日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

禁煙できないあなたに捧ぐ ~ その2

2007-12-20 | その他あれこれ
私の禁煙成功談その2です。

昨日お話した「ストレスは禁煙の最大の敵」の仮説を踏まえて、私があみだした禁煙成功のポイントは、以下の通りです。

①「禁煙」を一大決心とせず、自然体で無理なくスタートさせよう!
「禁煙宣言」は一切なし、逆に誰にも気がつかれないように禁煙を始めました。自分にも必要以上のプレッシヤーを与えずに、「序々にでいいよ」ぐらいの気持ちで気楽に始めたのです。
スタートも、「よーし、今日から始めるぞ!」ではなくて、1日目は「今日は朝1本吸ったら、昼まで我慢しよう」、2日目は「朝1本、昼1本、夜1本+どこかで2本の5本でにおさえよう」、そして3日目「朝昼夜の3本」、4日目「朝の後なるべく我慢してトータル2本」、5日目に「朝からいつまで吸わないでいられるかやってみよう!」。結局それっきり吸わないで、「禁煙」が完了してしまいました。

②自分に「逃げ道」を用意してあげよう!
スタートに際して、「これが最後の1本」とか、「禁煙するのだから、タバコもライターも捨てる!」なんていうのは、やはり必要以上のプレッシャーを自分に与えることになります。「もう吸えないんだ」というプレッシヤーがなぜいけないかと言うと、「プレッシヤー」→「ストレス増大」→「タバコ吸いたい気分」という循環に陥るからです。
私は、スタート時に残っていたタバコは、そのままライターを付けてテーブルに置いておきました。「吸いたくなったら、いつでも吸っていいんだよ」という安心感を自分に持たせたのです。

③我慢につかうタバコ代替品は、「別の類のモノ」を用意しよう!
禁煙を続けるために、我慢材料として「禁煙パイポ」とか「メンソール・タブレット」とかを使って、別の刺激を喉に与えて満足させようとする人がいます。これも個人的にはオススメしません。なぜなら、タバコが吸いたいときに他の喉を刺激するものでは、タバコとの刺激の違いが明確に分かり過ぎてかえって、「欲求不満」になってしまうからです。これではストレス発生の元になります。
私は、喉がタバコを欲しがるとおいしいお茶とか紅茶を飲んで、「あーうまいなこれ」と別の満足感で忘れさせるようにしました。煙の刺激を欲しがる喉を、液体で潤すことの効果って意外にあるんです。

④「喫煙しなくても平気」という実績確認とイメージ・トレーニングを欠かさずに
「自分はタバコを吸わなくてもいられる実績がある」、ということを思い出してイメージすることも大切です。実績って何かって?例えば旅行での禁煙時間。飛行機で海外移動すれば、数時間~十数時間は禁煙状態が続く訳です。最近は鉄道もオール禁煙ですから、思い出してみると誰でもけっこう禁煙実績ってあるハズです。
それと何よりの実績は睡眠時間。どんなヘビー・スモーカーも、毎日連続して6時間~8時間はタバコを吸わずに寝ているのです。「お腹がすいて目が醒めた」というのは聞いたことがありますが、「タバコが吸いたくて目が醒めた」って聞いたことがないですよね。すなわち、誰でも6~8時間はタバコを吸いたくなっていない実績があるのです。
この点を自信に変えて、「6~8時間の禁煙なんて、毎日してるじゃん」と思って吸わずに過ごすイメージ・トレーニングをするのです。それでも、吸いたくなったら寝てると思ってガマンする、どしてもダメならホントに寝てしまう、そんな感じでけっこういけるものです。

⑤禁煙タブレット、ニコチン・パッチは効果薄?
最近は、医師の協力による禁煙薬剤で、タバコを減らしていくという禁煙法も登場しています。ニコチン摂取を煙りで吸う形から別の形にシフトして、序々にそれを減らしていくというものですが、私が見ている限りでは、薬剤措置を停止した後の禁煙は長続きしないケースが多いように思われます。
どうも、精神面が伴いにくく、"薬が切れた後"のストレスが通常の禁煙よりも大きいように感じられます。あくまで、人がやっているのを見た限りですが…。

