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私の少女時代-Our Times-★★★

2016年12月21日 | アクション映画ーワ行
本国台湾で2015年のナンバーワン・ヒットに輝いた青春ラブ・ストーリー。90年代の台湾を舞台に、アイドルに夢中の平凡な女子高生が、イケメン優等生と不良学生との間で思いがけず繰り広げる甘酸っぱい三角関係の行方を、ピュアかつノスタルジックに綴る。監督はこれまで数多くの人気TVドラマを手がけてきた女性プロデューサーで、これが初監督となるフランキー・チェン。
あらすじ:90年代の台湾。香港の人気スター、アンディ・ラウとの結婚を夢見る平凡な女子高生、リン・チェンシン(ヴィヴィアン・ソン)。学校でも学園の王子さま的存在のイケメン優等生・オウヤン(ダレン・ワン)に憧れを抱いていたが、彼女には手の届かない高嶺の花。しかも欧陽には才色兼備の学園のマドンナ敏敏(ミンミン)というお似合いの相手もいた。そんな中、“不幸の手紙”がきっかけで、学校一の不良・大宇(タイユィ)に目を付けられてしまう真心だったが…。

<感想>女学生を主人公にした台湾の青春映画。どうしてこうも初々しくて可愛らしいのだろう。何よりもコメディ感覚にあふれているので楽しい。少女時代はまだ異性を、セックスを知らない特別な時期とすれば、台湾の青春映画の少女たちは、その少女時代の真っただなかにいる。異性を知る前の、短く、儚い少女時代を揺れ動きながら生きている。

女学生の制服はたいて真っ白のブラウスであって、清潔感がある。よく自転車に乗るし、学校のプールや王城が秘密の遊び場になる。アイドルや同級生の美少年に憧れる。やがて大人になってゆく少女たちが、つかの間の思春期をかけがえのない時間として懸命に生きるのだ。主人公を演じるヴィヴィアン・ソンは美少女ではないが、隣の女の子らしい愛らしさがある。学校の中では目立たないその他大勢の一人。バサバサの髪でメガネをかけている。アンディ・ラウに憧れていて、まだ恋愛と憧れの区別がついていないのだ。

成績は悪いし、失敗ばかりしている。しかし、いたって気はいい子なのだ。「幸福の手紙」実際は不幸の手紙をもらい、それを嫌な教師や男子生徒に人気のある美少女に「不幸になれ」と回すあたりは、笑わせてくれる。すぐに犯人とバレるのだから。

この三枚目の女の子が、学校一の美少年と不良学生の間で心ゆれるようになっていく。日本の少女漫画によくみられる展開で、新鮮味はないが、女の子がふってわいた幸福にどうしていいか分からずに、おろおろ混乱する様子が愉快なのだ。恋心を知った彼女が、おしゃれをするようになり、日本の女性誌を参考に変身する。おかっぱの似合う可愛い女の子になってしまう、それは上野樹里に似ているではないか。

大人になった彼女が、高校時代を思い出すという回想形式をとっているが、その為に戯画化されているいるのが納得できるのだ。高校時代は90年代らしい。1987年の戒厳令は解除されているが、学校はまだ規則が厳しくて、生活指導教官が生徒の生活にうるさく介入するのだ。
本作は台湾、中国や香港などアジア中の女性から圧倒的に支持された。その理由が女の子が感じていること、言いたいことをたくさん代弁しているからだと言う。「女の子の大丈夫は、大丈夫じゃない。何でもないは、大ありなの」と、台湾でこの言葉を使うと、それって「私の少女時代」からでしょ。って笑ってもらえる。

ダレン・ワンが、ヒロイン演じるヴィヴィアンのところへ、深夜駆けつけるシーンでは、特に若い男性の観客は覚えておいた方が将来役に立つかもしれない。
映画製作の中心である40代や50代の人々は、みんなよほど痛い目にあってきたのだろう。その意味では、本作は過去の台湾映画のよいところを集めた映画のようなところもある。
それに対して生徒たちが抗議をしてゆく場面では、台湾の民主化の過程で次々に起きた学生運動を思わせる熱気がある。この映画は、その舞台である「90年代」に捧げたところがある。民主化が進み、経済が成長し、社会に活力が溢れて若者が前向きだった。作った人たちの青春は、きっと90年代にあったのだろう。
だが、主人公たちの気持ちが観客には判っているのに、延々と繰り返し盛り上げるのはちとクドイし、長すぎると思った。アンディ・ラウが本人役で現れるラストは洒落ているよね。

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