日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

<NEWS雑感>11/18号~警察官と学生の2つの事件は“同根”?

2008-11-18 | ニュース雑感

●警視庁警視を現行犯逮捕 酒酔い運転●

茨城県警は、酒に酔った状態で車を運転したとして道交法違反(酒酔い運転)の現行犯で、警視庁総務部施設課管理官の警察官(50)を逮捕したそうです。警察官が飲酒運転とはとんでもないというばかりか、聞けばこの人、過去に交通安全対策担当課長として飲酒運転防止などを担当して「飲酒運転させない宣言の店」と書かれたステッカーを配布する担当でもあったとか。バカとかアホとかそういう次元の問題ではなく、現状認識とか自己認識が子供程度にしかない、というレベルの問題です。

自身が警察官でしかも「飲酒運転撲滅運動」を担当していたと言う事実、しかも最近は大阪の相次ぐ飲酒ひき逃げ事件が大問題となりマスコミを騒がしている最中であるという状況、その状況下において、酒気帯び運転を適用する基準値の四倍を超える飲酒で、まともに歩ける状況でなかったと言うのですから…。いつも言いますが、本人の問題は懲戒解雇、刑事罰でカタがつくものではあるのですが、組織として人間教育、モラル教育をどう考えているのか、そこが大いに問題な訳です。

ひとりでもこういう人間が出てしまうことは、組織として大きな欠陥が出たと考えなくてはいけません。所属の茨城県警だけの問題ではなく、全国の警察組織の教育の問題であり、もっと言うならばこの根底にあるものは、税金でタクシー帰りを続けても、余剰予算で遊興器具を購入しても、罪の意識を持たない国家官僚の問題と同根の、公務員全体のモラル意識の欠如という日本の大きな欠陥部分の問題であると思うのです。「見つからなければいい」「迷惑をかけなければいい」「法律違反でなければいい」ではない、コンプライアンスに対する正しい理解を非営利団体職員“親方日の丸”の公務員全員がしっかりと身につけるべきであると、改めて思うのです。


●早大生の大麻逮捕者7人に●

バカとかアホとかいう話で言うなら、最近の大学生の大麻汚染の問題は何なのでしょうか。「マリファナは常習性もなくてタバコの強い程度だよ」とか世間一般で正しい認識もなく簡単に言われていた昭和の昔ならまだしも、大麻がどのようにもっと強い麻薬への入り口になるのか、暴力団等反社会的勢力との関係や資金源につながっていくのか、これだけ社会で騒がれ問題視されている今ですから、まともな人間は絶対に手を出してはいけない世界であるはずです。

それを最高学府である大学生が、しかも早稲田、慶応、同志社といった超がつく一流大学の学生たちが、「興味本位で」「ネットで買えるから」「自分で育てられると聞いたから」という軽いノリで、手を染めているのです。これって、突き詰めて考えるとやはり家庭の教育の問題ではないのでしょうか?結局今の親たちは、「良い学校」に入れるための「教育」には熱心なのですが、モラルとか人間としてとかの、それ以前のもっと個々の社会的存在として生きていく上で必要とされる教育が欠落しているのではないか、と思えて仕方がありません。

偏差値の高い有名大学の学生にばかり、このようなモラル欠如の犯罪者が生まれているのには、実は理由があるように思うのです。それは、一流大学と言う周囲から誉めたたえられる栄誉を手に入れたことによる「特権階級」であるという誤った認識が、モラルの欠如を生んでいるのではないかということです。「自分たちは、普通の奴らとはちょっと違う」「俺たちなら少しぐらい許されるだろう」という、誤った「特権階級意識」が少なからず、“モラル欠如型犯罪”の裏側にあると思うのです。

そして実はこの「特権階級意識」問題は、公務員、特に国家公務員、高級官僚のモラル欠如の問題とも同根であると思われるのです。先の警察官の事件とこの大麻事件、どちらも無意識の「特権階級意識」と組織と家庭それぞれの重要部分が欠落した教育が歯止めを外させ引き起こした、同根の事件であると私には思えてなりません。

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1 コメント

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同感! (木枯らし)
2008-11-18 22:07:40
いずれの事件にも、同感です。世の中どうなっちゃうのか…悲しいですね。
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