まあ、こんなことろですが、私は幸いなことにある朝、「今日は何時まで吸わないでいられるか、試してみよ~っと」で、以来4年間「禁煙」が続いています。たぶん、もう永久に吸いたくならないだろうと思います。

「タバコは止められるなら止めたい」という方、だまされたと思ってお試しください。

禁煙できないあなたに捧ぐ ~ その1

2007-12-19 | その他あれこれ
体が資本のビジネス・パーソンの基本は健康管理。体の点検を済ませて新しい年を迎えようという訳で、今年も人間ドックに行ってまいりました。

その事前調査シートの「喫煙」の欄で「タバコを以前吸っていた方は、やめて何年ですか?」という質問がありました。
「何年だっけかなぁ~?」。記憶をたどってよくよく考えてみると、タバコをやめて既に4年が経過していたのでした。

高校時代から吸い始めて、四半世紀以上。1日平均約30本、お酒を飲んだりすると2箱以上を平気で吸っていましたから、かなりなヘビー・スモーカーだったのではないか、と思います。

なぜ、タバコをやめたのか?明確な理由は特にありませんでした。ただ、きっかけがあったとすれば、「自分は、なぜ禁煙できないと思っているのか」「周囲の人たちはなぜ、禁煙に失敗しているのか」という何気ない疑問を解決してみよう、という程度のことでした。未解決の疑問点あらば、解決に動くのがコンサルタントの使命ですからね。

それまでも「お金と健康の無駄使い」「端迷惑」「禁煙すれば」と、家族や親しい方々からは事あるごとに言われていました。それに対しては決まって、「俺は禁煙するほど意思が弱くないんだ」とか「タバコをやめると肺が油断して、癌になる」とか、適当なことを言って禁煙する気などサラサラなしだったのですから、周囲から見ると「何を血迷ったのか」とか「あいつが無理に決まっているよ」と思われていたのではないでしょうか。
でも、私は思い立って禁煙を始めたら一発でキッパリ止められました。

何度も禁煙を試みて失敗したという方も多いですし、「禁煙するぞ!」と言って、程なく挫折した方々も数多く見てきました。皆、ヘビースモーカーの方々ですが、ヘビースモーカーの禁煙は確かに難しいようです。なのに私がなぜ一発で禁煙できたか、少しそのコツを披露します。禁煙ご希望の方は、ぜひ参考にしてください。

私はまず始める前に、禁煙の失敗例のケース・スタディを沢山してみました。いわゆる失敗戦略分析です。
その結果分かったことは、禁煙を皆にふれまわって必要以上に意気込んだり、禁煙宣言で金を賭けたり、誰かを巻き込んで一緒に禁煙にトライしたり、そんなやり方をした人は、ほとんどが失敗しているということでした。

ここから導き出したのは、「タバコを吸わなくする」という目的を達するために、衆目の監視下に自分を置いて禁煙状態を始めるという、必要以上のプレッシャーを自分にかけてしまい、そのストレスこそがタバコに手を伸ばさせる問題なのではないか、ということでした。
そして、この点に限らず「ストレスこそが、禁煙継続における最大の「敵」なのだ」というのが、禁煙スタートに際して、私がたどりついた仮説だったのです。

これを踏まえて、私が禁煙を成功させたポイントは明日の更新で。

追悼 ~ ダン・フォーゲルバーグ

2007-12-18 | 洋楽
米国の歌手ダン・フォーゲルバーグ氏が16日、進行性前立腺ガンで亡くなったとの報をネットで知りました。
日本での知名度を考えると、恐らく新聞では取り上げられない訃報ですね。

2004年からガン治療で療養中との話は伝わっていましたが、今年夏には国内で紙ジャケ盤で彼のCDが復刻した機会に改めて聞き返し、一日も早い復帰を心より祈っていただけに、なんとも残念でなりません。

