パピとママ映画のblog

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オープン・グレイヴ 感染 ★★

2015年08月18日 | DVD作品ーあ行
フェイク・ドキュメンタリー衝撃作『アポロ18』で注目されたゴンサーロ・ロペス=ガイェゴ監督が、『第9地区』『エリジウム』『マレフィセント』の超個性派俳優、シャールト・コプリーを主演に迎え、『メメント』『アイデンティティ-』等、名作の宝庫と言える<記憶喪失スリラー>と、『28日後…。』『コンテイジョン』等ジャンル映画ファン必見の<終末世界感染パニック>を融合した。
感染者を凶暴化させるウィルスが蔓延する世界を舞台に、記憶を失った6人の男女の運命を描いたスリラー。
あらすじ:死体だらけの穴の中で目覚めた男は記憶をなくしており、自分の名前すらわからない。謎のアジア人女性が投げ入れたロープで穴から脱出した男は、近くに建物があるのを発見する。そこには先ほどのアジア人女性と3人の男、1人の女がいたが、彼らも一様に記憶を失っていた。アジア人女性だけは唯一、何かを知っているようだが、英語を話せずコミュニケーションをとることができない。やがて、森の中にある小さな小屋にたどり着いた彼らは、そこでウィルスに感染した中年女性を発見。謎が深まっていく中、6人は互いへの警戒心を募らせていく。

<感想>撮影監督のホセ・ダビ・モンテーロはこのストーリーの醸し出す独特の世界観を表現するため、近年主流のデジタルではなく敢えて35mmフィルムでの撮影を選択。前編をハンガリーロケで製作し、本作のキーである<死体の穴=オープン・グレイヴ>となる死火山の火口と、その麓にある軍の病院施設の廃墟群というロケーションから、荒廃した週末世界が生み出されたという。

主人公が記憶がない上に目覚めると死体だらけの穴の中という、これは記憶喪失スリラー×終末世界感染パニック映画になっている。
1人の女性、ジョシー・ホーが穴から出してくれるが、言葉が通じないというか、女は英語が話せないという聾唖者のようなのだ。ですが、女性には記憶が残っており何かを知っているようだった。
森の一軒家で、記憶を失くした人々が一堂に会すると言う設定は、流行のシチュエーション・スリラーとかループものでお馴染みですよね。そのお約束を踏まえた上で、次第に見ている側が予想しない方向へと展開していく。

ブラピ主演の「ワールド・ウォー Z」と同じようなシチュエーション・スリラーとは大違いで、実に単純でつまらない内容でした。どうしてシャールト・コプリーおっさんが、記憶を失くして森の中をうろうろしているのかが、問題でしたね。
仕掛けられた監視カメラ、家の周りの木に縛りつけられた遺体。カレンダーのある日にちに付けられた×印と〇印が、その〇印が18日だけに付けられていた。どんな意味があるのか?・だれも知らない。
映画の中盤あたりで本作の世界観が見えてくるのだが、つまり、主人公のシャールトおじさんが、感染者を普通の人間に戻すワクチンを研究して、そのワクチンを政府にデーターとして報告していたということ。それに、主人公の妻、息子なども一緒にここへ来て、感染者のワクチンを作るべく奔走していた。だが、そのワクチンも完全なものではなく、記憶が全部失くなってしまうという非常に惜しいワクチンなのだ。
森の中の家には食糧と水、薬品も揃っているし、暫くここを動かない方がいいのでは、なんて思ったのだが、皆はそれぞれ、家の外へ出て何かを調べ始める。それに、感染者たちが凶暴化してこの家の周りにうろうろと襲ってくる。

外には納屋があり、そこにはゾンビのような狂った女がいて、アジア女が食料を運んでいた。それに、皆が森の中を散策するうちに車を見つけて、ガソリンもないのに動かし車を走らせて行く内、大きな建物を見つけ、その中に少年が住んでいることが判る。そこは、病院だったらしく多くのベッドが並んでおり、少年は人間たちを恐れており近づかない。実はこの少年の母親も感染者で、お婆さんが車で助けに来てくれるのだが、最後はみんな感染してしまう。

一人の男が、有刺鉄線に裸で助けを呼ぶ男を発見して、救助に向かうもその男は感染者であり、助けてくれる男の首を有刺鉄線で巻いて殺してしまう。その他にも、森の中で暮らしている感染者ゾンビたちが、襲ってくるシーンも怖いですよ。
どうやら、何らかのウイルスに感染した人間たちの、隔離された墓場のようにも取れた。ここは、離れ小島で、感染者しか住んでいない。主人公は、そのウイルスのワクチンを見つけて、感染者に注射して元どうりの人間に戻す医者。

その唯一の免疫を持っているのが、アジア女のジョシー・ホー。だから凶暴化したゾンビのような感染者に噛まれたら、そのワクチン注射をすれば助かるというのだが、問題があって、記憶がすべてなくなるという代物とは。

しかし、キチガイになるよりはいいと、ゾンビに咬まれるとワクチンを打つが、その度にあの墓場のような巨大な穴に放り込まれてしまう。目が覚めて気が付けば、自分が誰なのかも記憶がないのだ。

この繰り返しを何回かするも、1カ月の18日にヘリで政府軍が来て、感染者の血液を採集したケースを渡す。渡せば確かにいいのですが、記憶がとん挫しているので、ヘリが来ても解らなく、救助のヘリだと思ってしまう。
しかし、マスクを被り黒い服を着た政府軍も、この島に隔離した感染者たちを全員抹殺しようとしていることが最後に分かるのです。
主人公のシャールト・コプリー家族は、隔離島へ派遣されて、ワクチンを発明し注射をして何とか数多くの人間をまともにしようと努力していた。ですが、そのワクチンが記憶を失くすという障害があり、何とも悲惨な結果に終わるのも仕方のないことだろう。最後も、たった一人生き残ったシャールト・コプリーおっさんが、墓場である穴の中で目が覚める。また始めっからやりなおしってこと。
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