私はパンフルートの音を大きく2つに別けると固く明るい系と柔らかくほのぼの系に分類します。
DAJOERIさんのパンフルートの音は固く明るい系で、音の立ち上がりが早いのが特徴となります。
音の立ち上がりが早いパンフルートの場合、息を吹き込んだ瞬間が勝負の分かれ目となります。
極端なイメージをすれば、一瞬にして波長の頭が四方八方に飛び出して音を形成する感じです。
演奏者と聴視者の間で音が届く時間・距離で見れば演奏者にごく近い所で音量的に頂点に達し、演奏者はそれ以上
強く吹き込むことは出来なくて、頂点をキープしながら聴視者に音を届ける形となります。
音の立ち上がりが早い事は音楽的にも良いことでもありますが、その長所が欠点とも成りうります。
それは音の立ち上がりから最大音に達するまでの時間があまりにも短いため、演奏者の意図が入りにくいのです。
いわば楽器が勝手に鳴ってくれる感じで誰が吹いてもDAJOERIさんのパンフルートの響きになるのです。
私がCDを聞いたり演奏会で独奏や合奏を聞いて「DAJOERIさん系の楽器である 」と見分けがつくのもここに要因
があります。
DAJOERIさん系の楽器を持たれている方はこの特徴をとらえて「自分の意図が入る」吹き方を工夫してください。
パンフルート製作工房作パンフルート(ホウライチク材・テノール)と工房近くのホウライチク林。
風の音パンフルート製作工房では音の研究を続けながらパンフルート作りを行なっております。
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