TDY、Temporary Duty。アメリカの軍隊用語で出張を意味する。世界の僻地の出張記録!TDYの次は日常の雑感

現役時代の出張記録。人との出会いと感動。TDY編を終え、写真を交えた日常の雑感を綴る。

折々の写真&雑感 518

2025年01月12日 | エッセイ

 2024年のNHKの大河ドラマ「光る君へ」がやっと終わった。始まった当初は何回か観ていたが、途中で馬鹿々々しくなって観なくなった。11世紀の紫式部の時代の筈なのに、女優たちの仕草や話し方がまるで現代と変わりない。その時代に生きていた人は誰もいないので、どのような仕草で、どのようなイントーネーションで話していたか不明だ。だが、現在の世の中と全く同じような話し方はしていなかっただろうし、洋装をしているような動きもなかったろう。

 制作にあたっている人で11世紀の世のことを知らないのは当たり前であるが、少なくとも現代風ではなかった筈だ。俳優の人たちも含めて想像力を働かせて頂きたかった。このドラマを作るのに莫大な製作費をかけたと聞く。それ以外に、なんとか低視聴率を少しでも上げようと相当な宣伝をしていた。民間会社なら、そのような莫大な費用は到底かけられない。

 貿易の仕事をたたんだ後に、友人に誘われてエキストラの仕事を何年かやったことがあった。NHKと民放の撮影現場では費用のかけ方が違うことを初めて知った。民放の撮影現場では、少数のエキストラしか雇わないで時間いっぱい働かせなければ損だと考えているようだった。衣装を何回も着替えさせられて別の人間をや

らされる。時代劇でなければその衣装は全て自前だ。エキストラ事務所から事前に何組の衣装を用意しろと云われ、大きなバッグを背負って現場に行かなければならなかった。NHKでは余程のことがない限り別人になることを要求されなかった。エキストラの人数も多く、「ロケ弁」と云われる食事も良かった。また豪華なケイタリング・サービスでの食事が何回もあった。

 だが、残念なことに仕上がったドラマで面白いと思って観たドラマはない。こんなつまらないドラマの制作費に民放の何倍もの予算をかけたほかに「番宣」と云われるドラマの宣伝がすごい。こんなつまらないドラマを観させるために、我々に年間で一万円以上も払わせている。

 今年の大河ドラマは一回見ただけだが、せりふ廻しや人の動きもいい。何よりテンポがいいのが気にいった。だが、吉原の大門や遊女屋に大金をかけて作ったそうだ。我々から強制的に集めた資金が有り余っているのであろう。

 NHKの番組で気に入っているのは、地上波では放送が終わってしまったが岩合光昭さんの「世界ネコ歩き」と「ダーウィンが来た」だ。但し、愚にもつかない「ひげじい」が出なければの話である。その他には自然をテーマにした、つまらないお笑いなどを使わずに静かなナレーターだけの素晴らしい番組が幾つもある。このような番組が多くあるなら、年間で一万円以上払ってもいいと思うが、たったこれだけの番組を観るにしては高すぎると感じる。

 団地の花壇の日当たりのいい所だけに咲いていた。それ以外の花壇ではこれからの開花を待ち望んでいるか、それ以前の状態であった。


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