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引っ越し大名!★★★★

2019年09月09日 | アクション映画ーハ行

『超高速!参勤交代』シリーズの土橋章宏が、生涯に7度も国替えを命じられ“引っ越し大名”とあだ名された実在の大名・松平直矩のエピソードをベースに著わした時代小説『引っ越し大名三千里』を、星野源主演で映画化した痛快時代劇コメディ。共演は高橋一生、高畑充希、小澤征悦、濱田岳、西村まさ彦、松重豊、及川光博。監督は「のぼうの城」「グーグーだって猫である」の犬童一心。

あらすじ:江戸時代の姫路藩。本の虫で書庫番を務める片桐春之介は、人と話すのが苦手で、いつも書庫にこもって静かに本ばかり読んでいた。ところが藩では姫路(兵庫)から日田(大分)への国替えという一大事が勃発。国替えは藩士のみならずその家族も含めた藩全体が引っ越しをするという桁外れの費用と労力を要する難事業。しかも藩の財政は逼迫しており、必要な予算をとても用意できない。そんな国の存亡の危機に、なんと全体を取り仕切る引っ越し奉行の重責を春之介が務めることに。すっかり途方に暮れながらも、幼なじみで武芸の達人・鷹村源右衛門と、今は亡き前任者の娘で国替えの手順に精通した於蘭の力を借りて、懸命にこの不可能とも思える一大プロジェクトに立ち向かっていく春之介だったが…。

<感想>引っ越しは戦でござる!「超高速!参勤交代」が面白かったので、同じシリーズもので、江戸時代は参勤交代の他に引っ越しまでさせられるという、皮肉なエピソードで大憤慨しながらも、幕府の命令であれば引っ越しをしなければならないという理不尽な決定。

現代でもサラリーマンは春になると転勤家族とやら、誰しもが愚痴をこぼしながらも、大変な物入りの大仕事が待っている。幕府の気まぐれで、国内をあちこち引っ越しさせられる藩の殿様や武士たち。藩全体が他の領地に引っ越しをする「国替え」を題材にした時代劇でありつつ、現代とも重なる要素が満ち溢れているのが、この作品の大きな魅力である。

時代劇にこんな豊かな発想力の賜物であり、それだけに、惜しいところもあり、悔しくもある。なんと引っ越しの手引書があるということも理解できるし、引っ越しのときは、“モノ減らし“断捨離決行だとばかりに、武士のお宝を売却して資金に回すというもの。以前の引っ越し奉行の娘(高畑充希)のきびきびとした振る舞いに感心した。映画というよりもバラエティのような作りで笑わせてくれる。色々なエピソードを笑いまぶした団子のように繋げている。

突然の配置転換、厄介な仕事を押し付け合い、手柄を横取りする上役や、人減らし、そもそも殿様が幕府の偉い人の男色の誘いを断ったのが、引っ越し命令の原因だというこの設定。喜劇と受け止めるべきなのだろう。

殿様が性的関係を拒絶したことを恨まれて左遷とは、劇中で起こる出来事はどれも現代の会社員が直面するものと、本質的に変わらないと思った。

そして、このような理不尽だらけの人間関係の渦に巻き込まれていくのが、星野源が演じている書庫番の主人公・片桐春之介なのだ。

人と話すのが苦手であり、薄暗い書庫の中に引きこもって書物ばかりを読んで過ごしている書庫番の春之介が、国替えの総責任者「引っ越し奉行」に任命されるところから物語が動き始める。

国替えに失敗したら、言い渡されるのは切腹だという。しかし、具体的に何をしたらいいのか分からない上に、藩は著しい財政難だった。頭を抱える春之介、右往左往する武士たちの姿は滑稽極まりないが、逆境に対して諦めず、腐らずに立ち向かい続けている登場人物たちの姿は、物語が展開するにつれて激しく我々の胸を打つようになる。

戦国武将を描いた作品のような勇ましさは皆無だが、軽妙なコメディになっており、刀や槍を振り回すのとは異なる形で、武士たちの戦を描いているという点では、正統派の時代劇に通ずる凛々しい人間像にも触れることができる作品だと思いますね。

四百年前の騒動に一喜一憂しながら、晴れやかな結末に救われるのも良かった。身体性の強さを発揮して、藩の大きな薙刀を振り回す豪快なキャラクターを演じている高橋一生が新鮮でいい。彼と、巻き込まれ型の主人公の星野源とのやり取りを、柔軟に連結する体の小さい財政を任されている勘定方の濱田岳が、グッジョブでいい仕事をしていた。必然性のある歌唱シーンにより、チャーミングな仕上がりになっていた。

それに、引っ越しに立ちはだかる大きな問題である、リストラ、武士の百姓落ち。それでも、最後の引っ越しに、藩の石高が増加して、リストラにあった武士が百姓落ちした者たちを向かい入れる策には感心しました。だが、長い年月の農業生活に慣れ親しみ、そのまま居残ると決意する武士もいた。

最後が泣けたね、最後の引っ越しでは石高が倍増して、リストラをした武士たちや、これまで行動を共にできなかった者たちの名前を刻んだ石碑を、殿様が見上げて頭を下げる藩主であればこそ、家来たちも長い旅路を付いてきたのであろう。それに、書庫番を務める片桐春之介が、国家老になったことも褒めてつかわすぞ。

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