来歴

２００８年１２月２日６ＰＭ

落ちてきた
黄色い葉っぱには
こころを込めて
黄色い木の地図が描いてあった
なるほど
この季節のこの時間の子供には
家が
大人には子供が
女には恋人が描かれている

本当のことは
簡単なことだ
簡単なことは
伝えることが
難しい
本当のことは
死にたくなるぐらい
難しい

だから歩道には
死んだ身振りの
枯葉が降り
私たちに
そ過剰に美しい
地図を拡げる
その上を歩くと
骨の音楽だ

秋の歩道において
来歴と
行く末が
一致している
２００８年１２月２日６ＰＭ

日記

地球を
火と水でこねた手が
必ず解ける暗号で
日記を書いている
彗星をペンにして