村上春樹の「エルサレム賞」受賞が決定しました☆
以下、その記事です。
【エルサレム=三井美奈】
イスラエルで「自由や社会をめぐる優れた執筆活動」に
対して贈られる「エルサレム賞」の今年の受賞者が、
作家の村上春樹さんに決まった。
来月、エルサレムで行われる国際書籍博で、同市市長に
よる授賞式が行われる。
当地の報道によると、同賞選定委員会は授賞理由について、
「村上氏は、日本と西欧文化を独自のやり方で融合させた」
としている。
同賞は1963年以降、書籍博にあわせて隔年与えられており、
これまでにノーベル賞作家のオクタビオ・パス、フランスの
著述家シモーヌ・ド・ボーボワールらが受賞している。
村上春樹さんに「エルサレム賞」(読売新聞) - goo ニュース
海外でも評価の高い村上春樹。
国を越えた共通のテーマを掘り下げているところが
人気の要因になっているのかもしれません。
村上春樹の小説に次のような言葉がありました。
俺はどうなんだろう、と僕は考えてみた。
ピーク、と僕は思った。
そんなものはどこにも無かった。
振り返ってみると、
それは人生ですらないような気がする。
少し起伏はあった。ごそごそと登ったり
下ったりはした。
でもそれだけだった。
ほとんど何もしていない。何も生み出していない。
誰かを愛したこともあったし、
誰かに愛されたこともあった。
でも何も残っていない。
奇妙に平坦で、風景が平板だった。
まるでビデオ・ゲームの中を歩いている気がする。
パックマンみたいだ。
パクパクと迷路の中の点線を食べていく。
無目的に。そしていつか確実に死ぬ。
「あんた幸せになれないかも知れない。」と羊男が言った。
(村上春樹)
いわゆる生と死の問題。
この問題と関係のない国もなければ人もありません。
しかし、どれほど生死の問題を探求している国や人が
あるのでしょう。
村上春樹の受賞を縁として考えていきたいと思いました。