彼の作品と言えば、アルバムでは「イノセント・エイジ」。曲では何と言っても「懐かしき恋人の歌」が大好きでした。クリスマスイブに食料品スーパーで昔の恋人に偶然出会うシーンを、彼らしいナイーブな感性で見事に描き出した佳曲です。エンディングに流れるのは、故マイケル・ブレッカーのサックスが奏でる「蛍の光」。今改めて聞くと、まるで彼を偲ぶかのような、哀愁漂う演奏です。

生前の彼は、その人柄が人を呼んだのでしょう、西海岸を中心として交友範囲がとても広かったようです。「イノセント・エイジ」には、イーグルスのドン・ヘンリー、グレン・フライ(「バラに向かって走れ」でのボーカルは最高です)、ジョニ・ミッチェル、リッチー・ヒューレイ、クリス・ヒルマンなどが大挙してゲスト参加しています。彼らもきっと、ダンの死を悼んでいることでしょう。

大柄で無骨そうな風貌ながら、実は繊細でナイーブな一面を持つ心優しい男、といったダンの印象は、その詞や歌声やメロディラインからもうかがい知れるところです。享年56歳。あまりに早すぎる才能の消失は、本当に残念な限りです。

心からご冥福をお祈りします。

政府=官への失望感を漂わす「『ねんきん特別便』のお知らせ」

2007-12-17 | ニュース雑感
本日の朝刊各紙に、「ねんきん特別便のお知らせ」なる広報物が折り込みされていたのをお気づきですか?

この「ねんきん特別便のお知らせ」は、政府=総務省=社会保険庁が政府広報「明日のニッポン」を使って、これから郵送にて国民各自に送られてくる「ねんきん特別便」とは何か、その対応をどうして欲しいのか、などについて記載されたタブロイド版4ページのツールです。

まず、ここで問題点1。
5000万件の「消えた年金問題」として、あれだけ社会問題化している事件の、いよいよ本格調査が佳境を迎えるに際して、政府広報で新聞折り込み?こんなやり方で、国民に対する協力訴えかけは十分と言えるのでしょうか。

新聞の折り込み広告をそのままゴミ箱に捨てる人だってかなりいるはずです。例えそのまま捨てない人でも、政府広報の体裁で作られたものでは、インパクトが薄く「あー、いつものつまらない、お堅いヤツか」と、スーパーの広告はとっておかれても、政府広報は中身も見ずにいつもどおり捨ててしまう人もいるでしょう。
いづれにしても、告知方法にはもっと知恵とカネをかけなくてはダメだと思います。

次に、このお知らせに掲載された今後郵送される「ねんきん特別便」の体裁の普通なこと。

これが問題点2です。
青い封筒にスミ文字印刷。こんな重要性を感じさせないつくりでいいのでしょうか?せめて「重要」とか、「あなたの年金に関する重要なお知らせです」とかを少なくとも赤文字で記載すべきでしょう。

そしてそして、ペーパーの中身、政府からのお願いの内容を見てさらにびっくり!

ここが最大、最悪の問題点その3です。
中身を自分で確認して違っている場合は自分で申請しろと言ってます。これ年齢を問わず誰にでも、間違えずにできることですか?しかも、名寄せ作業で氏名、生年月日、性別の3条件が一致した受給者約250万人についても、3条件が一致した「宙に浮いた」記録は、個人情報の保護などを理由にこの郵送通知には記されないのです。記録漏れの有無は、あくまでも本人自身が記憶や資料を頼りに確認、申告しなければならないという、非常にふざけた形なのです。

個人情報保護って、誰の情報か特定できるような出し方をしなければ良いわけですし、「なりすまし」排除にしてももっと役人が知恵を使って、被害者たる年金の受給権利者たる人を守ることを第一義的に対応を考えるべきではないのかと思います。こんなやり方では、個人情報保護をタテに、国民に作業負担を押し付けているとしか思えません。
自分たちの不始末を、加害者たる自分たちが楽をして被害者である国民の作業負担に帰するなんていうのはとんでもない話で、自分の手と足と頭を使ってもっともっと謙虚で誠意あふれる態度で対応をすべきであると思います。

