりサントラを聴く。
男女の綾という点では、やはりこれが一番か。
淡すぎる希望に向けて突っ走るラストシーン。
ダメ元・・・!
それこそがこの映画、いや、人生の肝だ。
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2019年1月27日(日)その3451◆太陽がいっぱい
『太陽がいっぱい』
秋からの多忙がひと段落し、いっぱいの朝陽を浴びながら
ささやかな幸福に浸る日曜朝の桃園緑道。
映画だとこのあたりでデカにとっつかまるオレ(ドロン)なわけだが、
無事パセオにたどり着く逃亡者的快感。
編集整理、メール連射、髪カット、2020セビ発起人会、協会新年会、
おつかれ会と、楽しい休日の暮らしそのものに没頭しよう。
今日という日は残り少ない人生の最初の日。
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2019年1月26日(土)その3450◆月光の調べ
世界征服を企む巨大闇組織に潜入し、そのスパコン機能を盗み取ることこそ、
われら四名からなる壮年忍者部隊の任務だ。
幾つもの難関を潜り抜けスパコンにたどり着くが、キーワード入力でつまづく。
ふと気づけば、傍らにたくさんの楽器が並んでいる。
「ひょっとして、きのうのルパン映画のアレじゃねぇ?」と云う影丸は、
得意のピアノでショパンの幻想即興曲を完璧に弾き終えるが、
スパコンはまるで反応しない。
次いでヴァイオリンの赤影がバッハのシャコンヌをノーミスで弾き切るのだが、
スパコンはうんともすんとも云わない。
三番手はフルートの名手・サスケ、技術は平凡だが
その音色と歌い回しは天下一品で、ドップラー田園幻想を哀しげに奏でる。
するとスパコンは微かに起動ランプを点滅させる。
「そうか、わかったぞ月光、お前の出番だっ!」
リーダー赤影はそう指名し、ギターを手に取る月光(おれ)は
のろのろと間違いだらけのアルハムブラを弾き始める。
すると十秒も待たずに起動ランプはらんらんと輝き、
すぐにスパコンは起動し始める。
いやな予感通り、開かれたトップ画面にはこうあった。
「Ⓒこの装置は人間らしい欠陥に充ち溢れた
悪趣味な生音演奏にのみ反応いたします」
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2019年1月25日(金)その3449◆ひと抜け
パセオ2月号『屋良有子のブエルタ・ケブラーダ』が人気沸騰!
昨日はパセオ3月号校了。
今日は夏の新連載の詰めと編集事務。
明日は4~9月号の編集整理。
明後日は、フラメンコ協会の2020年セビ発起人会と新年会。
ここまですませばひと抜けで、来週からは通常営業の見通し。
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2019年1月24日(木)その3448◆よっしゃ、ハイフェッツ!
朝から鬼神ハイフェッツ。
骨太ヴィジョンと精密テクニックは、
もろもろビシッッと決めたい折の定番。
特にパルティータ2番のテンションは実用的で、
脳みそのネジがもりもり巻かれてゆくのがわかる。
ランチは知る人ぞ知る大型新人への連載執筆依頼とブレスト。
何事もフィジカル・コンディションは成功の決め手だが、
いつものようにネジ巻き過ぎで、ゼンマイぼよよん状態にならぬよう祈る。
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2019年1月22日(火)その3447◆細部にしてヴィジョン
善きものに触れること、観ること聴くこと、味わうこと。
それらは佳き人生のための手段でもあるが、
同時に最終目的でもあるような気がしている。
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2019年1月22日(火)その3446◆牛女
絶対ハズさないアルテイソレラのデスヌード。
今回は小川未明シリーズ③『牛女』。
1/31(木)を観る予定。
デスヌードはこれで第16回目だが、
初回のみ見逃したのは痛恨。
デスヌードシリーズにはいい想い出がいっぱいだ。
それにしても、昨年末の天覧舞台、
Ay曽根崎心中のロングランを終えてすぐの正月公演、
その気力・体力に最敬礼!
待ち遠しいぞおおおおお!!!!!
帰りは懐かしのドサンコ寄って一杯やっか。
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2019年1月18日(金)その3445◆パエージャ日和
きのうは新宿ガルロチでもろもろ打ち合わせ。
早めに出掛けて噂のパエージャコースにありつく。
魚介の出汁加減と焼き具合がヤミツキレベルの☆☆☆!
何かと理由をつけちゃあリピートしそう!
