風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

パンフルート工房見学者増加

2014-07-13 | パンフルート作り

先月のNHK広島夕方の「お好みワイド」出演以来、当パンフルート工房への見学者が増えています。

   

  パンフルート工房内の様子。  いつ見学者が来られてもいいように片付けながら仕事を進めたいものです。

当パンフルート工房では日々変わりなくパンフルートを作る作業をおこなっております。

年に10数台製作されるパンフルートは当工房内に飾るのが目的ではなく最終的には演奏者のもとに届いて愛用され

ることを願っています。

そのためにもお近くで興味のある方にはぜひ当パンフルート工房を見学していただきたいのです。

   

先日も広島県内の方が「以前からパンフルートには興味があったが、テレビを見て工房見学に来ました」と当工房

へ来られました。

この方はピアノ・バイオリン・和楽器など数種類の楽器を手がけられており、パンフルート特に木のパンフルートに

興味があるようでした。

私は最近できあがったばかりの松・桜・椿のパンフルートと竹の音を対比させて生音を聞いてもらいました。

素材の違いにより音の響き・音の固さ・表情のつきぐあいが微妙にちがうのです。

最後にカラオケCDと桜の木のパンフルートを使って「寂しい羊飼い」を演奏させてもらいましたが、「心に沁みる

音と表情で涙が出てきました」と感激されておられました。

他の楽器を手がけられ日頃から音を表現することに対して苦労されているであろう方の心に、私の自作自演のパンフ

ルートの音がストレートに届いたとは嬉しいかぎりです。

心からの表情を届けるには生音が最適なようです。

パンフルート製作・販売を行なっております。お問い合わせは香原 良彦 <xiaxi@go8.enjoy.ne.jp>または

082-894-0854までどうぞ。見学は広島市安芸区上瀬野町205(国道2号線沿い)パンフルート工房へどうぞ。


パンフルート講座・手のひらに乗せるだけ

2014-07-11 | パンフルート演奏講座

パンフルートの柔軟性のある持ち方の具体的な方法を見てみましょう。

   

この手のひらに乗せるだけのパンフルートの持ち方だと力が入り切らず楽器を支えながら手首がフリーとなります。

パンフルート演奏時には楽器は演奏者の下唇を起点に前後左右・上下斜めとあらゆる方向に動き回ります。

他の楽器はみなどっしり構えられており、こんなに動き回るパンフルートは希有な楽器といえます。

この動きをスムースに運ぶためパンフルート演奏の基本動作である「楽器の構え方」を工夫してみましょう。

具体的には手首・肘・肩の関節がつっぱらない楽な動きができる体勢を探すことになります。

   

上写真の方法では手のひらに楽器をのせるだけで指で挟む動作をなくしました。

乗せて手のひらで掴んで実際に演奏してみましたがどうもぐらつくようなのでもう少し強くつかむ動作を加えようと

親指のつけねを管の側面にあて指先との間で軽く掴んでみました。

こうすることで少ない力で楽器を安定させることができました。

力加減が少ないぶん各関節は筋のつっぱりから開放され自由にうごきます。

いままでは肩を起点に腕全体が動いていたのが肘から先の手首を中心に操作ができます。

みなさんにこの方法を押し付けるつもりはありませんが、基本型の肘を大きく張って構えている方は一度このコンパ

クトな構えを確かめられて関節の開放度合いを確認してください。

その後のことは私では関知できませんのでみなさんの感覚で決定してください。

パンフルート製作・販売を行なっております。お問い合わせは080-5235-7664またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまで

パンフルート工房見学も受け付けています。住所 739-0302 広島市安芸区上瀬野町205


パンフルート講座・柔軟な構え

2014-07-09 | パンフルート演奏講座

パンフルートの構えにはこうでなくてはいけないとか、決まりというものはありません。

あなたの感覚で楽器をスムースに動かせる持ち方を見つけてください。

   

右手親指を外に出してみました。高音部の左手も少し内に入れあまり肘を張らないコンパクトな構えにしてみました。

みなさんはパンフルート演奏時に構えを見られた時に「静」のイメージを持たれておられると思われます。

しかしパンフルート演奏者は音を出すためにいろんな動きをしていますよ。

パンフルート演奏時の楽器の動きは楽譜に沿っての「左右」の動きは当然のことですが、それ以外に半音を出す時に

角度をつける「前後」の動き、演奏途中に音程を調節する「斜め」「上下」の動き。

ビブラートをつける時の左手で「ゆらす」うごきなど下唇を起点に自由奔放に動き回っています。

   

