パンフルート工房で作られるパンフルートは温帯の竹を使用して自然の素材音を生かしながら加工しているので
「柔らかい音」となります。
自然の音を生かすため仕上げニスの量も最小限に抑えてあります。量が多くなるにつれ音は固くなります。
柔らかい音が反応が鈍く鈍重な主な要因は、素材組織の空間の多さにあると思われます。
パンフルートで音を出す時、管の中には通常の1気圧の空気が詰まっています。
これを人の肺からだされる圧力のある空気を吹き込むと閉塞管であるパンフルート管では逃げ道がなく、歌口向かい
側エッジに集まり「霧吹き状態」となりこの時出来る渦で振動を発生させます。
管に空気を吹き込んだ最初は(1気圧の時)空気の先端は底まで届きますが、しだいに管内圧力が上がって来ると
空気を押し戻すようになります。
それが管上部から溢れるようになった時点で音が立ち上がると私は体感しています。
つまり管内圧力が1気圧から音が発生しうる気圧まで上昇するのにすこし時間を要します。
管の材質が金属・ビニール管であったり分厚いニスをぬってある管であったりすると圧力はすぐさま上昇しますが、
当工房パンフルート管のように柔らかい組織であると幾らか吸収されて圧力上昇にもたつきます。
私はこの圧力上昇の時間差が固い音と柔らかい音を振り分ける分岐点と考えます。
1ヶ月くらい前野良猫がやって来て知らぬ間に納屋2Fに3匹の子を産んでいました。仕方ないので育てています。
風の音パンフルート製作工房では自然の音を大切にした楽器作りを行なっております。
購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。