日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

2010今年の10大ニュース 8~2位・1位

2010-12-31 | その他あれこれ
2位 記録的猛暑と注目を集めた“HOTな”街「熊谷」

今年の夏は本当に暑かったです。全国各地で記録的な猛暑が続きました。とにかく「暑く・長い夏」でありまして、農作物や海洋生物生態への悪影響もあって食物物価の高騰にもつながり、景気回復の足を引っ張ったという印象が強く残っています。当地熊谷は07年の40.9度という日本最高気温を誇る(?)猛暑地ですが、今年は最高気温ではなく猛暑日(最高気温35度超)の日数が39日というとてつもない日本記録を打ち立てました(2位は京都府の34日)。景気への影響はともかく、今年は猛暑のおかげで熊谷市内がテレビ取材に登場する機会が激増。07年は突然の日本一だったので瞬間風速的なマスメディア露出でしたが、今は既に“日本一暑い街”のレッテルがあります故、やたらめったらマスメディアに登場した次第です。関東圏では、実は最高気温的には今年は群馬県の館林がかなりイイ線行っていたのですが、なにぶん東武線しか通っていない不便さもあって、取材は新幹線で東京から40分の熊谷に集中したという事情もあったようです。

熊谷をフランチャイズとする当社スタジオ02は、今年の猛暑を受けましてこの自然条件に“恵まれた(?)”環境をビジネスに活用しない手はないと立ちあがり、「HOTタウン熊谷~“カレーなる”街づくり」を提唱しました。その第一弾としまして、10大ニュース8位にも登場したB級グルメ選手権への「カレーなる熊谷きゃべろーる」で参戦。結果はおしくも6位ではありましたが、今後も当社としましては「暑い=HOT=辛い」をキーワードにした、宇都宮の餃子よろしくカレーをキーにした街おこしを強力に展開していきたいと思っております。次なるターゲットは来年の夏!再び猛暑で全国の注目を集める季節に、一丁新たな仕掛けでチャレンジしてみたいと思います。乞うご期待!


1位 どこへ行く?迷走を続ける民主党政権

昨年秋に体たらくの自民党政権に代わって、国民の期待を一身に受けた民主党政権が誕生し、景気回復策をはじめ今年はいよいよその真価発揮の年と注目を集めた1年でありました。ところがところが、蓋を開けてみれば、鳩山由紀夫内閣はまず状況・経緯を理解しない不用意発言に端を発した普天間問題で大きくつまずき、さらに一向に説明責任を果たさない小沢問題で国民の信頼を低下させ、早々にジ・エンドを迎えてしまいます。それを受け6月には管直人内閣が発足しますが、これがまたある程度予想はされはしたものの、ひどい後手後手のリーダーシップ不在内閣で、これでは何も進まないと国民の不信をかこった最中に起きた閣諸島問題で決定的な不信任を国民からつきつけられる格好となりました。モノは言えない、ウソはつく、真実を明らかにしない・・・、尖閣ビデオの流出はどうしょうもない現政権のどうしょうもなさを象徴する事件でありました。

さて、この政権下で来年日本はどうなるのでしょうか。まず一番大きなテーマは景気回復ですが、この問題と財政再建は当然セットで議論すべき問題であります。人気急降下の現内閣が、政権維持や人気回復を狙って目先の人気取り政策(例えばさらなるバラマキ戦略)を取るようなら、日本経済の先行きは本当に危ういものになるかもしれません。すでに極限状況にある借入依存の財務体質は、いつ何かの拍子で我が国の国債のデフォルトリスクが世界的に喧伝されるとも限らない状況であり、政府民主党は何を置いてもまず政権としての長期的な展望と政策を明確に国民の前に提示し、それに基づいた一つひとつの施策を着実に推し進めていくべきであるのです。現状は全くビジョンが見えません。中長期のビジョンなく“モグラ叩き経営”を続ける中小企業と同じで、不況が続けば「倒産」です。来年は、各政党からの枝葉施策を集めたマニフェストではない日本の経営に対する中長期ビジョンの提示を前提とした、総選挙の早期実施が必要であると思っています。なんとか来年は明るい話題が10大ニュースの1位を飾って欲しいものです。

では皆さま、よいお年をお迎えください。