3月3日の「ひな祭り」を前にして、近くのスーパーでは、絶え間なく「ひな祭り」の歌を流している。そう、「あかりをつけましょ ぼんぼりに」というやつだ。聞くとはなしに聞いていると、何番かの節に、次のような歌詞があるのに気が付いた。
「お内裏様とおひな様 二人ならんですまし顔」・・・なかなか細かな観察とユーモアたっぷりの批評が込められている。
そして、結びは;
「お嫁にいらした姉さまに よく似た官女の白い顔」・・・こちらは、姉を亡くした喪失感を官女の顔に寄せて詠っている。
この歌詞の作者は? インターネットで調べると、サトウハチローであった。有名な童謡作家だ。また、タイトルは「うれしいひな祭り」が正解らしい。
タイトルはともかく、短い歌詞の中に少女の情感の機微を表わすテクニックは相当なものだと感じ入った。
2月の「バレンタイン・デー」の前は、このスーパーでは、AKB48の「 I want you 」と発する歌(タイトルは知らない)が鳴り続けていた。こちらは極めて直截な愛の表現で、余韻はまったくない。
(2012/3)
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