日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

なんとも寂しい「アビイ・ロード売却話」

2010-02-16 | ニュース雑感
短いNEWSネタをひとつ。

経営危機が表面化した英音楽大手EMIグループが、ビートルズなどがレコーディングしたことで知られるロンドン北部の「アビイ・ロード・スタジオ」を売却することが明らかになったと、英紙フィナンシャル・タイムズが報じたそうです。売却額は数千万ポンド(数十億円)となる見通しだそうで、これはかなり波紋を呼びそうです。

ビートルズ・ファンならずともその名は聞いたことがあるであろう「アビイ・ロード」。スタジオ前の横断歩道をビートルズの4人が一列で渡るアルバム・ジャケット写真とともに、その名は世界中に知れ渡っており、単なる一音楽スタジオの売却レベルでは語れない大事件であるのです。「ブランド名まで売却するかどうかは未定」とは言いながら、前面道路の名称を冠したスタジオ名を使わせない権利が果たして成立するのかいささか疑問ではありますし、名称よりもスタジオそのものにブランド価値があると思われるので、本当に数千万ポンド(数十億円)なら、それははかなり安い買い物なのではないかと思われます。

報道によれば現在EMIは経営難にあり、「2007年に買収した英投資会社テラ・ファーマは米金融大手シティグループから33億ポンド(約4650億円)を借り入れており、6月までに1億2000万ポンドの資金調達が必要」だそうで、資金繰り上止むに止まれず今回の「アビイ・ロード・スタジオ」売却を決めたそうです。既に入札の受付をはじめたそうですが、世の中、特に世界には桁違いの金持ちがいるものですから、熱狂的ビートルズ・ファンの入札合戦により予想をはるかに上回る落札金額になることも考えられます。でも、音楽ファンからすると、ビートルズの“魂が宿る場所”とも言える「聖地」の売り出しは、結構複雑な思いですね。個人的には、できることならポール・マッカートニーか、せめてプロデューサーのジョージ・マーチンに落札してもらい「聖地」を守ってもらいたいところですが、あり得ないでしょうか?おふた方ならお金は十分持っているハズですけど。

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