日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

元ビートルズ 1 ~ ポール&ウイングス来日騒動と忘れえぬ名作

2007-10-28 | 洋楽
土日恒例、音楽夜話です。

「音楽ネタはマニアックでよく分からない」との声をよくいただいてます。登場のアーティストについては、「You Tube」とかで検索すると大抵無料で当時のプロモーション・フィルム等が動画再生できますから、それで見ていただくともっと実感を持って読んでいただけるように思います。できる限り検索後の動画再生URLとかを入れるようにも努力します。

さて、そんな訳で本日の音楽夜話は超メジャーで、洋楽をかじった人なら誰もが知っている元ビートルズ、ポール・マッカートニーの思い出です。

70年代前半、私が洋楽を聞き始めた頃は、元ビートルズの4人も盛んに積極的なソロ活動をしていて、毎年のように各人がアルバムやシングルを発表していました。
特に、73~76年当時ポール・マッカートニーはビートルズの幻影を振り払うかのように、自身のバンド「ウイングス」を結成し、精力的な活動を続けていました。70年の解散後彼の出すソロアルバムはどれも不評を買っており(今聞くと決して悪くないんですがね)、ウイングス結成後の73年のヒット・シングル「マイ・ラブ」「ジェット」やアルバム「バンド・オン・ザ・ラン」発表以降、その評価はようやく、本来の元ビートルズにふさわしいものに回復することになります。

私のイチオシは、「バンド・オン・ザ・ラン」の次に出された新生ウイングス(メンバーが次々ポールの妻リンダを嫌って出て行っちゃうんですね)によるアルバム「ビーナス&マース」です(タイトルは「金星と火星」。「こんにちは元気かい?」みたいな意味だと、当時ポールがインタビューで答えてました)。前作のような後世に残るヒット曲は入っていませんが、全13曲によるどこかビートルズの最終作「アビー・ロード」B面を髣髴させるコンセプチュアルなつくりが魅力です。

特にお気に入りだったのが、1~2曲目のメドレー「ビーナス&マース~ロック・ショウ」。スタジアムのアリーナでオープニングを待つというアコースティックなタイトルナンバーから、一転大ロックナンバーになだれ込む部分は、今聞いても最高にカッコいいですね。それと歌詞にレッド・ツェッペリンのジミー・ペイジ出てくるの。これがもう、なぜかすっごいおしゃれな気がして、「♪…one used by Jimmy Page…」の歌詞が聞き取れる自分がやけに嬉しかったですね。
もう1曲大好きなのが、ビートルズの「オー・ダーリン」(これも大好き!)をさらに大仰にしたような名ロッカ・バラード「コール・ミー・バック・アゲイン」。この曲の後に、ジョン・レノン風のコメントメッセージに続いてヒット曲「あの娘におせっかい」につながるという流れも完璧です。

アルバムは決してポールの独壇場ではなく、バンドらしさが出ているという点でもそれまでにないアルバム作りになっており、ビートルズを仮想ライバルバンドに見立てた意欲作であるとも言えそうな作品です。ちなみにジャケットデザインは、またまた出ました創作集団「ヒプノシス」。相変わらずセンス抜群ですね。

もうひとつこのアルバムで忘れられないのは、最初の来日騒ぎでした。ある日突然ラジオで来日が発表され、世間は大騒ぎになりました。急遽このアルバムとアルバム収録シングル「ワインカラーの少女」が来日記念盤とされて、ラジオでは午後8時以降深夜まで1時間に1回はかかっていたのではないかと思うほど盛りあがっていました。確か主催のニッポン放送とかで、近々午後8時から深夜の時間帯に突然整理券の配布日を発表するから、毎日聞いておけみたいな話だったんだと思います。

私はといえば整理券情報入手に奔走し、青山のウドー音楽事務所に学校帰りに行って、整理券配布日の極秘情報を知り合いになった事務所界隈にたむろするポールフリークの連中から手に入れたりしていました(この時か2回目の来日騒ぎの時か記憶が定かではないですが、整理券取りで夜中にウドー前に並んで、行列整備や徹夜組の自主点呼&交代行列制度をやったり、なんかすっごい時代でした。オンライン&ネット予約の今では考えられない昭和のアナログ時代の逸話です)。

あ~、懐かしい~。今思うとけっこうやりたい放題の、いいかげんな中高生生活でしたが、今にもつながる社会勉強を知らず知らずのうちにしてたように思います。
思わず感慨にひたってしまう思い出です。

※「ビーナス&マース~ロックショー~ジェット」の動画は、http://jp.youtube.com/watch?v=XuC1TUYdpT4


以下競馬ネタです。
本日は天皇賞秋GⅠデーです。

天皇賞秋は私が一番好きなGⅠレース。
古馬の長距離馬(ステイヤー)と短距離場(マイラー)超一流馬たちが、双方の中間距離である2000メートルで争います。しかも舞台は坂のある長い直線コースの東京競馬場です。最高に予想の醍醐味が味わえるレースです。言ってみれば、「マーケティング競馬の真髄ここにあり」ってところでしょうか。あたるかどうかは別問題ですがね。

毎年、馬場状態や展開、ペースの違いで、マイラータイプが勝ったりあるいはステイヤータイプが勝ったりする点が最大の面白みです。今年のポイントは馬場状態。昨日までの大雨が今日の晴天でどこまで回復するか、ですね。
現時点(正午前)での馬場発表は「重」。レースまで4時間近くありますが、仮に「やや重」まで回復しても、かなり力の要る馬場になることは間違いないでしょう。

そうしますと、今年は昨年とは一転、「力の要る馬場」→「スタミナ勝負」→「ステイヤー(またはダート馬)の出番」、となります。
「経験則」で振り返っても、超ステイヤー故、2000メートルは不利と言われたメジロマックイーン、斜行による降着とはなったものの、不良馬場を圧倒的強さで先頭ゴールでした。また、秋天1番人気の連敗を12で止めたステイヤー、テイエムオペラオー(父オペラハウス)が勝ったレースも重馬場の勝負でした。「重馬場=ステイヤーの出番」を本日の「経験則」といたします。

今年、生粋のステイヤーおよびダート馬は、⑮ポップロックに①メイショウサムソン(父オペラハウス)。人気薄では③コスモバルク、④デルタブルースです。順調さと鞍上の腕を総合して、⑮ポップロックが軸かなぁといった感じですかね。
他にこのまま「重」なら要注意は、⑩シャドウゲイトの前残り。
いずれにしましても、馬場次第。馬場状態、内外の有利不利も含めて、同距離の本日9レースあたりを参考にしたいところです。