障害者団体向け郵便料金割引制度の悪用事件で、健康飲料通販会社「キューサイ」などの大量のダイレクトメール(DM)の不正発送を黙認し、正規料金との差額計約3億円を免れさせていたとして、大阪地検特捜部は、郵便法違反の疑いで郵便事業会新大阪支店長の山本光男容疑者を逮捕したそうです。同日、ベスト電器のDMを違法発送した容疑で、新東京支店の総務主任鈴木智志容疑者も逮捕されています。
山本容疑者は「DMの広告が大きく制度利用の要件を満たさないと承知していた」、鈴木容疑者は「ベスト電器の顧客に送られるDMと分かっていた」と供述しているそうで、違法と知りつつ見過ごしていたという「確信犯」であった訳です。彼らに違反企業との金銭の授受等の癒着関係等があったかどうかですが、これまでの調べでそれは一切なかったとのことです。金銭的癒着がなかったことそのものは救いかもしれませんが、金銭的誘惑のないまま言ってみれば動機なく違法に手を貸す管理をしていた訳です。このことは組織風土の著しい腐敗を示す以外の何物でもなく、考えようによっては個人的外部癒着事件よりも根の深い重大事件であると思うのです。
しかも、大阪と東京、距離的に離れたまったく別の場所で同じような杜撰な管理が、何の申し合わせもなく横行してた訳です。このことだけからでも、組織風土の早急な改革の必要性を感じますが、さらに管理すべき立場の人間が不正を承知して黙認してたという事実。特に新大阪支店は支店長職という現場のトップマネジメントの関与ですから、事態は深刻です。旧郵政省時代からの組織風土が問われるべきポイントであり、同省の後継官庁で現監督官庁である総務省は、国家機関時代の起因責任という意味からもっと強い当事者意識をもつべきではないのでしょうか。「親方日の丸」意識のままお役人的仕事をいまだに続けているという事実が判明した以上、日本郵政も総務省も襟を正して組織風土改善による再発防止に力を注ぐべきなのです。
今回の事件から、管理者が管理者たる意識を持っていないという現実、そのような人間を管理者に昇格をさせていたという人事制度上の欠陥、管理者の暴走を止められない組織内コンプライアンス意識の希薄さ、等が改善すべき問題点として明確に浮かび上がってきています。日本郵政、総務省は、「お役所仕事意識」全廃に向けた管理者の職責意識の醸成と全職員の相互けん制が有効に機能するようなコンプライアンス意識の定着を、最優先課題として今すぐに取り組むべきであると思うのです(私が改善プログラムを作って差し上げたい気持ちです)。
鳩山総務大臣は、このところ個人的感情から日本郵政西川社長の更迭ばかりに気を取られている様子ですが、今は旧郵政省体質改善の観点から自身の省庁も含めた郵政事業体全体の早急かつ有効な組織風土改革の具体的施策を、西川社長と膝を詰めて議論すべきなのではないのでしょうか。全く意識している様子のないご自身の管理責任問題も含めトップの更迭の要否は、その後の問題であると思います。
山本容疑者は「DMの広告が大きく制度利用の要件を満たさないと承知していた」、鈴木容疑者は「ベスト電器の顧客に送られるDMと分かっていた」と供述しているそうで、違法と知りつつ見過ごしていたという「確信犯」であった訳です。彼らに違反企業との金銭の授受等の癒着関係等があったかどうかですが、これまでの調べでそれは一切なかったとのことです。金銭的癒着がなかったことそのものは救いかもしれませんが、金銭的誘惑のないまま言ってみれば動機なく違法に手を貸す管理をしていた訳です。このことは組織風土の著しい腐敗を示す以外の何物でもなく、考えようによっては個人的外部癒着事件よりも根の深い重大事件であると思うのです。
しかも、大阪と東京、距離的に離れたまったく別の場所で同じような杜撰な管理が、何の申し合わせもなく横行してた訳です。このことだけからでも、組織風土の早急な改革の必要性を感じますが、さらに管理すべき立場の人間が不正を承知して黙認してたという事実。特に新大阪支店は支店長職という現場のトップマネジメントの関与ですから、事態は深刻です。旧郵政省時代からの組織風土が問われるべきポイントであり、同省の後継官庁で現監督官庁である総務省は、国家機関時代の起因責任という意味からもっと強い当事者意識をもつべきではないのでしょうか。「親方日の丸」意識のままお役人的仕事をいまだに続けているという事実が判明した以上、日本郵政も総務省も襟を正して組織風土改善による再発防止に力を注ぐべきなのです。
今回の事件から、管理者が管理者たる意識を持っていないという現実、そのような人間を管理者に昇格をさせていたという人事制度上の欠陥、管理者の暴走を止められない組織内コンプライアンス意識の希薄さ、等が改善すべき問題点として明確に浮かび上がってきています。日本郵政、総務省は、「お役所仕事意識」全廃に向けた管理者の職責意識の醸成と全職員の相互けん制が有効に機能するようなコンプライアンス意識の定着を、最優先課題として今すぐに取り組むべきであると思うのです(私が改善プログラムを作って差し上げたい気持ちです)。
鳩山総務大臣は、このところ個人的感情から日本郵政西川社長の更迭ばかりに気を取られている様子ですが、今は旧郵政省体質改善の観点から自身の省庁も含めた郵政事業体全体の早急かつ有効な組織風土改革の具体的施策を、西川社長と膝を詰めて議論すべきなのではないのでしょうか。全く意識している様子のないご自身の管理責任問題も含めトップの更迭の要否は、その後の問題であると思います。