サッカーワールドカップ南アフリカ大会が開幕したようですが、今回はいつになく日本チームに対する世間の期待感は低く、国内的にはどことなく盛り上がりに欠ける大会であると言う気がしています。原因は岡田ジャパンにあり?岡田ジャパンの何が問題であるのか、マネジメントおよびリーダーシップの観点から少し考えてみます。
<問題点その1>岡田監督の人選
そもそもオシムジャパンとしてスタートした今大会に向けた日本チームでしたが、オシム氏は生死の境をさまようほど重篤な病に倒れ、急遽監督就任を要請されたのが全日本の監督経験のある岡田氏でした。これを受けた本人に責任があるか否かは別として、過去にワールドカップ初出場を果たしたとはいえ、世界を相手に全く太刀打ちができなかった岡田ジャパンですから、日韓大会では決勝トーナメントまで駒をすすめるにまで進化した今の日本チームを率いる指導者として果たしてどうなのか、という問題があります。
例えて言うなら、未上場時代に会社の売上を伸ばして上場に向けて貢献した雇われ社長が上場を機に一度退任、何年かのちに上場を続けるその企業のトップの急な辞任により再登板し会社の舵取りをさせると同じです。未上場時代のその会社と上場して世間の荒波にもまれた後の企業とではまったく状況が違います。その会社に対する予備知識があるからなどどいう点はプラス面よりもむしろ過去の今とは違う状況での成功体験が邪魔になることの方が大きいのではないかと思うのです。この点は今さら言っても仕方ないですが…。
<問題点その2>ビジョンの設定
岡田ジャパンの今大会の目標は「ベスト4」。これには誰もが首をかしげたくなるのではないでしょうか。確かにお隣のライバル韓国は日韓大会でベスト4入りを果たしており、何が起きるかわからない大舞台で全く可能性ゼロではないとは思いますが、普通に考えると今の日本サッカーが「めざす姿」=「ビジョン」としては妥当であるとはおよそ言い難いのではないと思います。企業でもそうですが、普通の町工場の社長が「3年後には世界一の製造業をめざす」と経営ビジョンを掲げたとしたら、夢のある企業とはなるでしょうが社員も応援団であるステークホルダーも、現実味の薄い目標にはむしろ力が入らずシラケムードさえ漂ってしまうのではないでしょうか。
企業においても期限を決めた中期的なビジョンや「めざす姿」では、それを起爆剤として推進力に換えるためには、夢を語るのではなく頑張れば実現可能であると構成員やその他ステークホルダーが思えるモノである必要があるのです。今回の岡田ジャパンにおいても全く同様であると思います。代表選手委一人ひとりは、予選リーグの3チームがすべて自軍よりも上位ランキングであるが故その実力を認知し決勝トーナメントに残る事さえ至難の業であると自覚をしているでしょうし、見ているサポーターのほとんどが選手がそう感じているであろうことを分かってしまってもいるのです。だとすれば、今の段階での「めざす姿=ベスト4」はほとんど実感がなく、まさに“絵に描いた餅”状態であるでしょう。ビジョンはその達成時点で次なるビジョンに書き替えてもかまいません。今は「日本サッカーの威信にかけて予選リーグ突破」ぐらいが妥当なハズで、「ベスト4」目標はマイナスにしか働いていないと思います。
<問題点その3>岡田監督の大舞台におけるリーダーとしての資質
リーダーはいろいろな場面や、組織がおかれた状況において必ずしも一定のキャラクターがベストであるとは言えません。しかし今のただでさえ競合3チームとの予選リーグという厳しい環境下にあり、これを乗り越えていくにはムード作りによって持てる力100を120や150に持ち上げることがリーダーには求められているのです。そんな環境下で求められる資質は、「明るさ」に他なりません。「元々暗い人に無理でしょ」と思われる方もあるかもしれませんが、リーダーとは与えられた役割であり「演ずることができなければリーダー失格」なのです。リーダーのリーダーシップの取り方が醸し出す雰囲気ほどチームを変えられるものは他にはありません。何をおいても今は“明るく”です。
岡田監督を見る限りどうでしょう、今は「明るさ」と正反対の印象があるのですが違いますか。笑顔を心がける、大きな声で話す、言いたい事を歯切れよくハッキリものを言う、いいものをほめる…、これらはすべて「明るさ」を作るリーダーシップの要素ですが、岡田監督にどれほどのものが当てはまっているでしょうか。「演ずる」とは性格を変えることではなく、それらを実践することです。例え負けても、暗くなる選手を明るく元気づけ自信を持たせるのが監督です。負けると一緒に暗い、ではダメです。負けた日に「私、続けていいですか?」などとおうかがいを立てたそうですが、そんなの論外です。まず自分をポジティブに持って、若い選手を明るく引っ張っていく、今の時点でできる最大のリーダーシップ発揮法はこれしかありません。すぐにでも実施して欲しいですね。
下馬評では「1勝もできずに日本は敗退」と言う声がもっぱらですが、まだ決まったわけではありません。岡田監督が少なくともできることは、「ビジョン」の再設定と今求められるリーダーシップ(とにかく「明るさ」)の発揮によりチームを鼓舞する事です。そのすみやかな実行により下馬評を覆す活躍を期待します。頑張れ!ニッポン!
