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ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅 ★★★

2014年02月28日 | な行の映画
『ファミリー・ツリー』などのアレクサンダー・ペインがメガホンを取り、頑固な父と息子が旅を通して家族の絆を取り戻す様子を描くロードムービー。大金が当選したという通知を信じる父とそれを怪しむ息子が、モンタナからネブラスカまで車で旅する途中に立ち寄った父の故郷で、父の意外な真実に遭遇しながらつながりを深めていく様子を映し出す。父と息子の役には、『帰郷』などのブルース・ダーンと『最凶家族計画』などのウィル・フォーテ。不器用だけれど憎めないキャラクターや、本作でカンヌ国際映画祭男優賞を受賞したブルースの演技に魅了される。
あらすじ:100万ドルが当たったという通知を受け取ったウディ(ブルース・ダーン)。それはどう見てもインチキだったが、徒歩でもモンタナからネブラスカまで金を受け取ろうとするウディに息子のデイビッド(ウィル・フォーテ)が付き添うことに。こうして始まった父と息子の4州をまたぐ車での旅。途中、立ち寄った父の故郷で、デイビッドは父の意外な過去を知ることになる。

<感想>主人公のウディ役を演じたブルース・ダーンが、カンヌ国際映画祭男優賞を受賞した。作品自体も批評家に絶賛されているしで、今年のアカデミー賞にノミネートされている。内容が、常に老いを題材にしたコメディを撮り続けてきたアレクサンダー・ペインが遂にやってくれました。
今までの作品は、「アバウト・シュミット」(02)、「サイドウェイズ」(09)、「ファミリー・ツリー」(11)などですが、今回の映画はモノクロで、舞台は中西部のモンタナ州。息子のデイビッドが家電販売店で働いているのだがまだ独身で、疎遠だった父親が「貴殿に100万ドルを贈呈します」と書かれたネブラスカ州から送られてきたインチキの手紙を本気にして、そのお金を取りに歩いても行くといってきかないのだ。日本では「オレオレ詐欺」が多発したが、最近では、新手のお年より相手の詐欺事件が発生している。
頭がボケて、頑固で人の言うことなんて聞かない。仕方なく息子のデイビッドが仕事を休んでまで、父親と一緒にネブラスカまで1500キロに及ぶドライブへと出かける。きっと、これが最後の親孝行になるかもしれないと。この場合は、お金を騙し取られたということではない。

ロードムービーというと、車窓に映し出される景色が綺麗なんですが、景色はどちらかと言うと風光明媚というより、ひたすら荒涼とした大地を単調に走るだけ。長いロードムービーなので、途中で父親の故郷へと立ち寄っていく。
そこで、夜に徘徊とでもいうのか、一人で夜道を歩きまわり、部屋へ帰って来たと思ったら、電気もつけないので入口でツマヅキ、額を切ってしまい病院で縫ってしまうほどの怪我をする。本人はそんなに痛がらず、ケロッとしているのだ。息子の方がこのままネブラスカまで行った方がいいのか迷ってしまう。母親へ電話して相談すると、故郷のソーホーへ寄り道して弟の家を訪ねなさいと言う。自分も直ぐに後を追い、そこへ行くからというのだ。

爺さん、ボケているとはいえ、入歯を線路に落としたというのだ。息子は近所を探しているも見つからず、父親が絶対に線路だというので行くと本当に入歯が見つかった。
ところが、父親は昔から酒飲みで、店を見つけて勝手に入りビールを飲んでいるのだ。そこには父親と同年代くらいの男たちがたむろしていた。息子がトイレに入っている隙に、父親は宝くじに当たったと皆にいふらして、酒場にいた人たちは寄ってたかって何とかおこぼれに預かろうとするのだ。
それに、故郷の父親の弟もボケがきており、不況で息子たちは働かないで家にいてテレビを見ている。だから、ウディ爺さんが本当に宝くじで100万ドル獲得したと勘違いして、何とか分け前にありつこうと必死になって、あの手この手ですり寄って来る。

人間なんて本当に浅ましい。それに故郷の友達や親戚たちは、みんな老人ばかりでボケが入っているから始末が悪い。娘がローラ・ダーンだと言うのだが、とにかく77歳のブルース・ダーンがいい。セリフなんて何を言っているのか聞き取れないし、そのまま演技しているんだか地でいっているのか見分けが付かない。母役のジューン・スキップのお喋りには閉口してしまった。

みんな年を取ると、男は無口で何もすることないしボケるのが速いと来てる。女性の方は、口が達者でまだボケていないようなので、煩いくらいに指図をする。その両親を老人ホームへ入れないで面倒を見ている息子が偉い。いくら騙されているといっても信じない頑固親父。でも、そんな父親を見捨てないで最後まで世話をする親孝行の息子に頭が下がる。

最後に、息子が自分の車を売って父親が欲しがっていたトラックと、空気圧縮機を買って、車の名義を父親にして、故郷の町で運転もさせてやるという優しさが憎いですね。
コメディとなっているが、笑えないのだ。深刻なボケ老人たち、いずれは自分たちもこうなるであろうということを忘れてはならない。そのことを、しっかりと見せつけられた。
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