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2019年1月17日(木)その3444◆おやぢギャグ
春の新連載タイトル。
大沼由紀「ゆきは降る」
佐藤浩希「広き門」
大和田いずみ「フラメンコの泉」
さ、作為はない(汗)
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2019年1月14日(月)その3443◆四十年一日の如し
スペイン在住志風恭子のコメントで昔を想い出し、
今日はエンドレスでキース・ジャレットのケルンライヴ。
その音色は、微妙ながら作業に色彩と強弱を与える。
土日月の三日間で、平日では処理し辛い作業が片づいた。
これから焼き鳥大吉で独りおつかれ会。
新聞の切り抜き将棋欄で一杯呑る毎週月曜リセットタイム。
一流棋士同士の指し手の殺し合いで、
実戦には現われなかった鮮烈な局面を発見するスリル。
脳内に映すその際どく美しい盤面の表情が、明日への活力に直結する。
四十年一日の如し。
やりたいことしかやらない働き者のやさぐれモラトリアム。
どこにも就職出来ず、ヤケクソで独立してかれこれ四十年、
やってることはあの頃とほとんど変わんねえわあ。
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2019年1月13日(日)その3442◆ほうとう旨い
これからパセオで骨の折れるミッションを幾つか。
晩めしはほうとう鍋と朝から決めてる。
豚バラ、じゃがいも人参、えのきになめこ、長ネギと春菊その他、
かつお出汁を利かせた味噌鍋。日本酒多め、ミリン少々。
太くて腰のあるきしめんみたいな〝ほうとう〟は、
かの武田信玄が広めた軍事食だと云う。
小麦粉を練った太麺に味噌をまぶしたボール状の乾燥保存食。
陣営近くの畑で獲れた野菜を放り込み、
水を入れて大鍋で煮込めば出来上がり。
これなら料理番は楽だし防寒対策もバッチリ。
カップ麺の原型となるアイデアだが比較にならねえほどウメーし。
後方支援を重視する信玄の、戦上手を垣間見る生々しいエピソード。
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2019年1月12日(土)その3441◆小雪はらはら
歩いて五分、朝からパセオに缶詰。
単調な事務作業なので、フラメンコ(今日は何故かオブレゴンの
ピアノ・セビジャーナブーム)、バッハ、落語、
ジャズの循環でがんがんCD聴いてる。
朝はみかん四つ、昼はこれから打ち合わせイタリアン、夜は焼肉新年会。
本調子までもうあと一歩。
髪撫でる 小雪はらはら 惜別に
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2019年1月11日(金)その3440◆耳をすませば
「素直が一番」と知ったのは五十過ぎ。
冷酷非道・権謀術数の勝負の世界にツボったのは中二だったから、
主人公の中三カップルには教えられることが多い。
今日で三回目、また観てしまった。
ただ今回気づいたことがひとつ。
「素直が一番」というのは、保険を掛けない潔い究極の勝負形態。
本筋、である。
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2019年1月11日(金)その3439◆バス旅行
週に一度の郵便局・銀行まわりの楽しみは、
駅前の立ち食い(天ぷら蕎麦&ミニカレー)と珈琲ロード、
そして銀行真ん前から乗る束の間のバス旅行。
二駅目がパセオのほぼ正面なのだが、
今日も車窓に見惚れていると、
なぜか眼前から焼き鳥大吉~ジル~パセオの三軒並びが
淡々と遠ざかってゆく・・・乗り過ごした。
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2019年1月10日(木)その3438◆しょっぱい薄味
「おでん見るだけで想い出しちゃうよ」
涙声でそう云いながら、彼の大好物だったおでんを遺影に供える連れ合い。
食欲のない時、春夏秋冬ジェーは必ずおでんで復活したものだ。
パセオからの昨夜の家路、彼の好んだ桃園緑道で思いつき、
急きょスーパーで素材を仕込んで作った出汁を効かせた薄味おでんは、
ややしょっぱかった。
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2019年1月9日(水)その3437◆エガちゃん賛歌
急に寒くなった。
エガちゃんタイツを着用すべきだった。
一年中用意を怠らないエガちゃんはさすがに鋭い!
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2019年1月8日(火)その3436◆ああ晩酌
朝型生活は、なんだか儲かったような気がする。
早朝から計21ページを仕上げ、完全原稿をデザイナーに送信。
昨日届いた大和田いずみ画伯の絵画連載六回分、
今日届いた青木愛子さん『プロの自主練』は傑作だったなあ。
この束の間の充実快感は何ものにも代えがたい。
ダニエル・ホープ(ヴァイオリン)のバッハで明日の作業を準備中。
肴を仕入れてひとっ風呂浴びて、のっそり晩酌の段取り。
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2019年1月7日(月)その3435◆集中
17:05より新春初大吉!
