風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

柔らかい音の作り分け

2015-09-15 | パンフルート作り

当パンフルート製作工房では「柔らかい音」「暖かくほのぼのとした音」を意識的に作り出しています。

   

 柔らかい音を出すには素材下処理から仕上げニス塗りまで幾つかのポイントがあります。

言い換えれば当工房でも「固く鋭い音」のパンフルートは作る事はできます。

しかしDAJOERIさんの音に似せる必要もないし、日本の素材を使って日本人の心を表現するのですから素材の持つ

柔らかい音を生かして行っているので、わざわざ手を加えてまでも固い音の方向には向かっていません。

パンフルートの音を柔らかく保つには私は大きく別けて2つの方法を取っています。

一つは素材乾燥後寸切りした管をまとめて大鍋で1時間以上煮沸します。

竹の繊維の中にはもともと水分と油分を含んでいます。

水分は軒先などに1年以上吊るしておくと蒸発して繊維内部に蒸発した分量だけの細かな空間ができます。

この組織内空間が音を響かせた時に振動を和らげる効果があると思われます。(木の内部は竹に比べさらに多くの

毛細管が張りめぐされており、空間の多い木管はもともと柔らかく暖かい音を出します。)

当工房では乾燥と同時に煮沸することにより油分を外に出し、さらに多くの微細空間を作り出しています。

極端な例で密度の違う金属管と木管の音の質を比べれば理解できると思われます。

こうして多くの微細空間を持つ管として素材下処理を行なった当工房パンフルートの音は、音を吸収しすぎるという

負の面はありますが「柔らかく・暖かいほのぼの」とした音に仕上がって行きます。

   

 

風の音パンフルート製作工房では自然の素材を生かして柔らかな音づくりを行なっております。

購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。



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