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さらば復讐の狼たちよ ★★★

2012年10月17日 | アクション映画ーサ行
1920年代の中国の地方都市を舞台に、冷徹な支配者に挑む義に厚い盗賊団のリーダーの姿を描くアクション大作。「鬼が来た!」のチアン・ウェンが監督・脚本・出演を担当。共演は、「シャンハイ」のチョウ・ユンファ、「運命の子」のグォ・ヨウ、「2046」のカリーナ・ラウ、「レッドクリフ」シリーズのフー・ジュン。
あらすじ:政治が腐敗し、軍閥が割拠していた1920年の中国。県知事・マー(グォ・ヨウ)は、妻(カリーナ・ラウ)と書記のタン(フォン・シャオガン)とともに、赴任先である地方都市・鵝城に向かっていた。実はマーは名うての詐欺師で、県知事の官位を買ったのだ。彼らが会食中に乗っていた馬列車が、指名手配中の“アバタのチャン”(チアン・ウェン)率いる7人の覆面ギャング集団に襲撃される。妻とともに捕えられたマーは書記になりすまし、鵝城の知事になれば金儲けができるとチャンを促す。
マーとチャンは妻や手下を引き連れて鵝城に向かうが、そこはすべてを金と暴力で牛耳る独裁者・ホアン(チョウ・ユンファ)によって支配されていた。チャンたちを県知事として街に迎え入れるが、人身売買や麻薬の密売などの悪事で金を稼いでいたホアンは、県知事の赴任を快く思っていなかった。(作品資料より)

<感想>中国で歴代№1の興収入を記録したアクション・コメディだそうです。盗賊団7人と腐敗した権力者との、互いの頭脳と武力を駆使した丁々発しの攻防を、ド派手なアクションと、名作映画へのパロディ&ブラックユーモアを盛り込んで描いている。
最近チョウ・ユンファがガン・バイオレンス映画に出てないからファンとしては寂しく思っていた。だが、待ってましたのアクション映画に、しかも舞台は1920年代の中国。物語は、恐怖政治が支配する田舎町を舞台に、7人の義賊が仲間を殺した、極悪地主率いる殺人集団に闘いを挑む、というウエスタン風味溢れる復讐活劇だ。
と言っても、ユンファが演じるのは義賊のリーダーではなく悪役の地主。でも考えようによっては、ユンファが悪役を演じるということは、日本版「仁義なき戦い」のような難攻不落ムード溢れる強敵キャラが期待できるはず。それに義賊のリーダーを演じるのは、ドニー・イェン主演作の「三国志英傑伝 関羽」で曹操を演じたチアン・ウェン。
だから、ユンファVSチアンというイイ顔したオヤジ同士の闘いが楽しめるんですね。

独裁者役を意気揚々として演じて魅せたユンファ様、このカッコいい拳銃構えの他に、モーゼル水平ニ丁構えとか、死ぬほど燃えるシチュエーションはあるのに、何故か銃撃戦はやりません。こんな寸止めには堪えられませんね。
主演・監督のチアン・ウェンは大ヒットに気を良くして現在は続編の脚本執筆中だとか。なんにせよ、今の中国映画界の勢いを伝える1本であることに間違いはないです。
この作品の映画の舞台が良いですよね。1920年代の中国と言えば、大陸で馬賊が暴れ回っていた時代。この頃の中国を舞台にした韓国映画で「グッド・バッド・ウィアード」は、ウェスタン魂あふれる活劇でした。

この作品のタイトル「さらば復讐の狼たちよ」って直球極まりないタイトルに興奮しますよね。ちなみに英語のタイトルは「Let the Bullets Fly」直訳すると「弾丸よ、飛べ!」って粋なタイトルじゃないですか。
で、私的にはガッカリでした。何が「さらば復讐の狼たちよ」だよ。そんな燃える邦題が付いているから、ドシリアスで、ウェスタン風味あふれる暴力活劇だと思うでしょうよ。ユンファとチアン・ウェンがニヤニヤしながらウィットに富んだ会話なんて、ダラダラと喋っているコメディ映画じゃないか。
確かに復讐ものではありましたが、ことの発端はユンファ牛耳る町に、県知事に成りすましたチアン・ウェン率いる7人の義賊がやってくるわけ。そのことを快く思わないユンファの策略によって、義賊の若者が死に追いやられてしまう。
ここから始まるのが、まるで「オーシャンズ11」や「スティング」などと好評だった騙し合い。そんなわけで、チアンとユンファはお互いの腹を探り合いながらも、ニヤニヤと軽妙なトークを繰り広げるわけ。ユンファがチアンの影武者も演じて、コミカルな演技を披露。お互いに出し抜きたい、ウェンとユンファはドタバタの激戦を展開。
おいおい、アクション期待したのに、登場人物たちが延々と喋りまくって、まるでタランティーノ映画の暗黒面みたいな状態じゃないの。こんな映画になんで中国で大ヒットしたのか?・・・。

それは監督も務めたチアンが、劇中に様々な中国の政治事情を皮肉ったあ風刺ギャグを盛り込んだから。たとえば、映画の冒頭で馬に引かれた列車が転覆する場面で、これは中国語ではマルクス・レーニン主義を馬列主義といい、馬列車が転覆するのは馬列主義。つまり社会主義が転覆したというギャグになっているからという意味。
これって笑える、面白いかと言えば、私には理解できません。他にも様々な社会派ギャグネタを探すために中国では、リピーターが続出したそうですよ。だから、中国の政治事情に詳しい方とか、シリアスなユンファではなく「ゴット・ギャンブラー」でのおバカになっちゃった時のユンファの演技が好きな方にお薦めです。
チョウ・ユンファは、今年で57歳なんですが、まだまだアクション映画に出てもいいくらいに活力がみなぎっていて、切なる一ファンとしてのお願いです、ジョン・ウー監督の映画に出て貰いたいと願うばかりです。
2012年劇場鑑賞作品・・・105 
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