日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

今年の10大NEWS⑤~1位

2009-12-31 | ニュース雑感
★1位★「政権交代~真の二大政党制は確立されるのか?」

今年の10大NEWS第1位は、世間の10大NEWSと同じく政権交代をおいて他にないと思いました。長期一党支配(細川政権樹立による瞬間的な下野はありましたが)の自民党政権から民主党政権への政権交代は、日本の憲政における大きなターニング・ポイントでもあります。政権交代の一番の理由は自民党の体たらくにありました。企業の寿命が50年と言われるのと同じく、政党も結党以来長期間を経ることによる組織疲弊は必ず訪れる訳で、安部→福田→麻生と雪崩をうつように組織崩壊の危機に直面していながら“第二創業”的な抜本的改革に着手できずに政権を明け渡した同党。現状も依然として過去の延長線上でのぬるま湯状態に変わりなく、民主党の長期政権化の流れは避けられない情勢にあるのかもしれません。一方の民主党も、総選挙前は政権をとるのに必死の形相で「ばらまき公約」を大々的にぶち上げてはみたもののなかなか現実の壁は厚く、首相のリーダーシップの問題も含めこの年末には内閣支持率は急降下の様相を呈してきました。現時点で国民の多くは、「自民党があまりに情けないので、一度民主党にやらせてみたがどうもイマイチだな」という感じではないでしょうか。

民主党のだらしなさの原因は、野党第一党である自民党のだらしなさにもあるのです。毎度申し上げてきましたが、二大政党が足の引っ張り合いではなく政策的に「切磋琢磨」し相互けん制を働かせながら交代で政権を担当する形が本来は望ましい民主主義政党政治のあり方であり、その意味では自民党の抜本的改革(ポイントは派閥解消と若返り)による民主党政権への政策的な面からの牽制があってはじめて、今回の政権交代は意味があったと言えるのです。今まで長きにわたり政権を担っていた自民党であればこそ、従来の野党とは違う野党としての現政権への関わり方が出来るのではないかと言うことなのです。ただ現実にはそのような役割は全く機能しておらず、自民党は来年夏の参院選でさらなる大敗を重ねない事には、抜本的な改革には至れないほど組織が病んでいると言わざるを得ないと思います。いずれにしましても、今年は二大政党制スタートの第一歩を形式的にでも踏み出したと言う点では、意義深い年であったことは間違いありませんが、この第一歩が果たして次につながるか否かはむしろ現第二党の自民党の再生にこそかかっていると、私は思っています(自民党応援団という意味ではありません)。

先般も当ブログで取り上げた「坂の上の雲」に出てくる「一身独立して一国独立す」の言葉通り、日本が政治においても経済においても世界の先進国として主導的立場でであり続けていくためには、2大政党が「切磋琢磨」し「一身独立」することが不可欠な訳であります。今年を我が国の政治近代化の第一歩として明確に位置づけられるためにも、来年は2大政党の国民生活向上を第一に考えた政策論争による「切磋琢磨」に期待したいと思います。


最後に今年の私の1位をいろいろ
・ツール:ipod touch(カンペキ依存症です)
・本:組織は合理的に失敗する/菊澤研宗(経営者、管理者必読!)
・CD:ビートルズ・モノ・ボックス(ホワイト・アルバムのモノ・バージョンに感激!)
・映画:This Is It/マイケル・ジャクソン(感動です)
・ステージ:クリストファー・クロス(ビルボードでのアコースティクな大人のライブに予想外の感動!)
・食べ物:金目鯛刺し(毎年のことですが、あれば必ず注文します)
・店:熊谷「酒蔵はっかい」(昨年レベル・ダウンしましたが今年見事復活!「味」「店」「サービス」すべてよし!)
・人:忌野清志郎(涙、涙…)
・馬:オウケンブルースリ(「まさかまさかの末脚」も、ウォッカにあと一歩及ばず…)

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