満員バスは
傘の先で
靴の先を
つつかれたり
突きかえしたりしながら
雨の中を進んでいく
吊革に
ぶら下がりながら
一粒、二粒
泡を吐いた
金魚のことを
思い出す
おれが死んでから
戦争は必ず
起こると
思う
それはこの世に対する
おれの
恨みかも知れない
と思う
ひじ鉄をくらう
金魚が浮く
傘の先で
靴の先を
つつかれたり
突きかえしたりしながら
雨の中を進んでいく
吊革に
ぶら下がりながら
一粒、二粒
泡を吐いた
金魚のことを
思い出す
おれが死んでから
戦争は必ず
起こると
思う
それはこの世に対する
おれの
恨みかも知れない
と思う
ひじ鉄をくらう
金魚が浮く