その動きに両肘ごと動かしていたのでは大きな動きとなるため、動かす度に音のエネルギーを吸い取られてしまい

ますね。

パンフルート演奏時の動作も車の省エネ走法と同じように無駄なエネルギー消費をおさえて、少ない動きと力で

運用していきたいものです。

節約したエネルギーは音を長く出し続けるとかの「音出し」に回すことができます。

 上写真は基本と言われる構えからは外れていますが、すごく柔軟性のある持ち方です。

というのも、指ではさんで握るという動作がなくなるためです。

みなさんもギュと握ってみるとすぐに体験できますが、腕全体がこわばってしまいますね。

特に微妙な動きに重要な「手首」ががっちり固定され、全ての動きに腕全体がついて来てしまっています。

この改造した構えでは楽器は手のひらに乗せているだけ、握るというより「掴む」という程度の筋肉の動きです。

パンフルート製作・販売を行なっております。お問い合わせは082-894-0854またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまで。

調律道具販売・パンフルート修理・パンフルート教室なども行なっております。お申し込みください。 


パンフルート講座・構え

2014-07-06 | パンフルート演奏講座

私が約30年パンフルートとつき合って来てパンフルートの世界の奥深さを感じています。

皆さん方がパンフルートの魅力ある部分を引き出されて行く手助けをして行きたいと願っています。

   

基本の構え方とされる両端を持つ大きな構え。左は標準型アルトパンフルート・右は中音域テノールパンフルート。

まずパンフルートで音を出して行きましょう。

パンフルートで音を出そうとする場合最初に構えのことを考えなくてはなりません。

構える時は 1、楽器の重力を支えて安定させること。

      2、管の移動や傾け・上下運動に対応できる柔軟性を持つこと。

      3、地球の中心に向って立ちましょう。

        座って演奏する場合は背筋を伸ばすなど意識的に姿勢をチェックしましょう。

  

             パンフルート工房入り口で来訪者を迎える花畑です。

パンフルートの構えは利き腕の右手で楽器のほとんどの重量を支えます。

この基本的な動作では右手親指と他の指で挟みつけることにより相当な圧力でもって楽器を保持できます。

しかしこの長所が欠点となるのは指先に力が加わることで手首・肘・肩のすじがこわばってしまい「がんじがらめ」

の形ができ上がることです。(上写真でも腕に筋肉こぶができていますね)

みなさんも演奏中についつい力が入り思わず楽器を握りしめておられることでしょう。

管移動のさい各関節はあまり動かず両手と楽器の間にできるひし形をくずしながら演奏されているでしょう。

筋が引きつった状態ではパンフルートから出てくる音も角ばった固音になるとは思われませんか。

もっと関節に柔軟性を持った構え方、特に微妙な動きをつかさどる手首を開放する構えを考えてみましょう。 

パンフルート製作・販売を行なっています。お問い合わせは082-894-0854またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまで。

パンフルート工房見学も受け付けています。 住所 広島市安芸区上瀬野町205


木と竹のパンフルート吹き込み

2014-07-04 | 木のパンフルート

新しく仲間に加わった木6台と竹1台のパンフルートの吹き込みを行なっております。

   

 左より桜・椿・松の木のパンフルート                   竹のパンフルート。

新しくできたパンフルートは集中的に吹き込んで音を安定させ、成長させて行きます。

3オクターブ集まっている各々の管は独立して音を出す一人前の楽器です。

もののはずみで自分とは違う音程の見知らぬ隣人がくっ付いてきてとまどっているのです。

   

  パンフルート工房前の畑で夏野菜の収穫がはじまりました。この時期は野菜だけでお腹がいっぱいになります。

当然外観も内径も質量も違う者どうしの集まりですから、隣人の音の質感も微妙にちがいます。

パンフルート製作者はそれを前提に一人ひとりの音を振動という物質でみんなに紹介しているのです。

ここで注意していることはできるだけ正確な音程の振動を出して伝えることです。

誕生直後のパンフルートというのは接着剤やニスが乾き続けており、力学的には引っぱりや圧縮が起こり楽器全体が

ひずんでいる最中なのです。

1週間もたたずせっかく合わせた音程はくるって来ます。

初対面で良い印象を与えられるようこまめに調律をしてあげます。

パンフルート製作・販売を行なっております。お問い合わせは080-5235-7664またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまで

調律道具販売・パンフルート修理・パンフルート教室なども行なっております。お申し込みください。