幸福学専門30年 筬島正夫が語る本当の幸せ


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評価NO.1映画《東京物語》

2010-11-22 | 孤独
小津安二郎(おづやすじろう)監督の『東京物語』は、
国際的にも非常に有名な映画で「日本映画の最高傑作」とも評される小津映画の
集大成であり、現在は、ニューヨーク近代美術館に収蔵されているそうです。

   (wikipedia)

『東京物語』は、戦後変わりつつある家族の関係をテーマに人間の「生」「老」「死」
をも見つめた深淵なドラマ。
簡単なストーリーは次のようなものです。


故郷の尾道から20年ぶりに東京へ出てきた老夫婦(72歳と68歳)が、成人した
子どもたちの家(東京)を訪ねるが、みなそれぞれの生活に精一杯で、あまり
かまってもらえない。
その中、唯一、戦死した次男の未亡人(原節子)だけが皮肉にも優しい心遣いを
示す。
核家族による家族の希薄化、都会の近所づきあいが薄れていく様、老人の哀愁などが
描かれています。

家でひとり侘しくたたずむ笠智衆を捉えたショットは映画史上に残る名ラスト・シーン
のひとつにも数えられています。

ちなみに、写真の老人(72歳の設定)を演じた笠智衆は当時48歳!

  (wikipedia)

この映画の中に、このようなシーンが出てきます。

「子供っちゅうもんは、おらんとおらんで淋しいし、
 おりゃおるで、段々親を邪魔にしよる。
 2ついいことはないもんじゃ」



『観無量寿経』に「王舎城の悲劇」といわれる物語が説かれています。

アニメ化されていますが、そこには次のように教えられています。


「人は、苦をいとい、幸せを求めている。

 だが、金を得ても、財を築いても、常に苦しみ、悩んでいる。

 王や貴族とて、皆同じである。それは、なぜか。

 苦しみの原因を、正しく知らないからである。

 金や名誉で苦しみはなくならぬ。

 無ければ無いで、苦しみ、有れば有るで、苦しむ。

 有無同然である。

 毎日を不安に過ごしている。

 たとえば、


 子供のない時は、ないことで苦しみ、子供を欲しがる。

 しかし、子供があればあったで、その子のために苦しむ。

 この苦しみの原因はどこにあるのか?

 それは、己の暗い心にある。


 熱病の者は、どんな山海の珍味も、味わえないように、

 心の暗い人は、どんな幸福も、味わえないのだ。

 心の闇を解決し、苦しみから脱するにはただ仏法を聞くよりない。

 この法を求めよ。心の闇が破れ、真の幸福が、獲られるまで。

 
 たとえ大宇宙が火の海原になろうとも……」

                   (映画 王舎城の悲劇)







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