年末からの切り抜き将棋欄が二週間分たまっているはず。
早く読まないと叱られるので、ご臨席の皆さま、
どうか私に話しかけないでください。
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2019年1月6日(日)その3434◆郷愁
年明け一番のオケ開きはドヴォルザーク『新世界』。
休憩時に肉まんパくつきながら、ボリュームいっぱいでのめり込む。
かつては壮大でハチャメチャなファンタジーを、
次いでインテンポで端正な構成を好んだが、
ここ数年は中庸で眺めの佳いイシュトヴァン・ケルテス&
ウィーン・フィルがお気に入り。
それにしてもこいつは、ドヴォルザーク捨て身の名曲だ。
まるでパコのアメリカライヴやカマロン・時の伝説みたいに
孤高にして人なつこい郷愁。
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2019年1月6日(日)その3433◆明日という字は
時おり哀しみは駆け足でやって来るが、
そんなんでも無いことには
腑抜けてしまうタイプだから文句は云えない。
明日のことは分からないから人生はおもしろい。
だから、明日という字は〝明るい日〟と書くのね。
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2019年1月5日(土)その3432◆月見とろろで
炊きたて銀シャリに月見とろろ、カブ漬けナメコ汁に豚味噌焼き。
ゆったり朝湯で朝めし喰ってこれからパセオ編集室。
即攻仕切り直しでズル休みをカバー、
晩は連れ合い引き連れお疲れイタめし会。
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2019年1月4日(金)その3431◆いつものような
年始の経理を片づけ、
迎えの車でジェーの弔いに。
深大寺の動物霊園からいま戻った。
ちっちゃな桐の箱に納まり、
いつものような存在感でそこに居るジェー。
十六年の走馬灯は案外とゆっくりまわる。
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2019年1月3日(木)その3430◆安眠中
そんなこんなで今日はズル休み。
ジェーはリビングの寝床で安眠中。
いつ起き上がってもおかしかない感じなので、
プリンとゆで卵を用意してある。
https://www.facebook.com/keiko.suzuki.376/videos/1814876918624478/
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2019年1月3日(木)その3429◆眠るように
フラメンコスタジオの番犬を十六年。
よく働き、よく遊び、善く生きた。
おそらく悔いはなかろう。
本日1月3日8時45分、
十六年ともに暮らした我が家の守護犬ジェーが他界。
連れ合いに抱かれたまま、痛みも苦しみもなく、
静かに穏やかに眠るような最期だった。
明日の昼ころ、先代メリの眠る調布・深大寺の動物霊園に一家で出掛け、
ジェーの旅出を見送る。
ジェーと仲良くツルんで下さったすべての皆さまに、
心から感謝申し上げます。
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2019年1月3日(木)その3428◆マイペース
リズム壊すので連休は二日でおしまい、木曜午前よりパセオ出社。
ジェーがいよいよ危ねえが、身内のための痛い延命はしない。
おれもそうしてほしいから。
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2019年1月2日(水)その3427◆ベストアルバム
鈴木大介はパーフェクトを実現する稀有なギタリストであり、
その上限なき大胆志向はカニサレスの冒険を想い起こさせる。
彼がまだ少年だった頃から気になるギタリストだったが、
ここ数年は『鈴木大介/キネマ楽園6~バロック』
『原善伸&鈴木大介/ギターラ・ギターラ』を愛聴している。
昨年末にその最新盤『鈴木大介/the Best 2019』を入手し、
早朝から繰り返し聴いている。
CD冒頭の武満徹の小品と、ラストの大ちゃん自作の小品は
言葉を超える深い対話のようで、静寂を基調とするその響き合いには、
善性を帯びたゆるやかな連帯を感じる。
正直なところ、武満ワールドに本音で好反応できたのはこれが初めてかもしれない。
鈴木大介のラストの返歌がなければ、おそらくそれは難しかったろう。
クラシック中心ながら全体はボーダーレスな選曲で、
驚きと歓びに充ちた編曲・快演がいくつもある。
その筆頭は華麗なるピアソラ『リベルタンゴ』であり、
ライナーを読むまでそれがソロ編曲であることに気づけなかった。
バッハ『シャコンヌ』をリコーダー1本で吹き抜いた
オラシオ・フランコ以来の驚愕で、どうにも笑いが止まらない。
この最新アルバムによって、鈴木大介さんとの遥かなる距離は
かなり縮まったように想える。
いやもちろん、縮めてくれたのは大ちゃんである。
遅まきながら新たに芽生えた感性によって今日はじっくり、
十数枚はある彼のアルバムを聴き直してみよう。
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2019年1月1日(火)その3426◆協働元年
2019年の関心は〝協働〟。
これまでの枠を景気よく取っ払い、
ダイナミックな流れをイメージしながら、
いろんなタイプの協働の可能性を発見したい。
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