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パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト★★★

2014年08月19日 | は行の映画
超絶技巧で有名な伝説的バイオリニスト、ニコロ・パガニーニの破天荒な人生と、彼の人生を変えた2人の人物との出会いを描く伝記ドラマ。スキャンダルが絶えない異端児パガニーニを、欧米で圧倒的人気を誇る天才バイオリニスト、デイヴィッド・ギャレットが演じる。監督は、『不滅の恋/ベートーヴェン』などのバーナード・ローズ。共演には『リンカーン』などのジャレッド・ハリス、『僕と彼女とオーソン・ウェルズ』などのクリスチャン・マッケイらがそろう。
あらすじ:1830年のイタリア、並外れた才能を持ちながらも不遇の日々を送るバイオリニスト、パガニーニ(デイヴィッド・ギャレット)の前に突如現れたウルバーニ(ジャレッド・ハリス)は、彼を著名なバイオリニストにしてみせると約束。ウルバーニはさまざまな手段を用いて名門劇場での公演を成功に導き、パガニーニは一躍富と名声を手に入れる。成功後も放蕩(ほうとう)生活を送る彼のもとに、ロンドンデビューの話が舞い込む。

<感想>伝説のバイオリニスト、ニコロ・パガニーニのスキャンダルに彩られた生涯を描いている。音楽映画に必要なのは贅沢な感じであるが、豪華なオペラハウスなど、本作はその条件を満たしているといっていい。
ニコロ・パガニーニは19世紀のロックスターという設定で綴られる、酒と女と麻薬と敏腕ビジネスマネジャー、そして、一番大事なスパイスとなる純愛と並んだ、つまるところディヴィッド・ギャレットの壮大なるプロモーション映画でもあると思います。

彼を主役に持って来て、演奏そのものが華麗に見せているのが最高。この映画は、ディヴィッド・ギャレットのバイオリン演奏によるシーンが圧巻であり、彼がニコロ・パガニーニに、乗り移ったかのような演奏シーンは素晴らしく、この役はディヴィッド・ギャレットあっての映画だと言える。
ともあれ楽器を自分の肉体の一部のように扱えることの素晴らしさに目が眩む。画的には、新進国であった当時のアメリカと、爛熟したヨーロッパの対比が興味深かったです。

主要舞台の霧深いロンドンの街も、一服の絵になっていて、二時間あまりの上映を退屈させません。確かに、パガニーニとウルバーニとの関係が、現代のロックスターと悪賢いマネージャーとの関係に、なぞらえすぎているということもあろうが、ケン・ラッセルに献辞を捧げているだけに、タイムズ誌の生意気な女性記者に至るまで毒気があって魅力的だと感じた。

女性遍歴が最後の恋路を邪魔したように描かれているが、シャーロットとの恋は、娼婦を相手に遊ぶパガニーニには不釣り合いのようで、結局はウルバーニの邪魔が入り、二人の恋は実らなかった。パガニーニがシャーロットに贈った「アリア」は、美しい恋の歌で2人の心情を表しているようで物悲しい曲でもありました。
そのことで、パガニーニとウルバーニの間に亀裂が生じて彼をクビにしてしまうことで、パガニーニ自身の首を絞める結果となる。結局は天才ヴァイオリニストと言われても、営業はできない男。次第に財産も底をつき、アヘンや麻薬中毒で体を蝕み、若くして死に至ることに。

しかし、この映画は、違う点で観賞することも出来ます。冒頭からデイヴィッド・ギャレットによるヴァイオリンの演奏に耳をかたむけて、しばしの間堪能するのも良いかと思います。
その演奏テクニックには、まさにパガニーニが乗り移ったかのように技巧も巧く、弦が1本1本と切れていき最後の1本で演奏する凄まじさは言葉になりません。これは、もちろんのこと奏者デイヴィッド・ギャレット自身が、すごいということを証明していると思います。
そのキャスティングの妙がこの作品の唯一の見所であり、脚本のまずさなどはこの際忘れてしまってもよいと思っても、何故だか彼が悪魔的超絶技巧を体得しえたのか、そのところが描かれてなく飛ばされているのが腑に落ちなかった。
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