洋服を縫わない縫製工房

ミシンを使って、洋服以外で、できることは何でも挑戦!
薄物から、厚物、金属?関わったものを紹介します。

高級ソファの張り替え

2018年12月19日 | ものづくり

 

以前に張り替えをさせていただいた関係の紹介で、お仕事をいただきました

イタリア製? デザイン?のアルフレックスの定番のA-sofaの3列です。

日当たりの良いリビングで使ってあり、モケットに近いファブリックの

表皮が色褪せしていました。

今回は、サンゲツとシンコールの椅子生地サンプル帳から、お客様に

選んでいただきました。

高級ソファに負けないウール比率の高い、落ち着いた布で張り替えることになりました。

今回はパーツが大きく、柄方向も合わせなくてはいけないうえ、

高価な生地の手配の要尺、裁断ミス等が無いよう慎重に進めます。

全体的に大きなパーツで複雑な形状ではないのですが、それはそれで

メンテナンスの関係や、柔らかな表皮の張りを維持するのに色々な工夫が

ありますね

木枠の方にも、座布団の方にもWステッチが入ってる部分があるのですが

どうもデザインと言うより、縫い合わせ部分の当たりの質感だったり

裏に伸び止め布を縫い付けてあり、張りの質感維持が目的のような感じです。

縫製方法もできるだけ忠実に、せっかくのブランド地も再利用して

製作しました。

くぼみ部分の引きは、通常は袋折りしたり、ワイヤー袋を縫い付けたりしますが

このソファでは20㍉縫い代+5㍉の2本縫いの間にワイヤーを通して

引くようになっています。

ワイヤーにヒモを通して木枠の穴から底板に引き出してタッカーで止めていきます。

一般的には、底にこのような板を打ってある物はなく、枠組みのタッカーで止めます

この白いヒモは背とヒジの縫い合わせと一体になっています。

 こうして裏から引くことで、上の写真が下の写真のようになります。

技術的には難しくないのですが、大きいと言うだけで、型紙を製作するか

じかに線入れするか? カーブの展開値をどこまで再現するか?

一人で向きを変えながらタッカー打ちできなかったり・・・・

 引き取りに伺って、搬入まで10日で無事にクリスマスまでに

納めることが出来ました。

デザインと生地で、こんなに独特の高級感がでるんですね

 

 

 

 

 

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ゴミ散乱の悩み(苦笑) | トップ | 塩ビシートの縫製 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ものづくり」カテゴリの最新記事