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マダム・マロリーと魔法のスパイス★★★

2014年11月07日 | アクション映画ーマ行
スティーヴン・スピルバーグとオプラ・ウィンフリーが製作を務め、リチャード・C・モライスのベストセラー小説を映画化。フランス南部でインド料理店を開いた移民家族と、その真向かいに建つミシュラン1つ星の名店フレンチ・レストランの女主人マダム・マロリーが、互いの料理と文化を巡って激しく衝突するさまとその顛末をハートウォーミングに綴る。主演は「クィーン」「RED/レッド」のヘレン・ミレン、共演は「ぼくの国、パパの国」のオム・プリ。監督は「サイダーハウス・ルール」「ショコラ」の名匠ラッセ・ハルストレム。
あらすじ:南フランスでミシュラン1つ星を誇るフレンチ・レストランの気高きオーナー、マダム・マロリー。夫を亡くして以来、レストランに情熱の全てを捧げてきた。インドのムンバイでレストランを営むカダム家の次男として生まれたハッサン(マニシュ・ダヤル)は、名料理人の母から絶対味覚を受け継ぐ。だがある晩、彼らの店は選挙絡みの暴動により全焼し、母親まで失ってしまう。
失意の父(オム・プリ)は子供たちを連れてヨーロッパに移住し、南フランスにある自然豊かな山間の小さな町にたどり着く。故郷インドを追われ、新天地を求めてヨーロッパにやって来たカダム一家が、マダム・マロリーの店の向いにインド料理店をオープンする。派手な電飾と騒がしいインド音楽に眉をひそめるマダム。市場での食材の奪い合いも勃発し、マダムとカダム家の頑固なパパは一触即発の険悪ムードに。そんな中、カダム家の次男で亡き母の才能を受け継いだ天才料理人ハッサンと、マダムの店の副料理長マルグリットは互いに心通わせていくが…。

<感想>南フランスの小さな美しい街で繰り広げられるコミカルな戦い。料理がもたらす人々の絆と変化を受け入れる勇気。美味しい料理はどんな人の心も溶かしてくれる。文化や人種の壁を越えて、人々の心に響くから。料理のマジックが織りなす心温まるヒューマンドラマであります。
世界的ベストセラー小説の映画化で、製作にはあの、スティーヴン・スピルバーグも名をつらねていて、監督のラッセ・ハルストレムは、ジョニー・デップと組んだ「ショコラ」で、甘く美味しいチョコレートが人生に与える魔法を見せてくれた。今回も美味しい料理が人々の心を一つにする、人生の応援歌のような作品なんですね。

舞台は、南フランスの三間にある美しい町サン・アントナン。マダム・マロリーの営むフレンチ・レストランは、一つ星のシックな老舗「ル・ソール・プリョルール」。もう片方は、ゴテゴテと彩られた庶民派インド料理屋。真向いにある両者は、当然のことながらギクシャクする。市場での食材買占めバトルや、モーツァルトとボリウッド音楽のBGM対決など、気位の高いフレンチマダムと、大胆な客引きもいとわないインド人のパパの大人げなさに笑ってしまう。

人種が違えば価値観も文化も違う。だが、天才的な料理の腕を持つインド人ファミリーの次男坊ハッサンが、架け橋となりいがみ合っていた二つの店は様相が変わってくるのだ。
フレンチ・レストランのシェフが、向かいのインド料理店に火を放ち、火事を起こしてしまう。それを知ってマダムは、怒り苦しみシェフをクビにする。
ぶつかり合い散る火花、被った火の粉の痛みを分かち、少しずつ融解してくる心。この監督ならではの心地の良いヒューマンドラマになっている。
さすがにヘレン・ミレンのマダム役は、ハマリすぎて面白い。それに、フレンチ店の料理見習いのマルグリットと、次男ハッサンとの間に恋が芽生えるのがいい。

そして、キャストに「仕立て屋の恋」(1989)のミシェル・ブラウンが、町長として出演しているのも嬉しい。
ミシュランの審査で星を二つゲットする、ハッサンの料理の才能は凄い。でも、「シェフ!三ツ星レストランの舞台裏へようこそ」でもそうだったが、料理が窒素や化学実験みたいになった料理にはゲンナリした。あんなの目の前に出されてもね。
ファンタジックな物語の中にも、インド人が抱える移民問題、そして一方的な☆の評価に捉われたレストラン業界の閉鎖性など、現代的な問題も匂わせています。だから、夫が亡くなった後、一人で老舗レストランを切り盛りするマダム・マロリーが抱えるストレスは、何かと忙しい現代人の共感を呼ぶはずです。
偏見に満ちたヒステリックな女主人が、インド人特有の大らかな人柄と、息子ハッサンが作る魔法のような料理によって、再びおもてなしの心を取り戻して行くさまは、観ていてほっと顔がほころんできます。
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