もし人手が足りないなら、カネをかけてでも民間へ確認業務を委託すればいいのです。広報手段もそうですが、カネがない?は理由になりません。国家予算が厳しいことは百も承知の上ですが、怠慢で今回の件の原因を作った社会保険庁の連中の、賞与返上、給与一律カット、既退職者は退職金の返還、これらで原資はいくらでも作れるのです。解決しなければ、するまで賞与返上、給与カットです。今、依然として危機感に乏しく、他人事仕事を続けているのは、やってもやらなくても自分には影響が及ばないからです。

いつも言いますが、民間を見てください。過去の失敗であれ、誰の責任であれ、問題がおきて企業の存続が危うくなれば、賞与返上、給与カットは当たり前の措置です。それをなんとかがんばって、死に物狂いになって建て直しをはかれれば、再生し再び賞与も給与も得られるようになるのです。

すべて、民間と同じ厳しさをもった対応で、同じようにすべてのスタッフに問題の重大さと被害者救済の当事者意識を持たせていかなければ、いつまでも根本的な問題は解決しないと思います。

今回の問題は、国民を不安に陥れた由々しき問題であり、責任あるやり方で、早く、正確に事態を解決に導かなくてはいけないのではないでしょうか。これまでの一連の政府、社保庁の対応、さらに今回の「ねんきん特別便」のやり方を見る限り、責任感も、早さも、正確さも全く感じられないと言うのが、現時点までの率直な感想です。

本日の「ねんきん特別便のお知らせ」とそこに記載した社会保険庁のやり方を見る限り、広報誌「あしたのニッポン」のタイトルは「昨日のニッポン」に変えたほうがいいと思われるほど、古い体質を引きずったままであることよとガッカリさせられるばかりです。

<音楽夜話>ジェームス・テイラー ~ 心温まる大人の歌声

2007-12-16 | 洋楽
ジェームス・テイラーをご存知ですか?
ハートフルなボイスと、メロウなメロディで聞かせる70年代シンガーソングライター・ブームのハシリとも言えるアーティストです。

還暦を過ぎたそのジェームス・テイラーから、素晴らしいライブ・アルバムが届きました。CD+DVDの「ONE MAN BAND」です。文字通り彼のギター弾き語りを基調にしたアコースティック・ライブで、その素晴らしく心温まる歌声を存分に堪能できる内容になっています。

キャロル・キング作で彼の大ヒット「君の友だち」、恋人の自殺を歌った名曲「ファイアー・アンド・レイン」、「スウィート・ベイビー・ジェイムス」「思い出のキャロライナ」等々、代表曲から比較的新し目の曲まで全19曲を、彼のギターとサポートのキーボードが邪魔にならない程度に入った、とてもハートウォームな“大人のライブ”といった趣です。楽曲の良さも光っています。

アコースティックで“大人の”と言えば、先般紹介したキャロル・キングのリビングルーム・ツアーのDVDも同様のコンセプトでした。単に「君の友だち」の作者と言うだけでなく、昔から共演も含めて何かと足並みが揃っているように思われるこの二人。単なる偶然と言うよりは、お互いに刺激しあうようなものがあったのでしょうか。まぁ、60歳を過ぎて自身の半生を振り返るとき、“原点回帰”的な思いに突き動かされるものがあるのかもしれませんね。

彼らのように、アコースティックな弾き語りスタイルでデビューしたアーティストでも、大抵一度はロックっぽいことをやってみたり、リズムに凝ってみたり・・・。本来のファンからするとあらぬ方向に行っていまい、迷い道に入り込んで一時期「低迷期」に陥ってしまうものです。

彼ら二人にも、そのような時期が少なからずあったと思います。それが不思議と60歳の声を聞くか聞かぬかといった頃から、吹っ切れたかのように本来の自分を取り戻して、迷い時期の苦労が“深み”や“味わい”として付加され、以前にも増した素晴らしい個性を放ち始めるのですね。

ジェームスの今回のCD+DVD、キャロルのリビングルーム・ツアーのCDとDVDともに、まさにそんな味わい深い作品に仕上がっているのです。

このふたり、同じようにジェームスはピアノの、キャロルはギターのサポート・メンバーをつけて、ステージを展開しています。いっそのこと元々が仲良しなのですから、一緒にやっちゃえば、と思うのは端で見ている素人の浅知恵ですかね?
少なくとも、訳の分からない「歌姫コンサート」とかいう商魂たくましい呼び屋に勝手にブッキングされたコンセプトで、縁もゆかりもない歌手と交代でステージに上がるようなキャロル・キングの先の来日公演よりは、ファンの立場からも素晴らしく納得性の高いコンサートであると思いますけど。

