パピとママ映画のblog

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泣き虫しょったんの奇跡★★★

2018年09月10日 | アクション映画ーナ行

35歳のサラリーマンが将棋界の歴史を変えてしまう偉業を成し遂げ、みごとプロ棋士になったという瀬川晶司五段の奇跡の実話を松田龍平主演で映画化。共演は野田洋次郎、永山絢斗、染谷将太、イッセー尾形、小林薫、國村隼。監督は自身も17歳までプロ棋士を目指して奨励会に在籍していた「青い春」「空中庭園」の豊田利晃。

あらすじ:中学生でプロ棋士になった谷川浩司棋士のニュースに触れて、プロ棋士を意識するようになった小学5年生の“しょったん”こと瀬川晶司。隣に住む将棋好きの鈴木悠野と切磋琢磨し、メキメキと実力をつけていく。そして中学3年生のとき、ついにプロ棋士への登竜門となる奨励会に入会する。しかしその奨励会には、26歳までにプロになれなかった者は退会しなければならない、という年齢制限に関する厳しいルールが存在した。やがてしょったんも、その厚い壁を打ち破ることができずに退会を余儀なくされ、会社員として新たな人生を歩み始めるのだったが…。

<感想>将棋界において前代未聞の形でプロ棋士になった、瀬川晶司五段の敗者復活の物語と、自伝を基に映画化されたもの。最近では数十年に一人の逸材である藤井聡太七段の登場で、久しぶりの将棋ブームに沸いた年でもあった。この映画はその流行りに乗った映画というわけではないと思うのだが、監督の豊田利晃も奨励会でプロの棋士を目指した過去を持つ。もっとも将棋をよく知り尽くし、奨励会の厳しさを知った人間が撮るこの映画。撮るべくして撮ったのが今だったのだろう。

しょったんこと瀬川晶司は、将棋のプロになるには必ず通らなければならない、日本将棋連盟のプロ棋士養成機関「新進棋士奨励会」に於いて、満26歳で四段になれず、退会した。普通ならばここでプロへの道は絶たれるのだが、その後兄の進めもあり、いつまでも将棋ばかりにこだわるなと叱咤される。27歳で大学へ入り卒業して就職するのだが。

まず訪れる敗退は、まったくもって苦く、心が折れるほどに痛い。しかしそれが、やっぱり諦め切れなかったのですね、遠ざかっていた将棋を再び始め、アマチュアで名人となり、瀬川の努力と彼を支援するアマチュアの名人の藤田守(小林薫)とか、様々な人々の力もあって、2005年、35歳の時、異例中の異例でプロ棋士になったのだ。

その後、この制度でプロになった棋士は、瀬川の後に1人しかいない。瀬川の明けた風穴は大きいが、だからと言って、同じプロセスでプロになるのが難しいことが分かって来る。

17年の春に公開された「3月のライオン」、それに「聖の青春」も秀作であった。どちらにしても、小学生から奨励会に通う子供たちがいることを知り驚いた。それにしても天性の素質はあっても、やはり努力、努力の結果であり、眠る暇も惜しんで将棋盤を見つめて、研究をする彼らだからこそ、掴んだ勝利はいかほどの事かと思う。

観ていて、駒を指すパチン、パチンという音が響く。その手指がとても美しく、将棋の映画での手と指の動きは、時代劇に於ける所作や殺陣といった特別なアクションと、同等の意味をなすことを感じとりました。

24歳の時の晶司は、三段リーグ8勝1敗で首位に立つ。対する清又(新井浩文)は、このリーグ中に26歳の誕生日を迎える。絶対に負けられない清又の1局だが、盤上では晶司の方が優勢。落ち着きのない清又が、扇子で畳をコツコツと叩き考え込む。この鬱陶しい仕草に晶司が苛立ちを募らせる。

そして、あり得ないことに、晶司の後ろに回り込み盤上を覗き込むのだ。このシーンは、加藤一二三がよくやったというそれなのだ。昨今の将棋ブームでにわかに将棋の知識を得た人も知っている有名なエピソードである。緊張感の漂う対局シーンにユーモアが生まれる。勝負はどちらが勝ったのかは、映画をご覧ください。

タイトルに「泣き虫しょったん」とあるが、彼は将棋で負けるとトイレに籠って、悔しくて泣くのだ。それくらい悔し涙を流すのだから、本当だったら、26歳の時に、頑張ってプロ棋士になれたのだろうと思ったのだが。将棋は自分との戦いであり、その厳しさは想像しきれない凄いものがあると思うのですが、晶司なら“もっとやれたのではないか”と観ていて苦々しくなるのだ。

映画の中では、奨励会を辞めた後の晶司が、泥沼にずぶずぶと沈んでいくシーンがあるので、きっと、その時の心情を表しているのだと思いますね。

主人公のしょったんは、天才ではなく執念の人なんですね。年齢制限という壁に阻まれても、何としてもプロの棋士になりたいという執念が実ったのだから。

特別対局や、通常の対局シーンを見ても、将棋の心得が無いものでも、その独特の緊張感は肌で感じ取ることが出来ます。

それに、キャスティングが贅沢ですね。瀬川晶司に恋する女性として、上白石萌音が喫茶店のウェイトレスに。きっかけとなった小学校の先生に松たか子が、父親の國村隼が、息子に好きなことをしろと激励応援するのだが、朝にジョギング中に事故で亡くなってしまう。母親には美保純が、タクシーの運転手のイッセー尾形、通行人で瀬川晶司のファンの藤原竜也他、大勢の有名なキャスト陣が出演しています。

3月のライオン前編

3月のライオン後編

聖の青春

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