パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

パーフェクト・ケア★★★

2022年11月18日 | アクション映画ーハ行

          

ゴーン・ガール」のロザムンド・パイクが主演し、第78回ゴールデングローブ賞で主演女優賞(コメディ/ミュージカル部門)を受賞したクライムサスペンスコメディ。

あらすじ:法定後見人のマーラの仕事はは、判断力の衰えた高齢者を守り、ケアすること。多くの顧客を抱え、裁判所からの信頼も厚いマーラだが、実は裏で医師や介護施設と結託して高齢者たちから資産を搾り取るという、悪徳後見人だった。パートナーのフランとともに順調にビジネスを進めるマーラだったが、新たに資産家の老女ジェニファーに狙いを定めたことから、歯車が狂い始める。身寄りのない孤独な老人だと思われたジェニファーの背後には、なぜかロシアンマフィアの存在があり、マーラは窮地に立たされるが……。監督は「アリス・クリードの失踪」のJ・ブレイクソン。共演に「ゲーム・オブ・スローンズ」のピーター・ディンクレイジ、「ベイビー・ドライバー」のエイザ・ゴンザレス。

<感想>ロザムンド・パイクには、完璧の女性の皮を被った悪女が良く似合う。判断力の衰えた高齢者を守るふりをして、実は資産管理の名目で合法的に財産を搾り取っている法廷後見人なんて、「ゴーン・ガール」のエイミーを超える実にハマリ役なのだ。裁判所の信頼と法律を武器に、狙った獲物はケアホームに送り込み、不動産も勝手に売却する。

本人不在で重大事が進められる制度に戦慄し、ロザムンド演じるマーラのえげつない手口に半端ない怒りが湧いてくるのだ。おかげで身寄りのないはずの老人ジェニファー奪還に、動き出す知人の男たちの成功を願わずにはいられないと思うのが、本作のユニークなところ

悪事を働く主人公を実にイキイキと演じているロザムンド、彼女の活躍ぶりを観るだけでも一見の価値があるだろう。また、男に一切屈せず、成功のためには反道義的な仕事もこなす業が、深く強い人物として全力でロザムンドを仕立て上げる映画の志しも良かった。

それに、主人公の敗北を願いつつも、敵に叩きのめされることに、これほど痛快感をおぼえる映画に拍手したくなる。だが、途中から業の勝負ではなく、ダイアン・ウィーストのヘッドロックなどの、物理攻撃に頼るところは残念でした。劇中でマーラが言うこんな台詞も、「年寄だからって、善人とは限らない」そう、これは女性だから弱いとか、高齢者だから善き人だとか、そういう既成概念をフルスイングでぶっ飛ばす快作であり、同時に極めて気分が悪くなることもある。

ロザムンドの快演にはもちろんのこと、老人ジェニファーの二面性を抑えた演技の中に、穏やかな老女の仮面を脱ぎ捨て、マフィアの母の本性を鮮やかに浮かび上がらせる老婦人役のダイアン・ウィーストもさすがの貫禄。二人とも応援したくなる。

マーラがロシアマフィアに捕まり、車に閉じ込められて湖へ捨てられ、車の中から中々出られないシーンには、助かると思いながらも本当にハラハラしました。しかしながら、このように悪どい稼ぎで財をなすというのは、必ず最後には天罰が下るということになるわけですね。

それでも、アクションエンタメとしても、息詰まるサスペンスとしても楽しませてくれるだけでなく、高齢者社会に増えそうな犯罪への警鐘としても、とても勉強になる作品です。

 

2022年劇場公開、鑑賞作品・・・39  アクション・アドベンチャーランキング

 


この記事についてブログを書く
« 線は、僕を描く★★★・5 | トップ | シャドウ・イン・クラウド★★★★ »

アクション映画ーハ行」カテゴリの最新記事