日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

小学校クラス会と白金ブランドのお話

2008-01-24 | マーケティング
3日休みの予定が4日の休みになりました。
お休みをいただいている間に、私がブログで意見したことが2つ実現しました。

ひとつは、分かりにくい「年金特別便」の既発送分の再送付が決定したこと、今ひとつは、船場吉兆「ささやき女将」の就任会見の実施です。もちろん私の力というつもりはありませんが、意見したことが受け入れられることは、自分の意見が正論だった証なわけで、まあ嬉しいことではあります。次はNHKの分割民営化?

ブログを休んでいる間に、たまっていたネタが古くなったり、忘れてしまったり…。とりあえず場つなぎ的に、先週の土曜日のお話をします。

その日は、小学校のクラス会がありました。小学校のクラス会って珍しいでしょ。しかも昨年に続いて2回目。実はけっこうこれが楽しかったりして、前回出席者は皆クセになっているようです。子供時代の、まさに子供じみた友だち付き合いしかない関係でありながら、三十数年を経てなお何となく面影はしっかりあるので、それはそれで人見知りせずに話が盛り上がったりするんですね。しかも、今は昔を思い浮かべながら大人の会話なわけで…。微妙におかしいですよね。

中高のクラス会になると、けっこう大人に近いけど当時の未熟な人間関係の歪とかが出てきたりして、必ずしもハッピーな再会ばかりじゃない訳で…。あいつだけは許せねーとか、振ったとか振られたとか、けっこう尾を引いている人間関係とかあったりするじゃないですか。その点、小学校はハッピー一色ですから、確実におもしろいです。

小学校って近所の人が集まって通っていたから、今でも実家とかが残っていたり、兄弟が住んでいたりして、けっこう消息が分かるものみたいです。その気のある方には、ぜひ一度小学校のクラス会を企画されることをオススメします。

さて、我が校のクラス会ですが、2年連続開催かつ海外および地方在住や当日にぶつかった大学入試センター試験関連等の理由で出られなかった者が数名いる状況でありながら、全42人中21人出席と5割キープの高打率。ちょっと驚きです。

先ほどの小学校同窓会の楽しさもその理由のひとつではありますが、我が校にはもうひとつ集まりがよい理由があると思いました。
それは小学校ブランド、もっと言えば地域ブランドの問題です。申し遅れましたが、我が校の名前は「白金小学校」。そのあの"シロガネーゼ""プラチナ・ストリート"の東京都港区白金です。

もちろん港区立ですから当然公立小学校です。学校のある地域も、当時は「白金=ハイソ」なんていうイメージは全くなかったのですが、その後の人気急上昇に伴うタウン・ブランド化によって、代官山や自由ヶ丘とも並び評される一大おしゃれ地域になった訳です。

となると、卒業生の我々もなんとなく悪い気はしないわけで、自分たちとは無縁のところで確立されたブランドでありながら、ちょっと誇らしい気持になって、クラス会があるなら出てみようかな的な気持にさせられたりする訳です。

同窓会は、偏差値の高い学校ほど出席率が高いとか、同じ学校でも成績の良かったクラスほど出席率が高いとか、そんな実証データがあるのですが、これも一種のブランド効果であるとされています。自分の属性にあたるものに自信を持たせてくれるものがあると、そこに確かに所属していたことを自身で確認する意味で、集まりの出席率が高くなるという論理です。ブランド力のあるものを身に纏いたくなる、引き寄せられる心理という意味では、まさしくブランド効果なわけです。

小学校のクラス会の出席率をも高める白金ブランド。ブランド力のパワーってやはり侮れないと、改めて実感させられた出来事でもありました。