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神々の恋愛事情~稲田姫との出会

2015-04-06 16:18:55 | 出雲神話
さて、イザナキとイザナミは、死別ではありましたが、心まで離れて別れてしまったことは残念です。しかしながら、出雲神話では、神々の頂点がイザナキとイザナミということにかわりはありません。

話を戻し、イザナキの鼻から生まれた須佐之命(スサノウノミコト)は、大変な暴れもので、高天の原(天空の世界)で、機織り(はたおり)女の一人を死なせてしまいました。あまりに乱暴な振舞いに恐れをなした姉のアマテラスは、天の岩屋にこもってしまいました。太陽の女神であるアマテラスが隠れると、全ての世界が闇夜となり恐ろしい災いがあちこち広がりました。
困った八百万(やおよろず)の神々は、アマテラスに出て来てもらおうと、岩屋の前で大宴会を開くこととし、盛り上りにあわせエロチックな踊りを踊ると、さすがのアマテラスも外の様子が気にかかり、岩の扉をそっと開けた瞬間引き出されそうです。これにより、世界は明かりを取り戻しましたが、この事件の責任をとらされたスサノウは、髭と手足の爪を切られ、地上の世界へ追放されました。
この事件を題材とした天の岩戸は神楽の演目として舞われていますよね。

地上の世界に降りる途中、またしてもスサノウは女神を殺してしまう事件を起こしますが、殺された女神の体から、蚕(かいこ)や植物の種が生まれました。
それを手にしたスサノウは、出雲平野を流れる斐伊川の源流となっている、船通山(横田町)に降り立ちました。
降り立った上流には、年老いた夫婦(アシナヅチとテナヅチ)が若い娘(クシナダ姫=イナダ姫)を挟んで泣いていました。

これが、スサノウの命とイナダ姫の運命の出会いでした。

以降、次回に続けます。