日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

<経営のトリセツ>2008年 新年に際して

2008-01-03 | 経営
新年3日目は、<経営のトリセツ>版新年の抱負のようなものです。

本年も私がコンサルの立場でポイントとする経営の3大重要項目は、「組織」「人」「コンプライアンス」です。
今さらではありますが、新年に際しまして、それら各項目の重要ポイントをおさらいします。

1.「組織」
・形だけの「組織」ではなく、「タテ」のラインが明確化され「ヨコ」の相互牽制が働いている生きた「組織」になっているか。
・組織決定のプロセスは、レベルごとに明確かつ納得性のあるものになっているか。
・経営者の独断で重要事項を判断していないか。「組織」内の「責任」と「権限」が委譲され、重要事項は経営を分割統治する責任者の合議制で決められているか。
・形上の合議制を取っていても、緊急課題や最重要課題を「トップの一存」で決めていないか。
・組織内のコミュニケーションは、タテ、ヨコともに円滑に流れているか。

2.「人」
・「人」に関しては、まず第一に「育てる」という意識をもって接しているか。
・「人」の管理におけるキーマンたる管理者の意識付けは十分にできているか。
・「人」と「人」が協力しあえるようなコミュニケーションを、経営者および管理者が工夫しているか。
・社員のモチベーションが維持できるよう福利厚生に配慮があるか。
・より不公平感のない評価や処遇を実現する努力をしているか。

3.「コンプライアンス」
・経営者自らが、あらゆるコンプライアンスを決して犯さない決意があるか。
・経営者が「企業倫理」や「コーポレート・ガバナンス」を理解しているか。
・「以前からやっている」、「他社もやっている」、「業界の常識」を理由にコンプライアンス違反を見過ごしていないか。
・社員一人ひとりに、業務外も含めた「コンプライアンス意識」の意識づけをおこなっているか。
・コンプライアンス違反を経営に知らせる「社内通報制度」があるか。

以上、各項目ごとにポイントを5点づつあげてみました。

自身の企業で、この各項目がきっちりと管理されているかどうか。新年の業務スタートに際して今一度確認をしてみていただけると良いかと思います。
「?」マークが付くような項目あれば、今年はそれをまず重点的に強化されてみてはいかがでしょうか。