東京の空の下♪ほのぼの日記

ほのぼのと・・・

★大切な写真~先生が愛したアコーディオン

2009-07-08 | アコルデオニスト☆金子万久
 金子先生が最後にお買いになったアコーディオン、
イタリア、メンガシーニ社の「MINI RETRO」。
細部にわたってご自分仕様に特注したアコーディオン・・・。

その姿は、格調高く、
この上なくエレガントで魅惑的で、
まるで宝石のように美しいアコーディオン。

事情があって一度、先生の奥様からお預かりしたことがありますが、
今でも、
私の目に焼きついています・・・。











 二年前の早い春の頃でした。
先生が、メンガシーニ社のアコーディオンのパンフレットを私に見せてくださって。
まるで子供のようにキラキラと瞳を耀かせて、
「paris-akoさん、私はずっとこのアコーディオンが欲しくてたまらないんだよ♪」っておっしゃって。
「僕の代わりにメンガシーニ社に注文してくれないかなあ」

そんなやりとりから始まった、
先生と私のアコーディオン獲得大作戦。

私は直接、メンガシーニ社にメールを入れて、
値段や発注方法を問い合わせました。
何回かメンガシーニ社とやり取りをしたのち、
先生が希望通りのアコーディオンを作ってもらうよう、
注文は無事、完了しましたが。

それからが、私たちにとって、
とても長い時間となりました・・・。

イタリアの老舗の工場は、日本と違って、
まったくのんびりしています。
当初メンガシーニ社から頂いた返事では、
どんなに遅くても6月中には、
先生のもとに届くはずでした。

先生は、5月の終わりくらいから、
毎週レッスンの度に。
「まだかなあ」「早く来ないかなあ」「毎晩、夢に見るんだよ」って。
そんな会話を私と交わしていたのに。

アコーディオンは届かないまま。

7月10日。
私のレッスン日の前日。
先生は突然、帰らぬ人となりました。


およそ二週間後の、7月26日。
早朝、私のパソコンに一通のメールが届きました。
「昨日、発送完了しました。6~7日で届きます」
先生が待ちに待っていたはずの、
メンガシーニ社からのメッセージでした。
 

そのメールは、どうしても消せなくて。
今でも残してあります・・・。