ジェームス・テイラーの来日は、もう30年以上も前のことではなかったでしょうか?確か、当時の妻カーリー・サイモンが飛び入りして、2~3曲一緒に歌ったとかいう伝説のコンサートだったと記憶しています。
日本での彼の人気を考えると、再来日は難しい状況なのでしょうか。キャロルとの共演などという贅沢は言いません。「ビルボード・ライブ」クラスの狭いハコで、ぜひ聞いて見たいアーティストです。

素晴らしい出来栄えの新作DVDを楽しみつつ、再来日の吉報が届くのを、首をなが~くして待ちたいと思います。

★若かりし頃の、ジェームスとキャロルの共演「君の友だち」です★
http://jp.youtube.com/watch?v=7vY1peG8gHQ&feature=related


さて、競馬は本日阪神カップGⅡです。

昨年の1、2着馬が出てきますが、この組み合わせがなぜか人気薄です。「昨年の1、2着馬が3着までに入ることは非常に多く要注意」というのが、あらゆる重賞レースでの経験則です。

本年まだ第2回のこのレースですから、その経験則で⑩-⑫のワイドは抑えておきたい馬券です。

経営のトリセツ15 ~ 経営者に求められる日々のトレーニング

2007-12-14 | 経営
上海より無事戻りました。
生ビールも飲まず、食べ物にも細心の注意を払って、最大懸案の衛生問題をやり過ごしてまいりました。

さて当ブログ、ここ1週間ばかりは、ジョン・レノンと中国の話題ばかりでしたので、久々に「経営のトリセツ」を少々。

前回のトリセツで、社長に求められる3原則のお話をしましたので、今日は軽くその補足です。
「レバレッジ・リーディング」の著者本田直之氏が、同じシリーズの著書「レバレッジ・シンキング」の中で面白いことを言っています。かなり的を得ていると思ったので紹介しましょう。

プロのスポーツ選手の場合、時間の使い方が「練習:試合=80:20」であるのに対して、プロのビジネス・パーソンは「仕事:自己投資=99:1」と言ってもいいほどに偏っている、と言うのです。総務省統計局の調べによる、30~50代のビジネス・パーソンが「学習・研究」に費やす時間の平均が一日約10分である、というデータがその根拠とか。

私が考える「学習・研究」は、「読む」「書く」「会う」の三原則ですから、「仕事:自己投資=99:1」までは行かないとしても、まあ一般的に「90:10」程度であればいいほうではないでしょうか。それでも、自己投資の比率はかなり低いと言わざるを得ないですね。

もちろん、この比率が「50:50」を越えるというのは、ちょっと考えにくいことではあります。でも、努力によって「80:20」ぐらいまでには容易に変えることができると思いますし、成功しているビジネス・パーソンの多くはきっとその読書と人脈の豊富さだけから見ても、「80:20」を越える自己投資をしているに違いないのです。

もちろんスポーツ選手の「試合:練習」と一概に比べるのはどうか、という気もするのですが、それにしてもビジネス・パーソンは明らかな“練習不足”であると、本田氏は言っています。その上で氏は、「皆が練習熱心で競争が激しいプロスポーツの世界で一流になるのは大変だが、皆が練習不足状態のビジネス界では頭ひとつ抜け出すのは少し多く練習さえすればよい」と言っています。

なるほどですよね。前回私が話した「読む」「書く」「会う」を日々実践す続ける積み重ねこそが、他人以上の「練習」の充実につながり、一流ビジネス・パーソンへの近道になるのではないかと、改めて思うわけです。

ただ「練習」を続ける中で常に注意しなくてはいけないのは、「読む」「書く」「会う」それぞれそのもの自身が「目的」になってしまってはいないか、という点です。そのもの自身が「目的」になってしまうと、それもはや発展性が失われてしまい、せっかく身につけた知識や仕入れた情報は活用されずに終わっていまいます。

