パピとママ映画のblog

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0.5ミリ ★★★★

2015年03月13日 | アクション映画ーラ行
初監督作『カケラ』が高く評価された安藤桃子が、自身の介護経験を基に執筆した小説を映画化。ある事件に巻き込まれて全てを失った介護ヘルパーが、生きるために押し掛けヘルパーを始めたことからスタートする交流を通し、人と人とのつながりを描く。ワケあり老人たちを見つけてはその生活に入り込んでいくヒロインを、監督の実妹である安藤サクラが熱演。共演に柄本明、坂田利夫、草笛光子、津川雅彦らベテランが顔をそろえる。
あらすじ:介護ヘルパーのサワ(安藤サクラ)は、亡くなる前におじいちゃんと寝てあげてという派遣先の家族から突拍子もない依頼を受ける。そこで思い掛けない事件に巻き込まれて職を失い、無一文となり困窮したサワは、町で見掛けたワケあり老人の押し掛けヘルパーを始めることに。

<感想>安藤桃子、安藤サクラ姉妹の快心作である。12日で終了というのでミニシアターへ観に行ったのだが、「百円の恋」の時もそうだったが、今回も大変な混みようで、連日満員御礼だったようです。

介護ヘルパーの物語だというので、興味深々でしたが、3時間16分という長篇で、途中でダレて来るのだ。津川さん演じる元教師の戦争体験や戦争の悲惨さのうんちくなど、津川さんの奥さんの静江さんの介護シーンもたくさん出て来て、途中のワケあり老人の一人くらいは、省いてもよかったのではと思った。
冒頭で描かれるサワの介護ヘルパーとしての仕事ぶりは、とても甲斐甲斐しくこなしており、介護士としては及第点をあげたいくらい。始めの御宅には片岡家の嫁の雪子、木内みどり、その息子マコトに土屋希望、義理の祖父織本順吉のエロ爺と、そこで添い寝の仕事を頼まれ、それがまだ男として女に興味があり、サワの顔をペロペロと舐めまわすのだ。
嫌だと飛び起きたサワに、よろけて石油ストーブのところへ倒れたエロ爺が、浴衣の裾から火が付いて燃え広がり、火事騒ぎになる。爺さんを助けようとするも2階なので、驚いて自分だけ下へ降りたら、下の部屋では嫁の雪子が首吊り自殺をしており、そこには息子のマコトが立っていた。

ですが、映画の核は最初の話と最後に出てくるマコトの実父の柄本明との、複雑な家族の繋がりがあり、息子のマコトがやっぱり女の子ではと疑って見ていたのが、大当たりでした。
結局は、仕事もクビになり行く当てもなくぶらぶらと。そこからサクラの放浪の旅が始まるのだ。主人公の介護士サワの生い立ちとかは全然描かれていなく、まだ若いのに舞台となった高知県をうろうろと、老人を見れば目を付けてその家に寝泊まりするような段取りを組むずうずうしさ。
殆どが、孤独な老人で男専門に目を付けては、ナンパするように老人が万引きをしているのを見つけては、近寄って「警察に言うよ」と脅すのだ。
そんなサクラに腕を掴まれた爺さんどもは、坂田利夫にせよ、津川雅彦にせよ、始めはアタフタとしながらも、やがては彼女の言うがままに懐に抱かれて、安心して自身本来の輝きを取り戻すのもいる。

彼女に家まで連れていけと腕を掴まれ、家へ連れて行けば、殆どが一人暮らしの老人で、冷蔵庫の中の物で美味しい料理を作り、風呂を沸かしたり、甲斐甲斐しく働くサワを見て、本当に悪い人間ではないと思った。

大阪の芸人アホの坂田と名の知れた爺さんのシーンは愉快だった。今流行りのオレオレ詐欺とか、老人を口先で騙して虎の子を巻き上げられる年寄のことが、描かれており、危くその詐欺師の口車に乗せられるところをサワの声掛けで救われて、その1000万円で老人ホームへと入るのを見届けるサワ。

始めはサワを警戒していたが、自分のこれからの生き方を考えて、サワにクラシックカーを上げるやら、トランクの裏側には100万円の札束までお礼として上げる寛大な心意気が嬉しいですよね。

その他にも脇役たちの豪華メンバーといったら、カラオケ店員に「アオハライド」の東出昌大さんが、そのカラオケ屋で歌を歌いたいし、泊まりたいしで立ち往生していた爺さんの井上竜夫さん、一緒にカラオケ店へ入り歌を歌って朝までいて上げたサワ。その爺さんは、帰る家はあるものの、子供たちが遺産相続問題で自分の住む場所がない現実。それでも、サワが電車の中にオーバーを忘れてしまい、寒そうにしていたのをみて自分のオーバーと手に1万円を握らせてくれる心遣いが嬉しい。

津川さんの元教師の万引き老人、その家には寝たきりの妻の草笛光子がいて、老老介護だ。そのヘルパー役には、サクラの姑にあたる角替和枝さんが、そして最後の万引きしている冒頭のマコトを見つけて、その父親の家へと、その父親役が舅の柄本明さんという。安藤サクラさんが、「今日子と修一の場合」で共演した相手の柄本佑さんと結婚しているのを知っている私としては、何とも贅沢な俳優さんたちに見守られての映画になっていました。
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