パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ピンクとグレー ★★★

2016年01月19日 | アクション映画ーハ行
ジャニーズの人気グループ「NEWS」の加藤シゲアキが2012年に発表した処女小説を、「世界の中心で、愛をさけぶ」「北の零年」の行定勲監督が映画化。脚本を担当する若手劇作家・蓬莱竜太と行定監督が原作を大胆にアレンジして再構成し、小説では明かされなかったエピソードも描く。
あらすじ:大阪から横浜へ越してきた小学生の河田大貴は、同じマンションに住む同い年の鈴木真吾と出逢い、中学高校大学と密接した青春時代を送る。高校生になった二人は、雑誌の読者モデルをきっかけにバイト替わりの芸能活動をスタート。大学へ進学した二人は同居生活を始めるが、真吾がスターダムを駆け上がっていく一方で、エキストラから抜け出せない河田だけが取り残されていく。やがて二人は決裂。二度と会うことのない人生を送るはずだった二人が再びめぐり逢ったその時、運命の歯車が回りだす…。
テレビドラマ「半沢直樹」や「水球ヤンキース」などで俳優としても注目を浴びる「Hey! Say! JUMP」の中島裕翔が映画初出演にして主演を務め、「そこのみにて光輝く」の菅田将暉、「海街diary」の夏帆、「誰も知らない」の柳楽優弥といった若手実力派が脇を固める。

<感想>多重構造のストーリーとなっており、同じ団地で育った高校生たちの、胸キュンな友情のドラマから、後半部分ではシリアスな内容へと大胆にも転調していき、驚かされます。それで、カラーの劇中劇では中島裕翔が脚光を浴びるスターの白木蓮吾がおり、後半でスターとして脚光を浴びているのが菅田将暉ってことなのだろう。

性格も良くて友達想いの人気スターの白木蓮吾には、イケメン青年の中島裕翔が扮して、大貴には菅田将暉が好演している。二人が愛するサリーには夏帆が扮しており、サリーは団地を引越していくも大貴がサリーを無理やり奪い取る。
2人の間で三角関係として揺れ動くサリーの夏帆は、純粋なキャラとビッチキャラとを演じ分け、ベッドシーンにも挑戦という夏帆の変身ぶりにドッキリ!

サリーが描いた鈴木真吾の肖像画、それが後半では柳楽優弥の顔になっており、ポスターも柳楽優弥なのだ。それに極めつけは、鈴木真吾の自宅へいくと、仏壇の遺影がしっかりと柳楽優弥なのだった。
そして、今をときめく人気俳優・白木蓮吾が首吊り自殺をして急逝したことで、少年時代からの親友で兄弟以上の絆で結ばれていた、売れない俳優・河田大貴が一躍世間の注目を集めるという設定。ここからは、リバちゃんこと河鳥大貴を演じる菅田将暉がスター街道まっしぐらで、人気ものとなります。

幼馴染の真吾からその生涯を小説として執筆してくれと頼まれ、リバちゃんこと大貴は芸能界で瞬く間にスターになってしまう。

しかし、大貴は真吾が自殺をした真相をやがて知ることになり、後半では予想外の展開に頭が混乱してしまうかも。だって、2人がいつの間にか入れ替わっていて、ゴッチの真吾が菅田将暉で、リバーの大貴が中島裕翔に見えましたね。だから、姉を慕って後追い自殺したゴッチは、柳楽優弥でしたから。実際には現実世界での柳楽優弥さん=の役回りを劇中劇で中島裕翔さんが演じ、河鳥大貴役回りを劇中劇で菅田将暉さんが演じているのだ。
それに、意味深な『ファレノプシス』という言葉。意味は胡蝶蘭で、花言葉が純粋な愛。姉を愛してしまった弟慎吾の苦悩。近親相姦とは叶わぬ禁断の愛、姉は舞台で踊っている最後に自殺をして死んでしまう。それを追い掛けるかのように、弟の真吾もクビを吊って後追い自殺ということが、ラストで分かるようになっていた。何故って、蓮吾と同じように首吊り自殺を図る大貴だったが、縄がほどけて失敗。そこで大貴は、亡くなったはずの蓮吾の幻影に出会うから。
ラストの中島裕翔さん演じる河鳥大貴の苦悩が描かれるシーンでは、彼はキラキラと輝いているスターの「白木蓮吾」の役回りの方が素敵でしたね。菅田将暉さんは、何にでも役をこなす俳優さんなので、安心して観ていました。

菅田将暉の出演作品の中で最も良かった映画:「共喰い」で光石研さんの父親とその息子役を演じた彼が凄い。「そこのみにて光輝く」では、池脇千鶴の姉とその弟の拓児を好演した。「海月姫」では女装して綺麗でした。「明烏 あけがらす」では主人公ホストのナオキを演じた。
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