すなわち、なんとか身につけたことの「成果」を実感しようとして、資格試験等を受験し、その「合格」という称号を「成果」であると勘違いしてしまうなどというのは、その最たるものです。「資格」は必要なものを取ることは無意味ではありませんが、「資格」取得で満足してしまったり、「資格」を取ってもその「知識」を実践で活用できないのでは、全く無意味です。

経営者レベルの方々でそういう人はほとんどいないと思いますが、いづれ独立してビジネス・パーソンを目指したいという、若いビジネスマンたちはぜひその点も肝に銘じて欲しいものです。

20年遅れの中国サービス意識

2007-12-13 | ビジネス
中国の飲食店ほかショップを訪れて驚かされるのは、その店員の対応です。

平気な顔で嫌な顔をする、店員同士で大声で無駄話をする、爆笑しながら挨拶する等々・・・。日本では考えられないことの数々に、あっけにとられることもしばしばです。

北京五輪を来年に控えて、国家レベルでのマナー教育を展開していると聞く中国ですが、まだまだサービス業の現場にまでは行き届いていないのが実状のようです。

日本並みのサービスが提供できる店を展開したら当地でかなり繁盛しそうに思いますが、駐在の日本人の話では、日本並みサービスのありがたみを評価できるのは日本人だけだろう、とのこと。サービスの受け手側にすら、まだサービス価値の基本概念がないようです。

経済解放政策以降経済的には急成長を遂げ、都心部の街並みも欧米諸国や我が国と遜色ない見かけを作り上げています。半面、サービスに関しては、提供する側も受ける側も、先進国からは20年近いへだたりを感じざるを得ないのです。

オリンピックを機に、サービス先進国からの来客の要望に鍛えられ、サービス価値に対する意識はどこまで進展できるのか。期待感は持っていませんが、ある意味見ものではあるかと思っています。

上海的リスク=リターン

2007-12-12 | その他あれこれ
上海駐在の日本人ビジネスマン、当地での生活を意外に気に入っている人が多いようです。

理由の一番は、経済的な部分です。何しろ物価の違いは歴然です。男性ビジネスマンの言葉を借りれば、夕飯食べて女性のいる店(日本で言うキャバクラ?クラブ?)で、お酒飲んで帰って約5百~千円だそうですから。毎晩日本の大社長気分を、フツーのサラリーマンが味わうことができるんだそうです。

でも食事をはじめとした衛生面のリスクはいかんともしがたいところです。駐在半年以上の日本人は、必ず一度は日本では経験したことのないような激しい食あたりに遭遇するとか・・・。そんなスク-リターンのバランスで、それでもリターンが勝ると思う人は当地での生活をよしとするのでしょう。

私はリスクを感じる方が圧倒的に大きいのでパス。足湯マッサージ70分700円は、ちょっとだけ捨て難いですが・・・。

上海着

2007-12-11 | その他あれこれ
無事上海に着きました。

約半年ぶりですが、いつ来ても不思議な国です。
リヤカーの横をベンツが走っている。一食20円弱で昼飯を済ませる女工の話をしながら、千円ランチを食べる日本人ビジネスマン。

共産主義の限界がハッキリしている現在において、経済開放策で経済面の資本主義化を受け入れつつ政治面での共産主義を維持し、必死にバランスしようとする国家経営。何かが確実に狂ってしまっているのです。

このバランスを欠いた矛盾体制は、いつまで続けられるのでしょうか?

