日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

過渡期の魅力 ~ AORの功労者マイケル・マクドナルドの仕事

2007-09-29 | 洋楽
今日はリクエストにお応えして、ドゥービー・ブラザース。

このバンドは良く言われるように、前期と後期では全く趣の違う2つのバンドと捉えられます。前期は、トム・ジョンストンを核とした正統派アメリカン・ロックバンド、後期は途中加入のマイケル・マクドナルドを中心としたブルーアイド・ソウルAORバンドと言えるでしょう。

私は、どちらもそれなりに好きではあります。一般的には、前期は名曲「ロング・トレイン・ランニング」「チャイナ・グローブ」を含む「キャプテン&ミー」、後期はグラミー賞受賞マクドナルド・パワー全開で「ホワット・ア・フール・ビリーブス」を含む「ミニット・バイ・ミニット」あたりが定番アルバムでしょう。

私のフェイバリットは、例によって少々ヒネクレです。前期・後期の過渡期で、双方の要素が程よくミックスされたアルバム「ドゥービー・ストリート(Takin It TO The Street)」がイチオシ。このアルバムから元スティーリー・ダンのマイケル・マクドナルドが加わり、大人のロックバンドへの脱皮が始まります。ただまだ彼の存在は、気持ち控え目。その控え目な新しいカラーと、従来のドゥービーカラーが絶妙に混じり合って、得も言われぬいい感じに仕上がっています。

中でもオススメな1曲は、「運命の轍」。彼らの代表曲「ロング・トレイン・ランニング」に“こだわりの塩”で塩味を利かせて、引き締めたとでも言うのでしょうか。中間部でパット・シモンズからトム・ジョンストンにバトンされるボーカルワークも粋ですし、フュージョンぽく展開する間奏もメチャメチャかっこいいです。

曲はパット・シモンズ中心の作ですが、フュージョン系アレンジメントやアダルト・コンテンポラリー・フィーリングのコーラスワークは、明らかにマイケルの仕事でしょう。

このアルバムでのマイケルの活躍を見て、彼を“お役御免”にした“元雇用主”スティーリー・ダンの二人が奮起し、意地であのアダルト・コンテンポラリーな名作「aja」を作ったと言われています。
このアルバムなくして「aja」なし。その意味からも、個人的には意義深い1枚です。

自分に翻って言えること…。
誰しも元仕事仲間その後の活躍を目の当たりにすると、ビジネス・パワーは嫌が上にも高まりますよねぇ。つまりまずは、よきライバルになりうるレベルの人たちとの仕事こそが、将来的に自分を高めることにもつながるわけですな。よき仕事仲間は、一緒にやっている時だけでなく、その後も刺激を与え続けてくれる訳です。自分もまた仕事仲間を刺激し続けていかにゃいかんですね。
気持ちを引き締めてまいりましょう!


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