パピとママ映画のblog

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シン・シティ 復讐の女神 ★★★

2015年01月11日 | アクション映画ーサ行
人気グラフィックノベルを基にしたクライムアクション第2弾。犯罪と欲望が渦巻く街シン・シティを舞台に、その支配者である悪徳議員へのリベンジを誓う者たちの姿を活写する。監督にロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー、主演にジェシカ・アルバ、ミッキー・ローク、ブルース・ウィリスと、前作のメンバーが結集。さらに、『ミルク』などのジョシュ・ブローリン、『ドン・ジョン』などのジョセフ・ゴードン=レヴィットら実力派が新たに共演。ハードボイルドな物語に加え、鮮烈なビジュアルの数々にも注目。
あらすじ:どこからともなく、ならず者たちが集う街シン・シティ。ストリップバーの看板ダンサーのナンシー(ジェシカ・アルバ)は、なまめかしいダンスで男たちを癒やしながら愛していた刑事ハーティガンに死をもたらした街の支配者ロアーク上院議員(パワーズ・ブース)に復讐(ふくしゅう)するチャンスをうかがっていた。だが、ロアークは手段を尽くして力を拡大、さらに悪女エヴァ(エヴァ・グリーン)の登場で街の腐敗は加速していく。そんな中、ギャンブラーのジョニー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)がロアークにポーカーで勝負を挑む。

<感想>フランク・ミラー原作のグラフィック・ノベルを、超クールなモノクロ画面に、パートカラーの血しぶきが飛ぶ。常識破りな映像とアクションで世界中の度肝を抜いた前作の、約10年ぶりとなる続篇がついに完成した。
ジェシカ・アルバにブルース・ウィリスと言った強力なキャストが前作からの物語りを引き継ぎつつ、モノクロ作品を3D化するという異例のケースを実現。しかし、時間の都合で2Dで観賞。カラーに色づけされた部分が浮いて見えるなど、ぶっ飛んだアクションも3D効果によって前作以上に興奮度が増すようです。でも、2Dでも良かったです。
今作では強烈な暴力やアクションは、アートと呼んでいい領域になっている。エヴァ・グリーンら新たに加わったクセ者の面々による新エピソードも追加。シン・シティの闇社会を舞台に、タイトルの「復讐」がカギとなる、4つのドラマが交錯していく。

今回も冒頭から迫力あるメーキャップで登場し、観客をアメコミ的映画の世界へに引き込んでいくミッキー・ローク。銃に撃たれたマーヴが失った記憶を取り戻す物語。ホームレスに火をつけて遊ぶ大学生たちをこらしめようと、マーヴは彼らを貧民街へと追い詰める。相手の目玉をくり抜き、走る車のフロントガラスに突っ込むなど、マーヴの傍若無人なアクションに尽きる。顔もだんだん判別不能になっていく。

道端に投げ出されたマーヴ(ミッキー・ローク)が目を覚ますと、クラッシュしたパトカーと男の死体が転がっていた。直前の記憶がないマーヴは、大学生らに下した裁きから思い出して行く。

今回出番のシン・シティに現れたギャンブラーのジョニー、演じているのはジョセフ・ゴードン=レヴィット。権力者のロアークとポーカー対決へ。ジョニーの操るトランプの鮮やかな手さばきに目を奪い、見事勝利するものの、ロアークの一味が報復に来て、ボロボロになるジョニーが再起を懸ける物語は、映画のためのオリジナル。ジョニーが体に受けた傷を治すために訪れた医者に、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドク役であるクリストファー・ロイドが、ちょい役で出ていました。
彼の恋人マーシーの髪の毛がパートカラーになるなど、ロマンチックな雰囲気が漂う。マーシーもロアークの子分に殺されてしまう。

それに、前作ではクライヴ・オーウェンがドワイトを演じてましたが、今回はジョシュ・ブローリンが演じている。娼婦たちにも顔が利くが、かつて彼を裏切ったエヴァが再び接近してくる。懲りない男と魔性の女の関係は、警察やマフィアも巻き込んだ壮絶な陰謀劇へと発展する。フィルムノワールのようなクラシックなムードが濃厚で、グリーンの瞳のエヴァや、ブルーのコートなど、彼女の周りのカラーが妖しい魅力を放っている。

ドワイトだけではなく、マヌート役にデニス・ヘイスパートと前作からキャストが交代。新メンバーでは、レイ・リオッタらが強烈なインパクトを放つ中でも、少しだけですが、ギャンブラーのジョニーにお金を上げる優しいウェイトレスを演じているレディ・ガガ様も出ている。

そして、トンボ返り36連続に空中でプロペラ回転して敵を斬るミホの技には、前作で鮮烈な印象を残した殺人マシンのデボン青木から、ジェイミー・チャンにチェンジしている。デボン青木が妊娠中だったためとか。今回もお見事といったらない刀さばきに惚れ惚れします。

そして、ナンシー役のジェシカ・アルバ、自分のために前作で命を落としたジョン・ハーティガン(ブルース・ウィリス)が忘れられず、その死の原因を作った怨敵ロアークへの復讐心に燃えるナンシー。真剣に愛していたナンシーの前にゴーストのように現れる。彼女の復讐劇にも幻影として登場しているのだ。
死者との対話や積もり積もった怒りなど、4つのエピソードの中で最も劇的な要素が強い。
前作では少女のあどけなさも残していたナンシーが、動きも艶めかしいストリッパーに成長。衣裳の数や、「Skin City」の曲に乗って、ジェシカ・アルバのスレンダーな腰が揺れまくる、そのエロ度もアップのダンスを披露してますよ。
前作から続く映画のオリジナルのエピソードで、今作のサブタイトルにもなっているラストの決戦には、マーヴと一緒にバイクで、ロアークのいる場所へと殴り込む。ついつい、これには感情移入してしまいますから。

ジェシカ・アルバは、地毛は金髪なれどプラチナブロンドで踊る姿は、往年のラクエル・ウェルチに匹敵するおヘソ美がたまりません。復讐の鬼と化してハサミで金髪をズタ切りし、鏡に頭突きを食らわして、その鏡の破片で顔に傷を刻み付け、酒をがぶ飲みして気合を入れてクロスボウを手に「死んでもらいます」とばかりに殴り込む姿に応援したくなります。

そして、同作でジェシカちゃんと対峙するのが、三十路の黒髪女、エヴァ・グリーンだ。彼女は「300~帝国の進撃~」に続く極悪美女役である。男たちをあらゆる手段で虜にする姿は、今回も惜しみなく脱ぎ魔ぶりを発揮して、重力に負け気味のデカパイを惜しげもなく見せてるのだ。彼女の露わになった胸が観客も骨抜きになってしまうほど。

すが、何故にこのタイミングで続篇をと思ったのだが。前作からのおよそ10年の間に、アメコミ映画がVFXのインフレ状態を迎えつつ多様な局面を切り開く中で、あえて抑制されたバイオレンス描写は、メリハリが欠いており、作品が求める以上に地味な印象になっていたのは残念であります。
二兆拳銃とかボウガンの登場で、ロドリゲス監督的な描写の興奮度が到来するかと思いきや、何だかフランク・ミラーにたしなめられている感じがしないでもない。
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