パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

バトルフロント ★★★★

2014年08月12日 | アクション映画ーハ行
世界のアクションスター、シルヴェスター・スタローンが製作と脚本を担当。「ロッキー」などで脚本家としても高い評価を受けるスタローンが、チャック・ローガンの小説を基に、元麻薬捜査官の運命をスリリングに描き出している。もともとは、自ら主演をしようと、脚本を執筆したスタローンが、「エクスペンダブルズ2」で共演したジェイソン・ステイサムに脚本を見せたところ、彼が出演を熱望して企画が再発進したそうです。
あらすじ:まな娘マディ(イザベラ・ヴィドヴィッチ)のためにも、犯罪や暴力とは無縁の生活を送ろうと決意した元麻薬潜入捜査官フィル(ジェイソン・ステイサム)。亡くなった妻の故郷である田舎町に移り住んだ彼らだったが、町を支配する麻薬密売人ゲイター(ジェームズ・フランコ)が近づく。あるたくらみを実現させるために二人を利用しようと、ずる賢い手段を次々と繰り出していくゲイター。マディの身に危険が迫ったことで怒りを抑え切れなくなったフィルは、単身でゲイターと仲間たちを倒そうとする。
<感想>主人公の元麻薬捜査官フィル・ブローカーを演じるのは、アクション映画の世界においてスターロンの後継者ともいうべき、活躍を見せているジェイソン・ステイサムである。冒頭から麻薬密売組織を壊滅させるため、潜入捜査官としてのアクションは最高にスカッとします。
それから2年後、亡くなった妻の故郷である田舎町に移り住んだ彼らだったが、幼い娘との穏やかな暮らしを望むものの、麻薬捜査官時代の因縁に頭を悩ませることになる男を熱演している。

元麻薬捜査官として見せる体当たりのアクションはもちろんのこと、幼い娘を男手ひとつで育てようとする父親演技も見どころの一つです。そして、いつもなら美女が出て来て、キスやらベッドインなど艶っぽい演技も入っているのですが、今回はそんな色っぽい場面は一切無しで、今までにない、父親としてのチャーミングな表情や、不器用さに注目ですぞ。
ジェイソン・ステイサムの十八番とも言える、屈強な男に扮してアクションスターぶりをこれでもかとばかりに見せつけながら、娘思いの父親という人間味を漂わせ、今までとは一味違う顔を見せているのがいいですね。

そして、元麻薬捜査官の娘だからか、父親に負けない正義感を持つ9歳のマディに、イザベラ・ヴィドヴィッチが扮して、ちょっとはにかむところがクロエ・グレース・モレッツに似ているのだ。学校で因縁をつけてくるいじめっ子に対しても、怯むことなく立ち向かう姿がキュート。というより、武術を身に付けているのが分かる。

また、いじめっ子の母親は、学校側も手を焼いているモンスター・ペアレントな上に、麻薬常習犯のトンデモ母親のキャシーには、「スーパーマン・リターンズ」でロイス役を演じたケイト・ボスワースが扮して、ステイサムに対して逆恨みを持ち仕返しを企む。

そのデブ息子の母親の兄貴が、麻薬製造をして、保安官ともよろしくやっているのが、ジェームズ・フランコ。最近は「スプリング・ブレイカーズ」でもフロリダで麻薬を売買して銃をたくさん所持して、オープンカーに女子高校生を乗せて、人生を満喫していた男を演じていたっけ。
フランコが、妹に仕返しを頼まれてステイサムの自宅へ侵入すると、地下室にインターポール時代の資料がたくさんあり、潜入捜査のファイルを盗られてしまう。
娘を誘拐され、ステイサムがフランコの麻薬製造をしている屋敷に侵入、ステイサムが爆弾を仕掛けたのが、娘が家の中に拉致されていたのだが、都合良く外へ出て来て大爆発を逃れていた。

実は、ただのアクション映画的にはない小学生の虐め問題が、どういうわけか地元の麻薬組織をも巻き込み戦争さながらの暴力抗争に発展してしまうわけ。そして、挙句に娘のマディちゃんを誘拐してしまう。
フランコの恋人にウィノナ・ライダーが扮していて、何だかみすぼらしい格好にケバイ化粧して、昔のウィノナファンをがっかりさせるように思えた。それに、この恋人シェリルは、ステイサムが壊滅させた麻薬組織の一員で殺人鬼のサイラスともデキていたのだ。フランコの頼みでしぶしぶ、サイラスと接近するも仲間に戻ったように見える。
前作の「ハミングバード」のロンドンの裏町といい、今回のアメリカ南部の湿地帯の町といい、ロケ地に恵まれている。今に何かが起こるに違いないという雰囲気の場所が選ばれている。

麻薬取引を素材にしたよくある話だが、ひねりの効いたキャラクターが脇を固めているので、物語に説得力があります。
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