空き家問題から高齢化問題や障がい者問題を考え、皆さんが楽しく活躍できる社会を提案する大田区の会社 PHCのブログ

当初空き家問題から高齢・障がい者問題に繋がっていきました。そういう問題、皆が活躍できる社会にしていくためのブログです。

空き家が近所にある方の悩み

2016-12-12 12:09:17 | 空き家活用
みなさん、こんにちは。
大田区空き家管理・活用の会社PHC(プレシャスハウス)です。

こういう仕事をしていますといろんなことを相談を受けます。
「隣の空き家から木が伸びてきた」
「隣、誰も住んでいないはずなのに夜に何か音がする」
「どうも隣の空き家から変な臭いがする」 etc...
相談の多くが空き家所有者ではなく近隣住民の方なのです。

そもそも空き家とは何なのでしょうか?辞書で調べると・・・
・人の住んでいない家(三省堂大辞林参照)
・長期間居住者のいない家屋(ウィキペディア参照)
つまり住む人がいなくなればそれは立派な空き家なのです。

ただ、空き家所有者の方と話をすると
「ちゃんと週1回掃除や様子を見に行っている」
「いずれ戻ってくる」etc...
空き家所有者の方が「自分の家は空き家だ」という意識はあまり持っていないのが現状なのです。

現在日本の空き家件数は全国で820万件あるといわれてます。日本の全戸数の13.5%が空き家ですので自分の家から8件先の間に1件空き家があるのです。

「自分は空き家所有者から迷惑は受けていない」
そう思われている方もおられると思います。確かに直接的に迷惑は受けてないと思いますが実は・・・
・近所に迷惑空き家があると周辺の景観が損なわれ地価が下落します。
・空き家に放火や不法侵入など治安が悪化します。
・シロアリなどの害虫や野良猫、カラスなどの害獣が住み着きます。
・不法投棄などゴミが増え悪臭がします。
このように間接的ですが自分のところに跳ね返ってくるのです。ましてや隣がそういった迷惑空き家だったらなおさら嫌ですね。

ただ「所有者がどこにいるかわからない」や「所有者本人に直接は言いにくい」が多く、近隣住民は区役所などに行って対応してもらうようお願いしています。行政も空き家問題を重要視し、2010年全国で初めて埼玉県所沢市に「空き家条例」を制定、2014年には全国で「空家等対策の推進に関する特別措置法(特定空き家)」が施行されました。

ただ、そういった法律も認知度が低いのが現状です。昨年度調査で大田区だけで60000件を突破しました。日本人の人口は日々減少しているのに対し、高層マンションなど建設ラッシュでさらに空き家が増え続け、20年後には空き家率が28.5%、3件に1件が空き家になる時代といわれています。建設ラッシュもいいですが、いよいよ空き家の活用方法も考える時かもしれませんね。