風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

パンフルート天然ニスの調合

2011-06-14 | パンフルート作り

    

「パンフルート工房」の香原です。

パンフルートの表面を保護し音にも影響を与えるニスを天然のものを使いたいと研究しています。

水性と油性があり両者は混じり合わないため2つのルートで進めています。

水性には膠を使いますが単独で使うと収縮率が大きいためか乾く時管が音をたててひび割れます。柿渋塗料を少し加えてテストした

ところひび割れはなくなりました。油性は天然樹脂・ボイル油を使用、こちらは乾くのに3日かけてゆっくりと乾きます。

両者ともニスの光沢が出て成功かと思われましたが、梅雨にはいって湿度が90%を超えると一変、表面がべたつきはじめました。

ニスの組織が柔らかいぶん水分を吸収するのでしょう。

ウレタン樹脂ニスは硬く水分を受け付けないのでしょうが、パンフルートの竹管に使うと塗り重ねるごとに金属音に近づいて

その最大の特徴である素朴な柔らかい音とは別方向にいってしまう難点があります。

両者の特徴を生かすため、下地に数回天然ニスを塗り仕上げに1回ウレタン樹脂ニスを塗る方法でテストしています。

「パンフルート工房」香原への問い合わせは082-894-0854またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまでどうぞ。


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2 コメント

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Unknown (mmbannbuu)
2011-06-15 07:19:26
「塗り重ねるごとに金属音に近づいて」
貴重なお話をありがとうございます。
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素朴な音が目標 (「パンフルート工房」)
2011-06-15 10:54:57
mmbannbuuさんコメント感謝です。気になる事があれば毎日でも構いませんのでどんどん送ってください。
元々私はDAJOERIさんの分厚いニスが感覚的に受け入れられなく1度試しに真似して見ましたが結果は表記の通りでした。
金属音は近代楽器にまかせてパンフルートはあくまで素朴な優しい音を追求したいと思います。
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