<音楽夜話>ジョンの話をもうひとこと ~ ロックンロールとジョン

2007-12-09 | 洋楽
昨日に引き続きもう一日だけテーマはジョン・レノンで。

ビートルズのもう一人の天才、ポール・マッカートニーとの比較の問題から。
実は比較は難しいんですね。ポールは天才的なメロディ・メーカーであり、ジョンはセンス抜群のロックンローラーだったのですから。同じ天才ビートルズであっても、同じ土俵には乗りにくいのです。フレンチの一流シェフと日本料理の匠的板さんの、どちらが料理の腕が上かを決めるような話です。

初期のビートルズにおいては、ロックンロール全盛時代の流れを受けて、ジョンが圧倒的な音楽的土台を背景に大半のヒット曲を中心となって作りました。曲だけでなく歌も抜群に決まっていました。ポールは、そんなロックンローラーのジョンに憧れていたものの、全く敵わなかったのです。

後期のビートルズではそれが形を変えて逆転します。ポールのメロディメーカーとしての才能が開花し、今度は彼が圧倒的な存在感をもってバンドをリードしたのでした。時代の変化も合って、単なるロックンロール的な曲よりも、メロディラインの美しい曲が好まれる風潮もあったのでしょう。「ヘイ・ジュード」「レット・イット・ビー」「ゲット・バック」「ペニーレイン」…、後期に大ヒットし、日本でも人気のビートルズナンバーは大半がポールの曲でした。

それでもポールは、ロッカーであるジョンへのコンプレックスは最後まで持ち続けていました。「オー、ダーリン」のようなシャウト系のロッカバラードを敢えて作り歌ったのも、ロッカーとしてジョンに追いつきたいそんな気持の表れだったと言えるのではないでしょうか。ジョンは、甘めの曲を歌うポールを尻目に、引き続きかっこよくロックしていたのですから・・・。

「レボリューション」「ドント・レット・ミー・ダウン」「カム・トゥゲザー」・・・、ヒットの規模ではポールには敵わなかったものの、ロッカーとしてのジョンの圧倒的な存在感は解散まで健在でした。

ジョンはいつの日も、正真正銘のロッカーだったのです。

ジョンが74年の“失われた週末”期にアルバム「ロックンロール」を制作したのは、その当時のヨーコのいない生活の中で、自然に原点回帰したのだと思います。
そして面目躍如。恐ろしいほどに乗りまくっているジョンの姿がそこにあります。同時期の制作でありながら、あの「心の壁、愛の橋」の寂しげなジョンではないのです。やはり心底ロッカーだったのです。

そして80年、ハウスハズバンドからの復帰作「ダブル・ファンタジー」の1曲目を飾ったファースト・シングル「スターティング・オーバー」は、確実に彼のアイドルたるプレスリーやロイ・オービソンへのオマージュと言える作品でした。彼の復帰にふさわしいそのタイトルの楽曲は、やはり彼のルーツたるロックンロールの流れを汲むメロディでありボーカルであったのです。

「イマジン」や「ジェラス・ガイ」のようなメロディアスなバラードも、ももちろん名曲ですが、ジョンの復帰作がバラードではなく、どこかロカビリーしているこの曲だったことに「あー、ジョンが帰ってきてくれた」と、本当に嬉しく思ったことを思い出します。
これこそが、ポールには勝てないジョンの魅力なのではないでしょうか。

ロックンローラーとしてのジョンこそが、本当のジョン・レノンだったのだと、今も私は思っています。

★ジョン・レノン「STAND BY ME」動画★
http://jp.youtube.com/watch?v=O4_ghOG9JQM


さて最後に競馬コメント。
本日は、朝日杯フューチュリティ・ステークスというGⅠレースが開催されます。
先週と同じ2歳戦。先週は「経験則」のデータはバッチリでしたが、少々穴を狙いすぎでした。今週は「経験則」忠実に堅めで・・・。

近年、1600メートルの距離が嫌われてか、翌年のクラシック戦線には直結しないレースとなってしまいました。ダービー馬はじめクラシック組は、4週目阪神の芝2000メートルラジオ短波杯2歳ステークスGⅢから多く輩出されるようになっています。
なんとなく、少し前のNHKマイルカップとダービーの位置関係に近いみたいですね。

というわけで今日は血統面から、マル父でないマイラー系「マイナー血統」馬がよく連がらみするという「経験則」を重視します。
①ゴスホークケンの父はバーンスタイン、⑭アポロドルチェの父はオフィサー。どちらも日本では馴染みの薄い短距離系外国種牡馬です。

①-⑭はワイドでも7倍前後つくようです。
2歳戦は何があるか分からないですから、馬連よりワイドで。