風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

自分の音を作り出す

2015-09-09 | パンフルート演奏研究

音の立ち上がりが早く感度の良いパンフルートは良い面もたくさんあるのでその特徴を生かして行けばよいのですが、

楽器が勝手に鳴ってくれて音の表現に演奏者が入り込む余地が少ないことが難点となります。

   

 DAJOERIさんのパンフルートは反応が早く入門者にはもってこいの楽器ですが、楽器が勝手に鳴ってくれるのを

 自分の技術向上だと勘違いすると「パンフルートなんてこんなもの」と甘く見てしまって、その後の進歩が

 止まってしまう恐れがあります。

要因はただ一つ「音の立ち上がりの早さ」にあります。

一見派手に音が立ち上がりますが受け止める側に立てば単純であり中身が希薄なのです。

そして最大の問題点は「音を立ち上げる工夫をしなくなる」ことです。

結果は技巧にばかり目が向き、音の質や感情移入がおろそかになって行きます。

ここでの改善点は「音の立ち上がりを遅らせる工夫」をすることです。

暴れ馬に乗って鎮めるがごとく、先走る楽器の暴走を抑えましょう。

もちろん今までどおり「パーンと弾く」奏法も曲によっては必用ですが、一つの奏法だけに頼らず考えつくあらゆる

音の立ち上がりを試してください。

いままで安全パイだと思って安心し切っていた「音の立ち上がりの形」を見直し、研究してください。

いろんな色の音が湧き出て来ますよ。

その色を感じながらふくらませて、あなたの心の感情を音に乗せて行ってください。

 

パンフルート製作工房見学は 〒739-0302 広島市安芸区上瀬野町205番地 までどうぞ。


自分の音を作り出す

2015-09-09 | パンフルート演奏研究

音の立ち上がりが早く感度の良いパンフルートは良い面もたくさんあるのでその特徴を生かして行けばよいのですが、

楽器が勝手に鳴ってくれて音の表現に演奏者が入り込む余地が少ないことが難点となります。

   

 DAJOERIさんのパンフルートは反応が早く入門者にはもってこいの楽器ですが、楽器が勝手に鳴ってくれるのを

 自分の技術向上と勘違いするとその後の進歩が止まってしまう恐れがあります。   


固い音は後処理を慎重に

2015-09-07 | パンフルート演奏研究

固く鋭い音のパンフルートは楽器の方でいわば勝手に鳴ってくれるので、演奏者はそこで音作りは完了したと

勘違いし、その立ち上がり音をただ伸ばして行くだけの守りの演奏になりがちなのです。

   

 DAJOERIさんの楽器は音の立ち上がりは早いですがその後の音処理を意図を持って進めないと、明るくキラキラ

 しただけの平坦な演奏になります。

わたしがこの立ち上がりの早いパンフルートを持たれている方の演奏を聞いて評し、多くの方に共通するクセは「音を

置いて(乗せて)行くだけの平坦な演奏」になっていることを強く感じます。

曲の流れに山谷・濃淡・強弱がないのです。

落とし穴はこの類の楽器の長所である「音の立ち上がりの早さ」にあります。

せっかくの長所が使い方によっては最大の欠点になるのです。

この類のパンフルートの音の立ち上がりは余りにも早いため一息で最大音に達してしまいます。

演奏者は二息目からはそれ以上強く吹き込む事はできず(音の大きさの限界を超えれば破綻を起こし失速してしまい

ます)一息目の音をキープするか、ゆるやかに縮小しながら進むしかありません。

音出し時間のほとんどが守りの姿勢になり演奏に勢いが感じられなくなります。

ここでは楽器の鳴りに頼りきるのはやめて「自分の意図で音を立ち上げふくらませて行く」強い意志が求められます。

他人まかせから自分を取り戻してください。

   

 

パンフルート製作工房に見学に来てください。〒739-0302 広島市安芸区上瀬野町205番地(国道2号線沿い)  


固い音は弾くように吹く

2015-09-05 | パンフルート演奏研究

パンフルートで固い音を出す楽器は両唇から空気のが出た一瞬が勝負の時となります。

   

 DAJOERIさんの楽器は固く鋭い音が出ます。ニスの厚さ、エッジ鋭角などが固い音の方向にあると思われます。

固い音は「打てば響く」例えのとおり、音が立ち上がった瞬間からその場で大きくふくらんで行きます。

音の立ち上がりに集中し、できあがって行く形をしっかりイメージしてください。

音は1秒間に360m進みます。

1万分の1秒では3・6㎝進みます。

音が届く時間距離は唇から自分の耳まで1万分の3、唇から地面まで140㎝とすると地面に届く円となるのは

1万分の38となります。

この間演奏者は音を立ち上げるべく強く息を吹き続けているわけですが、自分は音を認識していますが例えば3・6m

先にいる聴視者には音は届いていません。(3・6m届くには1万分の100秒)

この時間と距離を科学的に分析したわけではありませんが、おそらく音が聴視者に届く時点までに「音の立ち上がりの

勝負」はついているものと思われます。

みなさんの想像力を信じてどうかこの間の「音のふくらみ」を形としてイメージしてみてください。

私は以前からこの別角度からの視点で、数百のパンフルートの音の立ち上がりをイメージして鍛え上げて来ましたので

一言は持っています。

それぞれに音の膨らみ方や最高音になる位置、広がり角度などが図形として認識できます。

   

 

風の音パンフルート製作工房では音の研究を続けながら楽器製作を行なっております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。

 


柔らかい音は反応鈍い

2015-09-03 | パンフルート演奏研究

パンフルートの音出で柔らかくほのぼのとした音は特徴があってよろしいのですが、音の立ち上がりの面から見ると

少し困ったことが起きます。

   

 パンフルート工房作のパンフルートは柔らかく・優しく・暖かく・ほのぼのとした音が特徴です。

 DAJOERIさんの固く・厳しい音とは真逆の位置にいます。柔らかい音の動きは愚鈍なのです。

私の工房の楽器音作りは「自然の音をできるだけ壊さず再現する」ことを心がけています。

柔らかさや暖かさを引き出して固めの金属音には近づかないようにしています。

パンフルートで軟らかい音は表現上特徴があって良いのですが、固いシャキシャキした音に比べぼんやりとした形で

輪郭がはっきりしない音なのです。

音の立ち上がり(最高音まで達する時間と距離)も固い音に比べ時間がかかり(一万分の一秒の単位)距離も長く

なります。

これは固い音・軟らかい音のどちらかを選択すれば、いずれにせよ一長一短の性格が付いてくるのでいたしかたない

ところではあります。

演奏者は好みでどちらかの音を選び、特性を知ったうえで吹き方を研究されることを望みます。

   

 パンフルート工房近くのホウライチクの竹林。             進撃の巨人が 現れた?

パンフルート製作工房では暖かみのある音を目指して楽器作りを行なっております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは082-894-0854またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。