<問題点その1>岡田監督の人選
そもそもオシムジャパンとしてスタートした今大会に向けた日本チームでしたが、オシム氏は生死の境をさまようほど重篤な病に倒れ、急遽監督就任を要請されたのが全日本の監督経験のある岡田氏でした。これを受けた本人に責任があるか否かは別として、過去にワールドカップ初出場を果たしたとはいえ、世界を相手に全く太刀打ちができなかった岡田ジャパンですから、日韓大会では決勝トーナメントまで駒をすすめるにまで進化した今の日本チームを率いる指導者として果たしてどうなのか、という問題があります。
例えて言うなら、未上場時代に会社の売上を伸ばして上場に向けて貢献した雇われ社長が上場を機に一度退任、何年かのちに上場を続けるその企業のトップの急な辞任により再登板し会社の舵取りをさせると同じです。未上場時代のその会社と上場して世間の荒波にもまれた後の企業とではまったく状況が違います。その会社に対する予備知識があるからなどどいう点はプラス面よりもむしろ過去の今とは違う状況での成功体験が邪魔になることの方が大きいのではないかと思うのです。この点は今さら言っても仕方ないですが…。
<問題点その2>ビジョンの設定
岡田ジャパンの今大会の目標は「ベスト4」。これには誰もが首をかしげたくなるのではないでしょうか。確かにお隣のライバル韓国は日韓大会でベスト4入りを果たしており、何が起きるかわからない大舞台で全く可能性ゼロではないとは思いますが、普通に考えると今の日本サッカーが「めざす姿」=「ビジョン」としては妥当であるとはおよそ言い難いのではないと思います。企業でもそうですが、普通の町工場の社長が「3年後には世界一の製造業をめざす」と経営ビジョンを掲げたとしたら、夢のある企業とはなるでしょうが社員も応援団であるステークホルダーも、現実味の薄い目標にはむしろ力が入らずシラケムードさえ漂ってしまうのではないでしょうか。
企業においても期限を決めた中期的なビジョンや「めざす姿」では、それを起爆剤として推進力に換えるためには、夢を語るのではなく頑張れば実現可能であると構成員やその他ステークホルダーが思えるモノである必要があるのです。今回の岡田ジャパンにおいても全く同様であると思います。代表選手委一人ひとりは、予選リーグの3チームがすべて自軍よりも上位ランキングであるが故その実力を認知し決勝トーナメントに残る事さえ至難の業であると自覚をしているでしょうし、見ているサポーターのほとんどが選手がそう感じているであろうことを分かってしまってもいるのです。だとすれば、今の段階での「めざす姿=ベスト4」はほとんど実感がなく、まさに“絵に描いた餅”状態であるでしょう。ビジョンはその達成時点で次なるビジョンに書き替えてもかまいません。今は「日本サッカーの威信にかけて予選リーグ突破」ぐらいが妥当なハズで、「ベスト4」目標はマイナスにしか働いていないと思います。
<問題点その3>岡田監督の大舞台におけるリーダーとしての資質
リーダーはいろいろな場面や、組織がおかれた状況において必ずしも一定のキャラクターがベストであるとは言えません。しかし今のただでさえ競合3チームとの予選リーグという厳しい環境下にあり、これを乗り越えていくにはムード作りによって持てる力100を120や150に持ち上げることがリーダーには求められているのです。そんな環境下で求められる資質は、「明るさ」に他なりません。「元々暗い人に無理でしょ」と思われる方もあるかもしれませんが、リーダーとは与えられた役割であり「演ずることができなければリーダー失格」なのです。リーダーのリーダーシップの取り方が醸し出す雰囲気ほどチームを変えられるものは他にはありません。何をおいても今は“明るく”です。
岡田監督を見る限りどうでしょう、今は「明るさ」と正反対の印象があるのですが違いますか。笑顔を心がける、大きな声で話す、言いたい事を歯切れよくハッキリものを言う、いいものをほめる…、これらはすべて「明るさ」を作るリーダーシップの要素ですが、岡田監督にどれほどのものが当てはまっているでしょうか。「演ずる」とは性格を変えることではなく、それらを実践することです。例え負けても、暗くなる選手を明るく元気づけ自信を持たせるのが監督です。負けると一緒に暗い、ではダメです。負けた日に「私、続けていいですか?」などとおうかがいを立てたそうですが、そんなの論外です。まず自分をポジティブに持って、若い選手を明るく引っ張っていく、今の時点でできる最大のリーダーシップ発揮法はこれしかありません。すぐにでも実施して欲しいですね。
下馬評では「1勝もできずに日本は敗退」と言う声がもっぱらですが、まだ決まったわけではありません。岡田監督が少なくともできることは、「ビジョン」の再設定と今求められるリーダーシップ(とにかく「明るさ」)の発揮によりチームを鼓舞する事です。そのすみやかな実行により下馬評を覆す活躍を期待します。頑張れ!ニッポン!